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特集・コラム 2020-07-06

ガイドヘルパーの行動援護とは? 行動援護従業者になるための方法を解説!

身体の不自由な人は、他者によるサポートがないと日常生活が思うように送れないということも珍しくありません。このような障害をもつ人に対してサポートをおこなう人のことをガイドヘルパーと呼びます。

ガイドヘルパーの仕事でおこなうサポートはいくつかの種類に分類でき、そのひとつとしてあげられるのが「行動援護」です。ここでは行動援護というサポートの定義について解説したあと、行動援護を仕事としておこなうことができる「行動援護従業者」になる方法をご紹介します。

ガイドヘルパー(移動介護従事者)の行動援護とは?

ガイドヘルパーとは移動介護従事者と呼ばれることもある職種であり、障害者が外出をする際のサポートがおもな仕事です。ガイドヘルパーがおこなう仕事のひとつとして数えられるのが行動援護になります。ガイドヘルパーとして働くうえでは、行動援護という用語の定義を知っておかなければなりません。

ここでは、行動援護という言葉の定義と行動定義に分類される具体的なサポートについて解説していきましょう。

行動援護とは|障害者自立支援法 障害者自立支援法 第5条4

ガイドヘルパーがおこなう行動援護という言葉の意味に関しては、「障害者自立支援法 障害者自立支援法 第5条4」にて以下のように定義されています。

「知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する障害者等であって常時介護を要するものにつき、当該障害者等が行動する際に生じ得る危険を回避するために必要な援護、外出時における移動中の介護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与すること」

この定義において重要なのは、援護をする対象が「知的障害、もしくは精神障害をもつ人」であることと、援護が「外出時の移動中」におこなわれるものであることです。

同行援護との違いとは|同行援護は視覚障害者(児)をサポート

行動援護としばしば混同されるのが「同行援護」になります。ガイドヘルパーがおこなう仕事の一種である同行援護は、障害をもつ人の外出時の移動でおこなうサポートであるという点が行動援護との共通点です。

しかしながら行動援護は知的障害や精神障害をもつ人に対しておこなうサポートであるのに対し、同行援護は視覚障害をもつ人に対しておこなうサポートであるという点で明確な違いがあります。

行動援護従業者の仕事内容とは|知的障害者(児)や精神障害者(児)の外出をサポート

行動援護を仕事としておこなう人が行動援護従業者です。行動援護従業者によるサポートは、精神障害者(児)または知的障害者(児)が外出をする際におこなわれます。具体的なサポートの例としては、以下のとおりです。

外出中の行動で起きる可能性のある危険から守る

知的障害や精神障害を抱える人は、外出中に危険に遭遇することも珍しくありません。行動援護従業者は、このような危険から障害を抱える人を守ることが必要です。このことは、行動援護従業者の主要な仕事のひとつとしてあげられます。

外出時の移動中の介護

知的障害や精神障害を抱える人が外出をすると、外出先で介護が必要となることも多いです。このような介護をおこなうことも、行動援護従業者の仕事のひとつとしてあげることができます。このことから行動援護従業者は、介護に関する知識やスキルも身につけておくことが必要です。

外出中のトイレなど必要な生活介助

知的障害や精神障害を抱える人は、自力で食事や排せつをするのが困難なことも珍しくありません。外出先で食事や排せつをする場合、それにともなう生活介助もまた行動援護従業者の仕事となります。

行動援護従業者になるための方法を解説!

ガイドヘルパーがおこなう仕事の一種でもある行動援護を仕事としておこなうためには、行動援護従業者の資格を取得することが必要です。行動援護従業者の国家資格は存在しませんが、行動援護従業者志望の方向けの研修やそれを修了することで取得できる資格は存在します。この仕事に従事したいという方は、まずはこの資格取得を目指すとよいでしょう。

続いては行動援護従業者になる方法として、その資格を取得する方法とおすすめのスクールをご紹介します。

まずは自治体の資格要件を確認しよう!

