福祉用具専門相談員は介護士のキャリアアップにもおすすめの資格？ お給料＆将来性を解説！
福祉用具専門相談員は、高齢者や障がい者が自立した生活を送るために適切な福祉用具が選択・使用できるように支援する福祉用具の専門家です。福祉用具貸与する事業者には2名以上の福祉用具専門相談員の配置が必要になっており、将来性のある仕事といえるでしょう。
すでに介護士やそのほか介護に関わる仕事をしている人にとっても、さらに福祉用具専門相談員の資格があるとキャリアアップに役立ちます。今回は福祉用具専門相談員のお給料事情や将来性、学べるスクールなどについて解説していきましょう。
福祉用具専門相談員は介護士のキャリアアップにもおすすめの資格？ お給料はどれくらい？
はじめに福祉用具専門相談員は介護士など介護職のキャリアアップにもおすすめの資格なのか、気になるお給料についてご紹介します。
福祉用具専門相談員の給料相場は？
福祉用具専門相談員のお給料の相場は、勤務地が東京であれば月給20～30万円前後とみてよいでしょう。福祉用具専門相談員の募集はどの地域にもあり、就職や転職はしやすいといえます。
福祉用具専門相談員としてケアマネージャーと連携して在宅医療支援をおこなうなど、ほかの介護関連資格があればその仕事と兼務して従事するケースも多いです。実際には、訪問介護事業所や福祉用具レンタル事業所のスタッフとしての募集が多い傾向があります。
お給料の相場は働く地域や会社によって異なりますが、ほかの介護職員や介護事務職のお給料とそれほど変わりはありません。しかし地域によって違いはあり、やはり都市圏の給料はやや高めといった状況になっています。
大手の企業が運営する介護事業所、また福祉用具貸与事業者として「シルバーマーク福祉用具貸与サービス認定」を受けている会社で勤務すると、給料体系のみならず教育・研修制度も充実している傾向があります。そのため、その後のキャリアアップに有利といえるでしょう。
福祉用具専門相談員の需要は高い？ 将来性を解説！
福祉用具専門相談員のお給料以外にも気になるのが、将来性のある職種かということでしょう。資格取得を目指すのなら、需要ある分野や職種で長く働き続けていきたいと思うことは当然です。ここでは福祉用具専門相談員の需要はあるのか、職業としての将来性について解説していきましょう。
福祉用具専門相談員は需要アリ！
福祉用具専門相談員の求人情報をみてみると、全国どの地域でも求人情報をみつけることができます。福祉用具専門相談員は福祉用具貸与・販売事業所に2名以上配置しなくてはならない規則があるため、今後さらに高齢化が進む日本においては十分に需要ある仕事といえるでしょう。
高齢化社会でこれからますます必要とされるお仕事！
福祉用具専門相談員は、どのような場所で必要とされているのでしょうか。福祉用具専門相談員は、以下のような場所で需要があります。
・訪問介護事業所
・住宅リフォーム関連会社
・福祉用具貸与・販売事業所
・介護福祉用品の販売店
高齢化し寿命が長くなるにつれ、福祉用具を必要とする人も増えていくでしょう。それに伴い、このような場所での福祉用具専門相談員の活躍が期待されています。さらに今後は病院ではなく自宅で過ごす高齢者も増えていくため、高齢者が過ごす住環境についても関心が高まっているのです。
そのため「福祉住環境コーディネーター」といった高齢者や障がい者が快適に暮らせる住環境を提案する資格も一緒に取得しておくとよいでしょう。資格の付加価値が高まり、活躍できる場もさらに広がります。
福祉住環境コーディネーター以外にも、以下のような資格を取得するのもおすすめです。
・福祉用具プランナー
・福祉用具選定士
・介護福祉士
・ケアマネージャー
以上のような介護・福祉関連の資格をキャリアップのために取得しておくと、介護職や営業職、ほかの業務まで幅広くあたることができるので現場でも大いに活躍できます。そのような意味でも、福祉用具専門相談員の将来性は十分にあるといえるでしょう。
福祉用具専門相談員の資格はどうすれば取得できるの？
福祉用具専門相談員の資格は、どのように取得することができるのでしょうか。福祉用具専門相談員の資格取得方法について解説していきます。
都道府県指定の研修期間で福祉用具専門相談員指定講習を受講しよう！
福祉用具専門相談員の資格を取得するためには、各都道府県が指定する研修機関でおこなわれている「福祉用具指定講習」を受講することが必要です。指定講習を実施している事業所はそれぞれの都道府県で異なりますので、事前に都道府県のホームページなどで確認をしましょう。
都道府県のなかには、研修機関のすべてを掲載していないところがあります。そのため担当窓口に問い合わせたり、研修機関を検索したりして、通学できる研修機関を探してみてください。
