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特集・コラム 2025-01-10

社会福祉士とは? 仕事内容や活躍の場を紹介

社会福祉士は、医療・福祉・介護の現場において利用者とその家族の相談に乗りながら、自立した日常生活への復帰に向けた適切な助言・指導・対処法について提案する仕事です。

生活支援を求めている方にとっては大きな支えになる存在ですが、具体的な業務内容や活躍できる場所など、働き方や活躍する姿についてイメージしにくい方もいるでしょう。

本記事では、社会福祉士の具体的な仕事内容や活躍できる場所、社会福祉士として働いていく上での今後の将来性、社会福祉士に向いている人の特徴などについて紹介します。

社会福祉士の業務内容や働くイメージを理解して、理想的な転職先を見つけましょう。

社会福祉士とは?

社会福祉士とは、主に身体的・精神的な理由で日常生活を送ることが困難な方に対して、福祉介護の専門家の視点から相談者の自立に向けた助言や指導・サポートを行う仕事です。

社会福祉士国家試験に合格・登録することで、社会福祉士として働けるようになります。

主に利用者やその家族からの相談を受け、現場スタッフ・関係機関との間を取りもちながら、利用者の自立に必要な助言や指導によって自立支援を行っていきます。

厚生労働省の定義によれば、「専門知識及び技術をもって、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により、日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言・指導・福祉サービスを提供するもの」とされています。

サービス対象者の自立的な生活支援を必要とする多くの業界・現場で活躍しています。

引用元
厚生労働省:第6回福祉人材確保対策検討会(H26.10.3)資料1:社会福祉士について

社会福祉士の仕事内容を紹介

社会福祉士の役割は、自立して日常生活を送れない、ないしは送るのが難しい利用者に対して、相談を受けながら、その時々の状況を考慮したベストな助言・指導を行うことです。

利用者一人ひとりの事情や問題を考慮したアドバイスをするためには、相手目線に立った相談と支援、加えてまわりのスタッフとうまく連携してチームワークをとらなければなりません。

社会福祉士として従事することになる主な業務についてチェックしましょう。

相談業務

社会福祉士として最も重要な業務のひとつが、日常生活において何らかの問題を抱えていて相談したいと考えている利用者とその家族から話を聞き、アドバイスすることです。

日々の生活で感じている問題や不満点、感じていることを聞きだし、利用者が希望する福祉サービスや思い描く将来像などについて、親身になってヒアリングしていきます。

利用者とその家族の目線に立ってヒアリングを行うことで、解決すべき問題や利用者自身が希望する福祉サービスについて理解でき、より適切な支援・指導につながります。

支援・援助業務

社会福祉士が相談業務の次の段階で行うのが、支援・援助業務です。利用者とその家族からの相談内容をヒアリングした上で、必要な肉体的・精神的な福祉サービスを提供します。

福祉介護の専門家である社会福祉士としての専門知識やスキル、経験をもとにして中長期の生活支援計画を立て、利用者が抱えている問題の解決に向けてサポートしていきます。

支援・援助業務の前段階である相談業務において、利用者との信頼関係を育むことがより適切な支援・援助の実行を促進し、よりよい支援・援助につながるでしょう。

連携業務

社会福祉士は相談・支援・援助業務を行うにあたって、利用者のまわりで同様に福祉サービスや医療サービスを提供する現場スタッフと連携しなければなりません。また、必要に応じて行政機関・医療機関・教育機関など、関係諸機関との連絡役になることもあります。

チーム体制を構築することで情報共有ができ、よりベターな支援・援助につながります。スタッフや関係諸機関と連携して、利用者にとってベストな支援・援助を行いましょう。

社会福祉士が活躍できる場とは?

社会福祉士が活躍できる職場は、高齢者・障がい者福祉施設や医療機関、教育機関など、老人や障がい者だけでなく、入院患者や学生など、幅広い利用者を対象としています。

社会福祉士が活躍している職場を確認して、転職後に働くイメージをもちましょう。

高齢者福祉施設

社会福祉士として最も一般的な働き先は、高齢者向けの福祉施設です。介護老人保健施設や特別養護老人ホーム・デイサービスなどで、高齢者向けの福祉サービスを提供します。

生活指導員として利用者やその家族との相談や援助・支援のほか、入所・退所に必要な手続きや金銭的な部分の説明、現場の介護職のサポートなどに対応します。

生活指導の比重が重かったり、介護サポートの比重が重かったりと、施設によって業務内容に差はあります。自分が希望するキャリアを実現できるような高齢者福祉施設を選びましょう。

障がい者福祉施設

障がい者向けの支援施設で、知的障がい者・身体障がい者・精神障がい者向けのサポートを行うのも、社会福祉士の仕事です。障がい者支援施設では、高齢者福祉施設と同様に生活指導員や就労支援員・サービス管理責任者といった肩書きで、利用者が自立した生活を送るための支援や利用者の家族・担当スタッフとの綿密なコミュニケーションが求められます。

生活支援の先の就労支援まで担当する可能性がある点が、障がい者福祉施設の特徴です。

医療機関

病院やクリニック・ケアミックス病院・福祉相談室などの医療現場で働く社会福祉士は、主に医療ソーシャルワーカーと呼ばれ、医師や看護師とは異なる福祉のプロの視点から入院治療や患者が抱える悩み・問題についてアドバイスしていきます。

