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学び・キャリア 2020-04-04

ホームヘルパーに向いている人は

日本は世界でも最先端の超高齢社会の最中であり、介護に関わる様々な職種の人材を必要としています。その中でも、ホームヘルパーは介護職種として、働く本人の人間的な部分が一番大きく出てくる職種であり、サービスを受ける利用者への臨機応変な応対が求められるため、そういった人間性を高めるという点ではやりがいの大きな仕事です。 ここでは、そんなホームヘルパーへの転職についてまとめてみました。

ホームヘルパーになるには

ホームヘルパーとして働くためには、特定の手順が必要です。2013年の4月の法改正によって、ホームヘルパーになるためには、介護職員初任者研修の修了が必要となりました。ただし、2017年4月からは基準の緩和により、一定の研修(自治体によって異なる)を受講することにより、介護予防・日常生活支援総合事業の業務に携わることもできるようになってきており、介護職員初任者研修の修了を必要としない場合も出てきました。

ホームヘルパーとして働くために重要な介護職員初任者研修は、各自治体が指定した研修指定業者が開講し、夜間コースや、短期集中コース、通信などで受講できます。中でも通信講座とスクリーングがセットになったコースは、最短1か月という短期間で取得できる点や、費用が5万~10万円という低価格な点から人気のコースです。

介護職員初任者研修では 講義と実技講習、さらには実習もカリキュラムに含まれています。実技試験では、ベッドメイキングやおむつ交換、食事補助などの介護技術を学べますが、受講が短期間であることから、実際により高い技術を身につけるのは就職してからになるでしょう。

ホームヘルパーの求人状況

以前は、研修を受ければ試験を受けなくてもホームヘルパーの資格を取得することができていましたが、今では試験を受けて合格しなければ資格を取得することができなくなりました。しかし、落とす程難関な試験ではないため、比較的誰でもホームヘルパーの資格を取得することができると言ってしまってもいいでしょう。

その分、対人サービスとして、どの産業にも類を見ないほどの道徳性が求められる職種であり、介護のプロへの「入り口」でもあると言えます。入り口あるがゆえに、まずは、ホームヘルパー業務として生活援助、家事援助から入ることが多く、向いているかどうかは、その時点から順次判断していくことが、「働く本人」にとっても、「管理者等による第三者」も判断するポイントといってもいいでしょう。

求人状況は、10年以内に全国で、さらに純増100万人以上の雇用が求められていますので、資格や一定の研修さえ受講していれば、採用の可能性は高い職種だと言えます。

ホームヘルパーに向いている人は?

ホームヘルパーは資格さえあれば、誰でもなれると誤解されがちです。それは、「通常のホームヘルパー」の印象が「家事代行」だからでしょう。「プロのホームヘルパー」は、職業としてもっと奥が深いものです。そのため、転職をする際にはホームヘルパーという仕事に就くことで、『自分がどうしたいのか』、『何を成し遂げたいのか』等の理念を明確に持っておく必要があります。
転職してから「やはり向かなかった」では、サービスを受ける利用者も、働く本人も不幸になってしまいます。

まず、ホームヘルパーとして働くには、責任感が強い人である必要があります。ホームヘルパーのお仕事は、高齢者などのお世話です。いい加減な気持ちでできる仕事ではありません。自分だけではなく他人にまで迷惑をかけてしまうこともあるので、責任感が強い人でなければ向いていると言えません。

また、失敗を恐れない性格も重要です。転職してすぐの頃は失敗の連続です。最初は手順など、わからないことだらけですが、先輩に教えてもらう機会は少なく、人手不足の施設であれば尚更です。そのため、失敗して学んでいかなければいけません。「怪我をさせた」、「発見すべきことを見逃してしまった」、「嫌な思いをさせてしまった」等、失敗をすることはたくさんありますが、何もベテラン先輩の指導が全てというわけではないのでそこは恐れるところではありません。介護で発生する事例で100ケースあれば、答えも100ケースあるということです。チームワークで解決していきましょう。

そして、何よりも、「人が好き」という気持ちが大切です。コミュニケーションの上手下手は問いません。高齢者や障害者だけでなく、その家族や地域の介護医療関係者、同僚や先輩後輩などと、積極的にコミュニケーションをとる人には向いている仕事と言えるでしょう。

このように、ホームヘルパーは「誰でもできる」というのは幻想であり、それは単なる生活支援でしかありません。サービスをする対象の利用者の昨日と今日の違いに気づく観察力、そこから起きるかもしれない危険や改善への想像力、自己判断すべきか報告連絡相談すべきかの判断力、それらをなす責任感を持って、ホームヘルパーを経験することで、その職種が向いているかどうか考えることも大切です。また、資格取得後も学ぶことはたくさんあるため、前向きに積極的に学ぶ姿勢を続けることのできる人が向いていると言えるでしょう。

修者プロフィール     

西村栄一(株式会社ヘルプズ・アンド・カンパニー) 

全国の介護事業者に「法令順守経営改善」「実地指導対策」「リスクマネジメント」の支援を行っている。91年早大卒。人材派遣会社で人事マネジメントと店舗運営。米国の州立大日本語講師、ディズニーワールド衣裳店長勤務後帰国。04年コムスン入社。クレーム、債権、行政対応と後任育成に取り組み、環状関西副支社長。10年ヘルプズ&カンパニー設立。前年176事業所指導と29行政対応、講演48回、専門6誌コラム定期執筆中。

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