受講資格はあるの？
指定講習を受けるための受講資格に制限はありません。しかし指定講習をおこなう機関によっては、指定講習受講の到達すべき目標に至らないと判断される人には受講が断れられる場合もあります。事前にそれぞれの研修機関に問い合わせてみるとよいでしょう。
看護師や作業療法士など、すでに指定の国家資格をもっている人は指定講座を受講しなくても福祉用具専門相談員として業務をおこなうことができます。保有する資格が該当するかも事前に調べて、申し込みをするようにしてください。
指定講習で学ぶ内容とは？｜福祉用具の役割・介護保険制度の基礎知識など
指定講習では、到達すべき目標や内容の指針が定められています。学んでいくのは、以下のような内容です。
・福祉用具と福祉用具専門相談員の役割
・介護保険制度に関する知識
・高齢者や高齢者に関わる介護や医療に関する知識
・福祉用具の種類や使い方など知識や技術
・福祉用具に関わるサービスの仕組みや支援の方法
以上のような講座で得た知識や技術を総合して、講座の最後では福祉用具利用の支援に関する演習がおこなわれます。さらに50時間の講座受講が終了後、どのくらい知識や技術を習得できているのかの修了評価試験を受けて合格すれば資格を取得することができる仕組みです。
指定講習はどこで受けられるの？
指定講習は、どこで受けることができるのでしょうか。ここからは、福祉用具相談専門員指定講習を開講しているスクールをご紹介しましょう。
未来ケアカレッジ｜福祉用具専門相談員指定講習会
東京会場と大阪会場で指定講習会が受けられる未来ケアカレッジでは、質の高い講座を受けることが可能です。リハビリテーションや応用動作能力回復などを専門としている講師から授業を受けることができます。
より実践的な視点から福祉用具の選定や利用方法、高齢者への支援方法などを学ぶことができるでしょう。指定講習は、関東では都内各所や横浜、大宮、千葉などの校舎で受けることができます。ほかにも東海地方では名古屋、関西地方では大阪・京都・奈良など、九州地方では博多でも講習会に参加することが可能です。
お茶の水ケアサービス学院｜福祉用具専門相談員指定講習会
神田にある東京会場と大阪北区の大阪会場で指定講習会を開講しています。お茶の水ケアサービス学院は、業界最安値で受講ができることで評判です。講師が経験のある介護士や理学療法士などの専門家であり、より質の高い講義を受けることができます。
福祉用具専門相談員の育成においては国内でもトップクラスの実績があり、資格取得後のステップアップのために必要なフォローも体系的に受けられることがうれしいポイントです。
日本キャリアパスアカデミー｜福祉用具専門相談員 通学講座
埼玉県さいたま市に校舎がある日本キャリアパスアカデミーでも、福祉用具専門相談員の指定講習が受けることができます。講座もより実践的なカリキュラムが組まれ、福祉用具の専門家となるべく幅広い知識や確実な技術を身につけることができるでしょう。
指定講座では、埼玉県社会福祉協議会が運営する福祉・介護用品の総合展示館である「介護すまいる館」の見学も含まれています。さまざまな福祉用具約1200点が常時展示されており、実際に福祉用具の使い方を体験しながら支援の実践を学ぶことができるでしょう。
今回ここでご紹介したのは、指定講習を実施している指定業者の一例です。近くに指定講習が受けられる機関があるか、事前に都道府県のホームページやインターネットで確認するようにしてください。スクールの場所や講習内容、価格などを比較検討し、自分に合ったスクールを選びましょう。
福祉用具専門相談員は介護職員の経験も活かせるお仕事！
福祉用具専門相談員は、高齢者や障がい者の自立した生活を支えるために必要とされる福祉用具の専門家です。適切な福祉用具を選択して継続的な利用を支えるためには、なくてはならない存在ともいえます。
高齢者や障がい者の心身の状態や生活スタイルまで把握する総合的な視点が求められるため、介護士など介護職としての経験がある人のキャリアアップの資格としても最適でしょう。今後、高齢化社会でますます必要とされる福祉用具専門相談員の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
出典元：
全国福祉用具専門相談員協会 Q&A
全国福祉用具専門相談員協会 福祉用具専門相談員指定講習における目的、到達目標及び内容の指針
未来ケアカレッジ 福祉用具専門相談員指定講習会
お茶の水ケアサービス学院 福祉用具専門相談員指定講習会
日本キャリアパスアカデミー 福祉用具専門相談員教育訓練給付金対象講座
