ヘルスケア&介護・看護・リハビリ業界の応援メディア
特集・コラム 2021-02-12

ケアスタッフとは? 仕事内容について解説|ケアスタッフを目指すには?

「人の役に立つ仕事がしたい」「介護・支援の仕事がしたい」「ケアスタッフに興味がある」という方も多いでしょう。ですが仕事内容について漠然とは知っていても、実際にどのような仕事をするのか、ケアスタッフを目指すならどのような資格が必要なのかをご存じない方も少なくないはずです。

ここでは介護業界に興味がある方のために、ケアスタッフとは具体的にどのような仕事をするのか、どんな場所で活躍できるのか、そしてどのような資格が必要かについてご説明します。

ケアスタッフとは? どんなお仕事をするの?

ケアスタッフとは、ご利用する方とそのご家族に寄り添ったサービスを提供するお仕事です。住み慣れた地域やご自宅で過ごしたいという利用者のために、看護師、リハビリ技士、ケアマネージャーたちと連携しながら、利用者の生活をサポートする地域密着型のお仕事といえます。

ここからは、ケアスタッフとは具体的にどのような仕事をするのか、その支援とサービス内容について、そしてケアスタッフが活躍できる場所について確認しておきましょう。

ケアスタッフは利用者の介助・支援サービスをおこなう仕事

ケアスタッフは、在宅または病院やデイサービスなどの施設において、以下のような身体介助サービスや、生活全般にわたる支援サービスを提供します。

・利用者の食事介助
・排泄介助
・入浴介助
・水分補給
・居室整備(掃除など)
・リンネ交換
・買い物同行(外出)

ケアスタッフの仕事は利用者のサポートや看護師のサポートで、医療行為はおこないません。未経験からスタートし、現場でさまざまな経験を積んでから、介護士などの資格をえる方も少なくありません。

どんなお仕事をするの?

具体的にケアスタッフはどのような仕事をするのでしょうか。身体介助サービス、生活支援サービス、業務に関する仕事の3項目についてご説明します。

一見するとケアスタッフには専門的な知識や技術がないと務まらないと思われがちですが、施設によっては採用後、研修があるところもあります。未経験者でも安心して働ける職種です。

身体介助サービス|食事介助や入浴介助など

身体介助サービスでは、以下のような利用者のお身体に直接触れるお仕事をします。

・食事介助(配膳、下膳を含む)
・排泄介助(おむつ交換、トイレ誘導など)
・入浴介助(着脱衣、洗顔、洗髪など)
・口腔ケア
・衣類の着脱
・床ずれ予防のための体位変換、姿勢変換

これらのサービスには、利用者ひとりひとりに寄り添った、きめ細やかなサービスが求められます。心のこもった介護、サービス提供を心がけなければなりません。

生活支援サービス|外出サポートや買い物同行など

生活支援サービスは、特別な資格がなくてもできるお仕事です。具体的には、以下のような仕事内容となります。

・利用者の居室整備
・清掃や水分補給補助
・衣類の洗濯
・デイサービスなど施設への送迎
・買い物や散歩などの外出介助
・レクリエーションの企画・運営

利用者の自宅や施設内でのサポートのほかに、外出先でのサポートも含まれます。よりいっそう、利用者の安心、安全を心がけなければならない仕事といえるでしょう。

業務に関する仕事|介護記録の作成・会議や委員会などへの参加

介護の現場では、ケアスタッフが利用者にどのようなサービスを提供したかを記録する「介護記録」が必須となります。これは、自分がどのようなサービスを提供したかを記録すると同時に、ほかのスタッフとの共通認識を持つためにも必要不可欠です。

そのほかにも、各種会議委員会への参加など、事務的なお仕事もケアスタッフには求められます。

どんなところに勤務するの?|高齢者福祉施設やケアハウス・病院など

ケアスタッフが勤務する場合、どのようなところに行くのかご存じない方も多いでしょう。ケアスタッフは主に、高齢者福祉施設、介護老人保健施設、デイサービスセンター、ヘルパーステーション、特別養護老人ホーム、ケアハウス、病院などで勤務します。

高齢者や身体に障害がある方に向けた、生活全般をサポートする施設でのお仕事となります。人のために役立ちたい、高齢者のお世話をしたいと思われるような人に向いている職種です。

ケアスタッフを目指すにはどうすればいいの? 資格は必要?

