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特集・コラム 2025-07-10

訪問介護に向いている人とは?やりがいや働くメリット・注意点を紹介

訪問介護の仕事に興味があっても、自分は向いているのか自信がないという人もいるかもしれません。そこで、訪問介護員に向いている人のタイプと、反対に向いていない人のタイプを知ると、適性がわかりやすいです。

仕事内容や働く際のメリット・注意点もあわせて理解し、自分に合いそうと感じたら、ぜひ訪問介護員を目指してみてください。

訪問介護員(ホームヘルパー)に向いている人の特徴

訪問介護は、主に一人で、利用者の自宅を訪問し、介護や生活の世話をすることが仕事です。そんな訪問介護員に向いている人の特徴として、責任感のある人、利用者に寄り添った介護ができる人、体力に自信のある人、コミュニケーション能力が高い人などがあげられます。

ここでは、訪問介護員に向いている人の特徴をひとつずつ詳しく解説していきます。

責任感のある人

訪問介護員は、基本的に一人で利用者の自宅へ訪問し介護します。そのため、一人でも責任をもって仕事をやり遂げなければなりません。

また、環境や設備の整っている施設とは違い、業務の助けになる設備や機器がない状況での介護の可能性もあります。どんな環境でも、最後まで仕事のできる強い責任感を持った人は向いているでしょう。

利用者に寄り添った介護ができる人

利用者の要介護度によって、本人のできる範囲や要望は様々です。無理な要求や、業務外のことまでも引き受ける必要はありませんが、相手の気持ちに寄り添った対応は必要とされます。

たとえば、「なぜできないのか」と利用者に問われた際に、「決まりだから」と答えるのではなく、できない理由を相手にわかりやすく説明し、専門職としてできる範囲で支援をおこなっている自分の思いも伝えるなど、相手に歩み寄ることも大切です。

体力に自信がある人

訪問介護員は1日に何件も利用者の家を回ったり、一人で介護業務や生活の援助をおこなったりしなければなりません。なので、体力に自信のある人は向いているといえるでしょう。

利用者やその家族には、訪問介護員がくるのを頼りにしていたり、楽しみにしていたりする人もいます。疲れた顔や暗い顔で訪問するのではなく、元気に笑顔で訪問できることはとても大切になってくるのです。

コミュニケーション能力の高い人

コミュニケーション能力が高い人も、訪問介護員に向いているといえるでしょう。訪問介護は、利用者とのマンツーマンの関わりであるため、利用者に信用と安心をしてもらわなくてはいきません。

笑顔で利用者に接することにより、相手も訪問介護員の来ることが楽しみになるでしょう。

観察力が高い人

利用者のちょっとした変化や周囲の危険などの小さな点に気づけるような、観察力が高い人も向いています。むしろ、こまやかな気遣いや視野の広さは、利用者の安全を確保するために欠かせません。

心配な場合は確認すべき点をリストアップするなどして、よく注意しましょう。

判断力がある人

訪問介護員は、基本的に一人で訪問をおこないます。利用者のもとを訪れた際、前回との違いを感じた場合や何かのトラブルが発生した場合、状況や様子を見て適切に対処しなければなりません。

そのため、冷静に判断して臨機応変に対処できる力のある人も向いているでしょう。

訪問介護員に向いていない人の特徴

前章では、訪問介護員に向いている人の特徴を紹介してきました。では、反対に訪問介護員に向いていない人とはどのような人でしょうか。向いていない人の特徴について紹介していきます。

責任感のない人

今まで紹介してきた通り、訪問介護員は基本的に一人で業務に挑まなければなりません。そのため、何かあった時、きちんと自分で責任をとれない人は訪問介護員には向いていないかもしれません。

また、責任感のない人は利用者から依頼されたことを忘れてしまったり、自分の不注意で利用者に怪我をさせてしまったりしたときなどに、自分のミスを認めず責任転嫁するかもしれません。一人で業務にあたるからこそ、訪問介護員には責任感が必要なのです。

思いやりのない人

訪問介護員に関わらず、介護の仕事は相手への思いやりが必要です。利用者の表情から利用者が何を感じているのかを汲み取れなければなりません。

また、利用者の自宅には家族も同居しているため、家族への気遣いも必要になってきます。そのため、思いやりのない人は訪問介護員の仕事は難しいでしょう。

訪問介護員の仕事内容

ここでは、訪問介護員がおこなう主な3つの仕事について解説します。

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訪問介護の一日の流れを紹介|訪問介護のやりがい・魅力とは

1. 身体介護

身体介護とは、利用者の身体に直接触れながらおこなう介護のことです。以下のような内容があります。

・入浴介助
・着替え介助
・おむつ交換
・トイレへの移動・動作介助
・体位変換介助
・食事介助
・たん吸引や経管栄養など※

※必要な研修を修了し、該当職員が所属している事業者が「登録特定行為事業者」として登録をおこなっている場合に限ります

引用元
厚生労働省:喀痰吸引等研修~研修課程(1)~
東京都福祉局:喀痰吸引等(たんの吸引等)の制度について

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訪問介護の身体介護とは? 身体介護のほかにはどんなお仕事をするの?

2. 生活援助

生活援助は、身体介護以外の日常生活をサポートする介護のことです。以下のようなものがあります。

・料理
・洗濯
・掃除
・買い物

なお、訪問介護員がおこなえるのはあくまでも利用者本人に関連することのみであり、家族を対象にすることはできません。

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訪問介護の生活援助とは? 生活援助以外にはどんな仕事をするの?

