レシピストからずっと夢見ていた商品開発へ IPSA 商品開発グループ 松原愛子さん#1
IPSA入社11年目の松原愛子さん。新宿タカシマヤ店、西武池袋本店でレシピストを経験した後、兼ねてからの希望だった商品開発グループに異動。人気商品を手掛けてきました。
前編では、レシピスト時代に苦労したことやIMA(イプサメイクアップアドバイザー)資格取得とその活動内容について、そして商品開発とはどんなお仕事なのかお伺いします。
Aiko’s PROFILE
名前 |
松原愛子 |
|---|---|
出身地 |
東京都港区 |
出身学校 |
駒澤大学法学部政治学科 |
プライベートの過ごし方 |
子どもと体を動かして遊びます。ビールが大好きなので休日はお酒を飲むことが多いです。 |
趣味・ハマっていること |
時短料理です。最近購入した蒸籠を活用したお料理にハマっています。 |
仕事道具へのこだわり |
アイデアを書き出したり、日々の進捗を手書きでメモすることが多いので数年前からずっと同じノートを使っています。 |
IPSAの「美的生命力」という考え方に強く共感
――まず入社理由を教えてください。
大学生時代にスターバックスコーヒーでのアルバイトで、目の前にいるひとりひとりのお客さまに幸せになっていただくことへの楽しさを感じ、より多くの人に貢献できる社会人になりたいという思いで就活をスタートしました。就活で大事にしていたのは、企業理念。もともと化粧品やアパレル業界など美しいものを提供する仕事に興味があり、IPSAの「美的生命力」という考え方に強く共感し入社を決めました。
――何社くらい受けましたか。
50社くらい面接したと思います。
――すごい数ですね。その中でIPSAの「美的生命力」に共感されたということですね。入社後、まずはレシピストからスタートしたそうですがご苦労はありましたか。
カウンセリングを通してお客さまの肌に合わせたエレメンツ(商品)をご紹介するだけでなく、お客さまの肌やライフスタイルに寄り添った提案をすることがレシピストの仕事ですが、そのために必要な知識を身につけることがとても大変でした。ただ商品のよさを覚えるのではなく、測定結果と照らし合わせてお客さまの肌にどういいのか、配合成分がどのように効くのかまで説明できないといけない。接客できるようになるまでの勉強が大変でしたね。
――実際に現場に出られてからは?
アルバイトで接客経験はありましたが、長時間の接客に慣れるまでに努力を要しました。カウンセリングはもちろん、マナーや話し方、所作に至るまで、とにかく先輩の真似をしました。
――ではレシピスト時代に嬉しかったことは?
入社当時、お客さまの肌状態とスキンケア方法を書いたレシピカードをお渡ししていたのですが、次回来店のときにお客さまがそれを持ってきてくださって、「これを見ながら毎日お手入れしているんです」というお言葉をいただいたときは、とても嬉しかったです。まずレシピカードを持って帰ってくださり、自分が提案したスキンケアをしてくださった。そして再び店に来てくださった。それが本当に嬉しかったです。
IMA資格取得でお客さまに紹介できる商品が増えた
――IMA(イプサメイクアップアドバイザー)資格の取得理由を教えてください。
もっと商品のことを知りたい、専門的な知識を身につけてお客さまのお役に立ちたいと思ったからです。
――IMAの活動内容は?
IMAはアーティストというよりもアドバイザーの要素が強い資格になります。社内でのメイク講座や新製品の発表会に参加して、お客さまにタッチアップすることが主な業務です。
――資格取得のためにはどんな勉強を?
メイクに特化した内容を社内と資生堂系列のトレーナーに指導していただきました。半年くらいの間に3~4日の研修を2~3回受けたと思います。試験に合格して、最終面接を突破すると資格が付与されます。
――IMA資格を取得したことによるメリットはどんなことですか。
専門的な知識が身につき、スキルアップするのでお客さまの限られた時間内で紹介できる商品が多くなったことは大きなメリットだと思います。
社内公募でレシピストから商品開発へ異動
――レシピストから商品開発グループに異動された経緯を教えてください。
入社当時から「美的生命力」を実現できる商品はすごいな。いつかは商品開発グループで働きたいとずっと夢見ていました。そのためにはいろいろな商品知識を身につけないといけないので、IMA資格はそのためにもなるなと思いました。資格取得後、商品開発をやってみたいという思いが強くなったタイミングで、ちょうど社内公募があったので応募しました。
――社内公募とは?
本部のさまざまなポジションを一定期間経験できる制度です。社内公募の試験課題をプレゼンし、リーダー・部長・社長との面接を経て商品開発グループに配属となりました。
――商品開発グループでのお仕事内容を教えてください。
名前の通りですが、商品をゼロから企画して開発していく仕事です。ひとつの商品ができあがるまでには2~3年かかるのですが、ひとりで考えるわけではなく、現在のお客さま、未来のお客さまのことを考え、今後市場はどうなっていくのか、他のブランドの状況は? 等を細かく分析して商品を設計していきます。
――商品設計ができたその後は?
各担当の方とコミュニケーションをとっていく段階になります。具体的には、テクスチャーや中味色などを研究員と詰めていき、外部のデザイナーの方とはどんなデザインボトルにしてくかなどを話し合います。
――憧れのお仕事に就いていかがでしたか。
最初はすごく華やかなイメージがありましたが、本当はとても地道。さまざまな人と細かい話をしないと進まない仕事なので、コミュニケーションが大切だということを実感しました。
――ときには難しい局面もあリましたか。
開発を進めていく中で必ずあります。中味の使用性イメージは固まったけれど、目指したい”しっとり感”が試作品には足りない。もう少ししっとりさせたいけれど、べたつきを感じる方向にはしたくない。その答えを見つけるために担当者と何度もメールでやりとりをしたり、直接研究員に会いに行って商品を触りながら話し合いをして試作を重ねます。そういった試行錯誤が多いですね。
――性別も年齢も違う方に思いを伝えることは簡単ではないかもしれませんね。なにか工夫していることはありますか。
なるべくシンプルな言葉で伝えるようにしています。なんとなくのワードを使ってしまうと相手に伝わりきらないことがあるので、必ず伝わる言葉を選ぶようにしています。
後編では、セラム アクティブの開発秘話やレシピストの経験がいまのお仕事にどう役立っているかなどお伺いします。
撮影/大崎聡
取材・文/永瀬紀子

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