いざ、ケアスタッフの仕事に就きたいと思っても、どのような資格が必要なのか、ケアスタッフを目指すためにどんなことをすればいいのかわからない、という方も少なくありません。

ここからは、ケアスタッフの雇用形態や介護業界で働くうえで必要な資格、持っていれば有利とされる資格などについてご説明します。

未経験でも採用される職場はある|アルバイトやパートも需要あり

ケアスタッフの雇用形態としては、正社員、派遣社員、アルバイト、パートなど働く方のニーズに合った働き方ができやすい職種といえるでしょう。フルタイムで働きたいという方は、正社員または派遣社員、家庭と仕事を両立したい、生活スタイルに合わせてフレキシブルに働きたいという方は、アルバイトやパートがおすすめです。

施設によっては未経験者でもかまわない、というところも数多くあります。未経験者では務まらないと思われがちです。しかし、しっかりした研修を受けることができたり、経験が浅いうちは負担の少ない仕事を割り当ててもらったりと、無理なシフトを強いられるということはないでしょう。

介護業界で働きたい! 資格を取得するならおすすめは?

せっかく介護業界で働くのなら、資格を取得したいと考えている方もいらっしゃるはずです。基本、ケアスタッフになるためには資格を必要とはしませんが、キャリアアップしていくうえで、さまざまな資格を取りたいと思われる方も多いでしょう。

生活支援サービスには必要ありませんが、利用者の身体に直接触れる「身体介護」をするには、必ず介護の資格を有していなければなりません。ここからは、介護業界で働くうえで有利となる「介護職員初任者研修」と「介護福祉士」についてご説明します。

介護職員初任者研修

これから介護業界で働きたいと思われる方に、最初に取得することをおすすめしたいのが「介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)」です。この資格は、介護の基礎知識、スキルがあることを証明するもので、この資格を有していれば採用試験で有利になります。

介護職員初任者研修は、最短1ヵ月程度で取得可能です。資格獲得には、初任者研修講座を開講しているスクールに通い、130時間のカリキュラムを修了し、試験に合格する必要があります。
受講資格はとくにないので、未経験者でも資格を得ることができるでしょう。

介護福祉士

「介護福祉士」は「社会福祉及び介護福祉法」によって定められた国家資格です。専門の知識と技術を生かして、利用者の身体、精神的なケア、ならびに介護スタッフに対する教育、指導などをおこないます。

資格取得には、「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高等学校ルート」があります。そのほか、外国人を対象とした「経済連携協定(EPA)」というルートもあります。

資格取得に至るまで、なかなかハードルが高いのが現状です。しかし、今後ニーズが高まる介護業界において、この資格を持っていれば採用される割合も高くなりますし、給料面でも考慮されるでしょう。

ケアスタッフは利用者さんの身の回りをサポートするお仕事!

ケアスタッフは利用者さんの生活面、ならびに身体面でサポートする大切なお仕事です。仕事の内容によっては資格を必要とする場合がありますが、生活支援サービスなど、資格がなくても務まる業務もあります。

ケアスタッフとして少しずつ実績、経験を積み、将来的に介護職員初任者研修や介護福祉士の資格を取る、という働き方もおすすめです。

今後、ますますニーズが高まる介護業界は、つねに人員を募集しています。よりよい環境で働きたい、自分のスキルを生かしたい、レベルアップしたいという方におすすめの職種といえるでしょう。

参照元:
インテリジェントヘルスケア株式会社 ケアスタッフの仕事内容
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事