ヘルスケア&介護業界の応援メディア
介護福祉士
学び・キャリア 2019-08-21

介護福祉士は中卒でもなれる? 中卒から介護福祉士になるための3つのルートを解説!

介護職はこれから超高齢化社会を迎えるにあたり、ますます需要が増えることが見込まれる職業として近年注目が集まっています。そういった理由から介護福祉士を目指そうと志す方もいるでしょう。そんな時、資格を習得するために学歴が必要なのか、不安に思う方も多いはずです。

端的に言えば、介護福祉士の資格は高校を卒業していなくとも取得が可能です。ただ、介護福祉士は、介護に関する専門的な知識や技術を要する国家資格ですので、介護福祉士になるためには、まず国家試験の受験資格を得なければなりません。ここでは、中卒で介護福祉士の国家試験の受験資格を得るための方法について、詳しく解説していきます。

介護福祉士は中卒でもなれる|受験資格を取得しよう!

介護福祉士

介護福祉士になるためには、まずは国家試験で合格しなければなりませんが、そのためには4つのルートがあります。

養成施設ルート、実務経験ルート、福祉系高校ルート、経済連携協定(EPA)ルートを指します。ここでは、中卒でも介護福祉士を目指せる方法を、この中の3つのルートそれぞれを解説していきます。

①実務経験ルート+国家試験

実務経験を積んで国家試験に合格し、介護福祉士の資格を取得するための方法をご説明します。

受験資格|3年以上の実務経験+実務者研修

実務経験ルートで介護福祉士の国家試験の受験資格を得るには、3年以上介護の仕事に従事した実務経験があることと、養成施設などでの実務者研修を修了していることが必須です。

ここでいう、3年以上介護の仕事に従事した経験とは、従業時間が3年(1,095日)以上で、従事日数が540日以上ということを指します。

この実務経験ルートでの受験資格には、国籍、性別、年齢、学歴などの制約がないので、国家試験に合格すれば、中卒でも介護福祉士になることが可能です。

実務者研修講座を受講しよう!

すでに3年以上の実務経験がある場合は、養成施設などでおこなわれる実務者研修を受講しましょう。実務者研修とは、3年以上の実務経験のある方が介護福祉士の国家試験を受験するために必要な研修です。

研修期間は6カ月以上で、受講時間は450時間以上と定められています。養成施設によっては、昼間、夜間、面接授業も含まれる通信受講などの形態で講座を受けることができます。

実務経験が足りないなら|初任者研修から始めよう

3年以下の実務経験の場合は、ひとまず介護職員初任者研修を受講するのがおすすめです。初任者研修は、現場で介護の仕事をするために必要な知識や、技術などを身につけることを目的としています。

130時間以上の定められた講義を受け、筆記試験に合格する必要があります。養成施設などで、昼間や夜間、通信などさまざまなプランが開講されています。

②福祉系高校ルート+国家試験

福祉系高校ルートで介護福祉士の国家試験の受験資格を得るには、学校教育法による高等学校または中等教育学校において、定められた教科目、単位数を修めて卒業、または卒業見込みである必要があります。

なお、2009年(平成21年)以降の入学者とそれ以前の入学者では受験資格が異なりますが、これから入学する方は、新カリキュラムでの学習となっています。

③高卒資格→養成施設ルート+国家試験

養成施設ルートで介護福祉士の国家試験の受験資格を得るには、指定の介護福祉士養成施設を卒業する必要があります。以前は卒業するだけで介護福祉士の資格を得ることができましたが、法律が改正され、卒業すると介護福祉士の国家試験の受験資格が得られるということに変わりました。

なお、経過措置として、平成29年度から令和3年度までの卒業生は、国家試験を受験するルートと受験しないルートを選べるようになっています。受験しない場合や、試験に不合格となった場合は、卒業後5年間は介護福祉士の受験資格を得られ、その後継続勤務に限った実務経験5年を経るか、国家試験に合格するかで、正式な介護福祉士の資格を取得することになります。

高卒もしくは同等の学歴が必要!