また、医療スタッフと介護スタッフとの間を取りもち、チーム一丸となって円滑な医療・福祉サービスの提供を目指します。医療現場で活躍したい方におすすめです。

ソーシャルワーカーの具体的な業務内容や働き方については以下で紹介します。
ソーシャルワーカーの仕事内容って?特徴や働き方、代表的な働き方を紹介

児童・母子福祉施設

児童養護施設や母子生活支援施設・乳児院など、児童や母子福祉関連施設で働く社会福祉士は、ファミリーソーシャルワーカーと呼ばれています。児童相談所と連携して施設に入所する必要がある子ども、およびその家族に対して必要なサポートを提供します。

保護者と相談しながら子どもが家庭復帰するためのアドバイスや日程調整をするほか、子どもが家族との関係性を修復して、再び日常生活を送れるように支援するのが業務です。

虐待や経済的な理由などで支援が必要になった子どもに支援を行う非常に重要な仕事です。

教育機関

小中高の学校で勤務する社会福祉士はスクールソーシャルワーカーと呼ばれ、子どもたちが学校生活や日常において抱えている悩みや問題の解決をはかるのが仕事です。現代の学校現場で発生するいじめや不登校・虐待・自傷など、複雑な人間関係や生活環境の中で子どもが抱えている問題を相談の中で敏感にキャッチして、アドバイスをする能力が求められます。

学校の先生や家族と相談しながら、子どものデリケートな心の問題に取り組んでいきます。

社会福祉士の需要と将来性とは?

社会福祉士の業務内容や活躍の場は多岐にわたります。その背景には国家資格職が与える信頼性があり、高齢者が増加している昨今においては、大きな将来性があると考えられます。

また、人間同士のコミュニケーションが基本なので、機械に代替されるリスクも少ないです。

社会福祉士の転職を考える前に、需要と将来性についてチェックしておきましょう。

社会福祉士は需要のある仕事?

社会福祉士は介護や福祉・医療・教育分野など、幅広い分野で求められている仕事です。各分野における社会福祉士のニーズは増加しており、その背景にはすべての団塊世代が75歳以上になる2025年にかけて、高齢化人口が急速に増加していくことが挙げられるでしょう。

高齢者向け介護福祉施設ではとくに需要が増えていて、施設数・求人数ともに増えています。

また、近年では少年院や刑務所といった囚人向けの場所での社会福祉士の雇用も増えており、社会のあらゆる場面で必要とされている仕事だと認識されつつあります。

引用元
厚生労働省:医療と介護の一体的な改革:医療及び介護の総合的な確保の意義

社会福祉士の将来性は高い?

前述したように、社会福祉士の社会的な需要が増大しつつあることに加え、AIやロボットに代替されてしまうリスクも少ない仕事です。

社会福祉士の仕事が代替されるリスクが少ない理由は、コミュニケーションの中で最適な介護福祉サービスを提案するために、人間同士のコミュニケーションが重要視される点です。

技術革新によって社会福祉士の職は奪われにくいため、将来性は高いといえるでしょう。

社会福祉士に向いているのはどんな人?

社会福祉士に向いているのは、コミュニケーション能力があり、他人への貢献の気持ちがあることに加えて、結果が出るまで辛抱強く介護福祉サービスを提供できる方です。

社会福祉士として転職したいと考えている方は、向いている人の特徴を確認しましょう。

1. 社会貢献したいと考えている人

社会福祉士の仕事は、何らかの理由があって自立した生活を送ることができない方をサポートすることです。困っている人を何とかして助けたい、と考えている方に最適な仕事です。高齢化やいじめ問題、貧困問題など、社会福祉士は社会問題に真正面から取り組んでいきます。

対象者をサポートしていく中で社会問題の矢面に立ち、社会における弱者を助けることもできる社会福祉士は、社会貢献したいと考えている正義感の強い方におすすめです。

2. コミュニケーション能力が高い人

社会福祉士の仕事の基本は利用者とのコミュニケーションにあるため、気持ちよくコミュニケーションがとれて、相手から本心を聞き出せるような人材が向いています。相手の話を傾聴していく中で問題点と改善点を導き出し、伝えたいことを要約する力が必要です。

利用者の家族やほかのスタッフ・関連機関とも円滑にコミュニケーションをとり、利用者にとってベストな指導・支援ができる方がおすすめといえるでしょう。

3. 忍耐力のある人

社会福祉士として利用者やその家族から相談に乗る際には、相手から負の感情や攻撃的な言葉をもらうこともあります。コミュニケーションをとっていく中で、手厳しい言葉をもらいながらも、相手から本心を聞き出すための根気強さが求められます。

相手の話をよく聞いて問題点・改善点を明らかにして、それを介護福祉サービスに活かせる方におすすめです。

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社会福祉士は仕事を通じて社会貢献できる!

この記事では、社会福祉士の具体的な業務内容として相談・支援援助・連携業務について紹介し、介護福祉や医療、教育現場などにおける活躍の場についても解説しました。

社会福祉士は相談・支援・援助などを通して社会問題に取り組み、高齢化社会が深刻化する日本社会において必要とされる介護福祉サービスを提供します。他人とのコミュニケーションが何よりも重視される社会福祉士は、AIやロボットには代替されにくい仕事でしょう。

社会福祉士に転職するなら、コミュニケーション能力や社会貢献の願望・忍耐力の有無など、いくつか求められる素質があるため、自分との相性を確認しておくのがおすすめです。

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