ガイドヘルパーの一種である行動援護従業者として働くうえで必要な資格は、都道府県の管轄です。この資格を取得するためには、居住地域の自治体が発表している情報を確認する必要があることは覚えておきましょう。

行動援護従業者の資格を取得するための方法は、各都道府県が発表している資格要件にて確認することができます。資格要件には資格を取得するために必要な従業経験日数などが記載されており、まずはその内容を確認してみるとよいでしょう。

これから目指すなら|養成研修を受講しよう

ガイドヘルパーの一種である行動援護従業者として働くための資格を取得する方法としては、養成研修を受講するという手段があげられます。養成研修は各自治体が実施しており、詳細は居住地域の自治体のホームページなどで確認することがおすすめです。

自治体が実施している行動援護従業者向け養成研修の実施状況に関しては、自治体ごとに微妙な違いがあります。たとえば大阪府の場合、このような研修は複数の研修事業所にて実施されており、実施日程などは個々の事業所へ直接問い合わせなければなりません。

自治体の指定事業所以外にも|おすすめのスクール情報を紹介!

行動援護従業者向けの養成研修の実施状況は自治体によって異なるため、居住地域によっては日程などの問題からこれらの研修を受けられないということもあるでしょう。

しかしながら養成研修を実施しているのは自治体だけではないため、ほかの方法で行動援護従業者の資格を取得することも可能です。たとえばガイドヘルパーをはじめとした福祉関係の人材育成を目的として運営されているスクールでは、自治体が実施するものとほぼ同じ内容の養成研修を受けることができます。

続いては、自治体が指定する事業所以外で養成研修を受けられるおすすめのスクールをご紹介しましょう。

未来ケアカレッジ|行動援護従業者養成研修

未来ケアカレッジでは、数多くのガイドヘルパー向けの養成研修を実施しています。そのなかには行動援護従業者養成研修も含まれ、その講習では実際に行動援護事業者としてサービスを提供している講師による授業を受けることができます。

研修ではグループワークを取り入れた演習などもおこなわれており、実際の介護現場でも活用できる実践的なスキルを身につけることが可能です。

出典元:未来ケアカレッジ 行動援護従業者養成研修

藤仁館医療福祉カレッジ|行動援護従業者養成研修

藤仁館医療福祉カレッジは、関東地方に7つの校舎を構えています。こちらのスクールでもガイドヘルパー向けの研修を数多く実施しており、そのひとつに数えられるのが行動援護従業者養成研修です。

同スクールの行動援護従業者養成研修は3日間にわたって実施され、短期間で基礎的な知識やスキルを身につけることができます。講習は年間をとおして隔月におこなわれており、自身の都合にあった日程で参加しやすい点は大きなメリットといえるでしょう。

出典元:高崎福祉カレッジ行動援護従事者養成研修

福祉研究カレッジ|行動援護従業者養成講座

九州地方で行動援護従業者養成研修を受けたいという方には、数多くのガイドヘルパー向け講座を実施している福祉研究カレッジの行動援護従業者養成講座がおすすめです。こちらの講習は3日間にわたって実施しており、短期間でスキルを身につけられる点は大きなメリットといえます。

こちらのスクールの講習は最低開講人員が5名となっており、時期によっては少人数制の講義を受けられるということがメリットです。

出典元:福祉研究カレッジ行動援護従業者養成講座

行動援護従業者は知的障害者(児)や精神障害者(児)の外出をサポートするサービスを行うお仕事

ガイドヘルパーの一種である行動援護従業者は、知的障害者(児)や精神障害者(児)が移動をする際に生じる問題に対するサポートをすることがおもな仕事となります。この仕事をするためには資格が必要となり、その資格を取得するためには自治体やスクールが実施している養成研修に参加することが必要です。

このことから行動援護従業者として働きたいという方は、まずは自治体やスクールの情報をチェックし、自分に合った講座を探してみるとよいでしょう。

出典元:
大阪府 行動援護従事者の資格要件と経過措置について
大阪府 行動援護従業者養成研修について
厚生労働省 行動援護に係る報酬・基準について
厚生労働省 同行援護について
厚生労働省 障害者自立支援法

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