養成施設ルートで介護福祉士の国家試験の受験資格を得るには、まずは養成施設に入学しなければなりませんが、高等学校卒業以上かそれに準ずる者である必要があります。そのため、中卒から養成施設ルートに進むためには、事前に高等学校卒業程度認定試験を受けて合格しておきましょう。

養成施設にはどんな学校がある?

介護福祉士の養成施設とは、厚生労働大臣が指定する学校のことで、平成28年10月時点では、一般の大学や福祉大学および短大、あるいは福祉の専門学校などで、401学科の養成課程があります。

受験資格を取得したら|国家試験を受けよう!

介護福祉士

上述したように、中卒で介護福祉士の資格を取得することは可能です。そのためには、まず介護福祉士の国家試験の受験資格を得ます。受験資格を取得できたら、国家試験を受けることになります。

ここでは、例として、第32回の介護福祉士国家試験について、その概要や実施日などを簡単に解説します。

試験の概要

令和元年7月5日に、厚生労働省より第32回介護福祉士国家試験の概要が発表されました。それらの試験情報を下記にまとめます。

試験の実施日

介護福祉士国家試験は、年に1回おこなわれます。筆記試験は1月26日に、実技試験は3月1日に実施されます。

試験科目

試験科目は、以下の4つの領域に分けられ、さらにその4つの領域を横断的に問う総合問題も出題されます。

・人間と社会
人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解

・介護
介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程

・こころとからだのしくみ
発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみ

・医療的ケア
医療的ケア実施の基礎、喀痰吸引の基礎的知識や実施手順、経管栄養の基礎的知識や実施手順

・総合問題
人間と社会・介護・こころとからだのしくみの4領域について知識と技術を横断的に問う問題

午前中に「人間と社会」「介護」の試験があり、午後の「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」「総合問題」の試験がおこなわれます。

試験の難易度や合格率は?

介護福祉士の国家試験の合格率は、平成30年度におこなわれた第31回を例にあげると、受験者 94,610 人、合格者69,736 人で合格率73.7%となっています。

実は年々難易度が低くなっているようで、第25回~第28回までは合格率60%前後を推移しており、その後の3年間、第29回~31回までが70%前後となっています。ちなみに第1回の合格率は23.2%だったことを考えると、やはり難易度が下がってきているといえるでしょう。

ただ、決して簡単な試験というわけではありません。また、すべての問題が選択式ですが、「最適なものを選びなさい」と「誤っているものを選びなさい」など、いくつかのパターンがあるので注意が必要です。それもふまえて、しっかりと受験対策をしてから試験に臨むようにしてください。

介護福祉士は中卒でもなれる! 自分に合ったルートを選ぼう

介護福祉士

中卒からでも、介護福祉士の資格取得を目指すことは十分できます。そのためには、以下のような3つのルートで国家試験の受験資格を得ることが必要です。

・実務経験ルート
5年の実務経験を経て介護福祉士実務者研修を修了する

・福祉系高校ルート
厚生労働省に指定されている福祉系高校を卒業する

・養成施設ルート
高校を卒業するか、高等学校卒業程度認定試験などに合格して高卒資格を得て養成施設に入学し、卒業する

3つのルートのいずれかで国家試験の受験資格を得て受験し、合格したら介護福祉士の資格を取得できます。自分に合ったルートを選んで、介護福祉士を目指してください。

出典元
・公益財団法人 社会福祉振興 試験センター
受験資格(資格取得ルート図)
http://www.sssc.or.jp/shakai/shikaku/route.html
第32回(令和元年度)試験概要
http://www.sssc.or.jp/kaigo/gaiyou.html
・公益財団法人 日本介護福祉士養成施設協会 よくある質問Q&A
http://kaiyokyo.net/faq/index.html
・ケアトレ 介護福祉士試験における医療的ケアの出題内容
http://helpmanjapan.com/pdf/ctr_medicare.pdf

この記事が気に入ったら
いいね!してね

介護福祉士

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事