3. 通院等介助

通院等介助とは、利用者を病院まで送迎し、受付などの受診の手続きをすることです。通院介助には、訪問介護員が車を運転して送迎をおこなう、いわゆる「介護タクシー」や、公共交通機関を利用して連れて行く方法があります。

なお、「介護タクシー」には、介護保険が適用されるものと、介護保険適用外のものがあります。対象者や目的などにより違ってくるので注意しましょう。

訪問介護員のやりがい

つづいて、訪問介護員のやりがいとはどのような点なのか、以下で3つ紹介します。

一人ひとりに寄り添える

対応する利用者が同時に複数いる施設とは違い、訪問介護はマンツーマンであるため、利用者一人ひとりに寄り添う介護ができます。利用者の介護度に応じた対応ができるため、利用者の笑顔を間近で見ることができるところも魅力の1つになるでしょう。

また、利用者や家族から直接感謝の言葉をかけてもらえることも、やりがいになるのではないでしょうか。

社会貢献ができる

訪問介護は、障がい者や高齢者といった人々の生活を支えることができる仕事です。そのため、仕事を通して人の役に立っていることを実感でき、社会貢献にもつながっていることをやりがいに感じる人も多くいます。

利用者の変化を感じられる

支援を続けていくと、少しずつ利用者が自分でできることが増えたり、今まではしなかったことをやってみようと挑戦したりする場面に出くわすこともあります。このような利用者のよい変化を感じられるのも、訪問介護員ならではのやりがいです。

訪問介護員のやりがいについては、下記の記事で今回とは違うポイントも紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。

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訪問介護の一日の流れを紹介|訪問介護のやりがい・魅力とは

訪問介護員として働くメリットと注意点

訪問介護の仕事は、向いている人にとっては非常にやりがいを感じられるものです。ここまでの内容と関連する部分もありますが、ここでは訪問介護員として働く場合のメリットと注意点について解説します。

訪問介護員として働くメリット

まず、メリットとして2つの点を見ていきましょう。

利用者にじっくりと向き合える

訪問介護は一対一でケアをおこなうため、一人ひとりの利用者とじっくり向き合うことができます。施設などのように多くの利用者を相手にする場合と比べ、個人と深く関われることから、行き届いたケアをしやすく信頼関係も築きやすいでしょう。

自分に合った働き方を選びやすい

施設介護に比べて訪問介護は勤務形態の種類が多いため、自分に合った働き方を選びやすいこともメリットです。フルタイムはもちろん、パートタイムや、登録して必要なときだけ仕事をするなどの働き方もできます。

訪問介護員として働く注意点

訪問介護員の仕事における注意点も知っておきましょう。

責任が重め

一対一で対応するということは、周りに助けてくれる仲間などがいないということ。ケア中に何かあったときなども、とっさに自分で判断しなければなりません。そのため、どうしても責任が重くなりがちです。

キャリアの浅い人などは不安やプレッシャーを抱えやすくなる可能性があります。

移動が大変なことも

訪問介護の仕事では、一日に何軒もの利用者の家を回ることもあります。現場同士が離れていたり、徒歩や自転車移動なのに坂道が多かったりする場合、大変と感じられるかもしれません。

訪問介護に必要な資格

訪問介護員になるにはどうすればいいのでしょうか。以下で訪問介護員に必要な3つの資格を紹介します。

介護職員初任者研修

訪問介護員として最低限必要なのが、「介護職員初任者研修」の資格です。以前は「ホームヘルパー2級」という資格だったもので、カリキュラムには若干の違いがありますが、ホームヘルパー2級を持っている場合は介護職員初任者研修と同等とみなされます。

二者の違いについては、以下の記事もあわせてご覧ください。

関連記事
ホームヘルパー2級は廃止され介護職員初任者研修へ|制度変更の背景や新カリキュラムなどについて解説

引用元
厚生労働省:介護員養成研修の取扱細則について (介護職員初任者研修・生活援助従事者研修関係)

介護福祉士実務者研修

介護職員初任者研修の上位資格「実務者研修」の資格を持っていると、より訪問介護員としての知識や技術が高いと認定され、活躍の場も広げやすいでしょう。無資格の状態からでも受けることが可能です。

実務者研修は、かつて「ホームヘルパー1級」だった資格が変更されたものです。しかし、カリキュラムが追加されているため、ホームヘルパー1級を持っていても、実務者研修の資格を得るためには追加受講が必要です。

引用元
厚生労働省:実務者研修の指定基準について

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介護福祉士実務者研修とは? 初任者研修や介護福祉士とはどこが違うの? おすすめ講座6選を紹介

介護福祉士

介護福祉士とは、介護系で唯一の国家資格であり、実務者研修のさらに上位の資格です。まさに介護のプロフェッショナルで、訪問介護だけでなく、施設・事業所などで幅広い活躍ができる専門性の高いものです。

そのぶん責任も重大ですが、訪問介護をおこなう際も、他の2つの資格と比べて給与の面で好待遇が期待できます。

なお、介護に関する資格については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

引用元
厚生労働省:介護福祉士の資格取得方法

関連記事
介護福祉士の資格とは?|資格の内容や仕事内容について徹底解説

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訪問介護員になってやりがいのある仕事をしよう!

訪問介護員に向いている人の特徴は、責任感がある・コミュニケーション能力が高い・体力に自信があるなどです。一人で業務をこなしていくため、とくに責任感やコミュニケーション能力は、他の職種に比べて高い水準を求められます。

向いていない点があったとしても、仕事を続けていけばキャリアに伴って適性も備わってくるはず。興味のある人は、ぜひ訪問介護員を目指してみましょう。

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