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介護・看護・リハビリ 2020-07-03

【介護レクリエーションvol.4】脳を活性化し、認知症予防にもつなげる「脳トレレク」

つい体を動かしたり、頭を使ったりするのが億劫になりがちな高齢者にとって、とても有効な「レクリエーション」。レクリエーションには、身体機能の維持・向上だけでなく、脳を活性化して認知症を予防するといった、さまざまな効果が期待できます。今回は、これまでの知識をつなげて推測したり、記憶をたどって回答を導くことで頭の体操にもつながる「脳トレレク」をピックアップ!

数字取りゲーム

【対象者】視覚に障害のない方
【レクの目的】認識力・判断力の向上、手の運動、コミュニケーション活性化
【人数】1チーム 2~5人 ×2チーム
【実施に好ましい場所】ホール
【必要な道具】1~30までのカード2組、テーブル2つ、人数分の椅子、記録用のホワイトボードなど
【制限時間】5~15分
【レクリエーションの内容】ランダムに置かれた数字カードを、順番通りに集めていくゲームです。参加者同士の協力が不可欠になるので、交流を深めるレクリエーションとしてもぴったりです。

レクを始める前の準備

・参加者を同じ人数で2チームに分けます。
・数字の書かれたカードをテーブルの上にランダムに並べておきます。

遊び方

1.スタッフのスタートの合図で、チームで協力しながらカードを1から順に取っていきます。
2.30まで先に取れたチームの勝ちです。スタッフはどちらが早くゴールしたのかをホワイトボードに記録しておきます。
3.5回戦ほど行い、総合的に早くゴールした回数が多かったチームの勝ちです。

進め方のコツ

・チームのなかの誰がカードを取っても構いません。参加者同士が協力しあって順番にカードを取っていけるよう、適度な声かけを行いましょう。
・「◯◯チーム、速いですね!」など、ゲームの状況をアナウンスして場を盛り上げましょう。

後出しじゃんけんゲーム

【対象者】視覚に障害のない方
【レクの目的】判断力、瞬発力
【人数】2~10人
【実施に好ましい場所】居室、ホール
【必要な道具】人数分の椅子
【制限時間】10分
【レクリエーションの内容】運の要素が強い普通のじゃんけんとは違い、とっさの判断力と瞬発力を試すじゃんけんです。

レクを始める前の準備

・参加者には横並びに座ってもらい、スタッフはその前に立ちます。
・あらかじめ、ゲームのルールをよく説明しておきましょう。

遊び方

1.スタッフが「じゃんけん」と言いながら、グー・チョキ・パーのいずれかを出します。同時に「勝って(負けて)ください」と指示を出します。
2.スタッフの「ぽん」の声に合わせて、参加者はそれに見合うじゃんけんを出します。

3.テンポを速めたりして、10分くらい続けたら終了しましょう。

進め方のコツ

・参加者が間違えてしまったときは「皆さん、気が合いますね」など、ユーモアをまじえた声かけをしてフォローしましょう。
・慣れてきたらじゃんけんを出すタイミングを早めるなどして難易度を上げてみましょう。勝ち抜き戦にしてもOKです。
・最後まで持ちこたえるには持久力が必要になります。「だんだん早くなります。頑張ってください!」といった声援を送ってあげましょう。

「数字取りゲーム」は、利用者さん同士の交流を深めるゲームとしても効果的とのこと。必要に応じてスタッフさんがサポートしながら進めましょう!

イラスト:SMILES FACTORY
文:小沼奈央(レ・キャトル)

教えてくれたのは…

大野 孝徳さん

合同会社A-assist代表、介護福祉士、介護予防指導士、レクリエーション・インストラクター。学生時代は子ども会集団指導者講師として岐阜県内でレクリエーション指導に従事。そこでの経験が評価され、介護業界に入職。介護職・相談員・管理職、在宅・施設両面での介護業務と、介護現場において幅広く活躍。2016年に独立し、A-assistを設立。訪問型介護予防体操教室やレクリエーションサポート活動を展開。現在も現場に入り介護福祉士として従事する傍ら、「え~(良い)アシスト」を提供するべく全国を対象に事業を展開している。

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