2年間カリキュラムに合格しなかった「問題児」が、4年連続社内売上1位のトッププレイヤーになるまで【美容師 栄田光平さん】♯1

2021年のオープン以来、わずか4年で東京・東久留米を中心に美容室5店舗、アイラッシュ1店舗、ネイルサロン1店舗を展開し、多くのお客様から信頼を集めている「tida smile」。その代表を務めるのが栄田光平さんです。

栄田さんは前社時代、約30店を展開する大手美容室で技術売上・指名売上ともに4年連続1位を達成。またお客様との信頼関係を築きながら店販の売上を伸ばすスキルにも優れ、「あまやん」の愛称で全国各地でセミナー講師としても活躍しています。

そんな栄田さんですが、新人時代は2年間カリキュラムに一度も合格せず、毎日飲み歩いていたという「問題児」だったそう。転機となったのは、ある先輩からのひと言でした。

お話を伺ったのは…

栄田光平さん

tida smile

代表取締役

鹿児島県奄美大島出身。福岡のハリウッドワールド美容専門学校を卒業後、静岡のサロン勤務を経て上京。都内の大型店で4年連続技術売上1位を記録し、店販売上最下位の店舗をわずか1ヶ月で1位へ引き上げた実績を持つ。2021年11月に独立し、「tida smile」を設立。現在は「あまやん」として全国でセミナーを開催している。

Sakaeda’S PROFILE

お名前

栄田光平

出身地

鹿児島県奄美大島

出身校

ハリウッドワールド美容専門学校

趣味や休みの過ごし方

趣味はインテリア、サッカー観戦、MCバトル。休みの日はセミナー講師として活動をするか、セミナーに学びに行く

憧れの人

スティーブ・ジョブス

道具へのこだわり

自信を持って使いこなせる道具を使う!

インスタグラム:@amayan0211

手に職がついて、人に深く関われる唯一の仕事、美容師

これまでの美容師人生を振り返る栄田さん

――美容師になろうと思った理由は?

元々はカウンセラーを目指していました。友だちの相談に乗るのが好きで、悩みを聞くことが多かったからです。でも部活の顧問の先生から「カウンセラーになるには第三者視点を持つ必要がある。人に入り込み過ぎる栄田には向いていない」と言われてしまって。

それで「人を喜ばせたい」という気持ちを軸に、自分の好きなことをノートに書き出してみたんです。そこで浮かび上がったのが「手に職をつける」と「人と関わる」という2つのキーワードでした。

先生に相談したところ、「そのふたつの条件を満たすのは美容師しかない」と背中を押されて、目指すことにしたんです。

だから僕にとって美容師になることは目的というより、「人を喜ばせる」手段という感じでしたね。

――そんなに若いころから、人を喜ばせたい思いがあったんですね。

もしかしたら、僕の出身地が奄美大島だということが関係しているかもしれないです。島には「人のために何かをしてあげる」という文化が根づいていて、自然とそうした考え方が身についた気がします。

それと僕は小1から高3まで水泳に打ち込んでいて、その影響もあるかもしれません。水泳って自分との戦いを続けていく種目なんですよね。そういった競技に本気で取り組んでいたからか、文化祭やクラス単位で何かを競いあうときに、すごく楽しく感じたんです。

若いときから人と協力しあったり、人に貢献して喜んでもらえたりすることが僕の原動力だったんだと思います。

毎日飲み歩く、問題児。「お前はダサい」のひと言に目が覚めて

新人時代を振り返ってもらうと、活躍されている今の姿からは想像もできないエピソードが

――その後、専門学校を経て美容師免許を取得されたわけですね。どのようなサロンに就職したのですか?

最初に入ったサロンは8ヶ月ほどで退職し、次に関東を中心に30店舗ほどを展開する大手サロンへ入社しました。前職で仲のよかった同僚ふたりが、そのサロンで働き始めたと聞いて縁を感じたんです。

――入社した当時は、どんな新人だったのでしょうか?

問題児だったと思います。人のせいにするわけではないのですが(笑)、仲よくなった同期がとにかくお酒好きで。入社してからの2年間、カリキュラムにひとつも合格することなく毎日飲み歩いていました。

会社の表彰式の場で、上司から「この会社で一番ダメな人間」と名指しされたほどです。

――そこからどう変わったのでしょう?

僕があまりにも練習をしないし、テストにも受からないので、見かねた店長が面談をしてくれたんです。「お前は何がしたいんだ」と聞かれて、そのとき自分の胸のなかにあった想いを初めて話しました。

自分は「人を喜ばせたい」という想いで美容師を目指したはずなのに、前社の考え方に納得いかない部分があり、その違和感もあってカリキュラムに前向きに取り組めていなかったんです。

――店長はなんと?

「今の栄田が言っていることはダサイよ。アシスタントで、まだ何の結果も出していない栄田の言葉に重みなんてないし、誰も聞いてくれないよ」と言われました。確かにその通りだと思ったんです。

悔しい気持ちもあり、そこでスイッチが入って。そこから1年半、本気でカリキュラムに取り組み、スタイリストデビューを果たすことができました。

――すごい巻き返しですね。

アシスタント時代に、もうひとつ転機となった出来事がありました。デビュー直前の25歳のとき、会社が東京の高級住宅街に出店することになって。前社が高単価サロンとして初めて立ち上げた店舗でしたが、なかなか結果が出ていなかったんです。

この店舗にアシスタントとして異動したときに、シャンプー指名でスタイリスト並みの売上を立てることができました。このように結果を出せたことが自分の自信につながったと思います。

――どのようにして指名を取ったんですか?

高級住宅街の店舗だということもあって、お客様に丁寧に向き合い、喜んでもらうことを意識しました。実際に取り組んでいたのが、お客様に細かくシャンプーの力加減を確認することです。

元々、シャンプーは大好きな技術で、どうしたらお客様に喜んでもらえるかを研究していました。そこでお客様によって心地よいと感じる強さは異なること、そして同じお客様でも頭の部分によって好みの力加減が変わるということを発見したんです。

そこでシャンプーをする前に、頭部を4箇所に分け、それぞれの部位ごとに強弱の好みを確認するようにしました。この丁寧さがお客様に刺さって、指名につながったと思います。

――お客様目線で行動することが成果につながったと。

はい。お客様に喜んでもらうためという軸をもち、創意工夫をすることを続けた結果、スタイリストデビュー後も順調でした。所属していた会社のグループ全体で行われるコンテストでは4連覇、社内では4年連続で指名売上、技術売上の1位を達成することができたんです。

既存のお客様だけで常に予約が埋まるようになり、新規のお客様をほとんど受けずに指名売上を維持できるようになりました。

心のなかの消えない葛藤。自分の手で納得できる環境を作ると決意

独立を決意したのは、お客様もスタッフも大切にできる環境を作りたいと思ったからだという

――結果がついてくると、周囲の見方も変わりましたか?

そうですね。前の会社は結果主義だったので、役職も上がり、社内セミナーでノウハウを伝える機会も増えました。そうした経験が今の「あまやん」としてのセミナー活動にもつながっています。

――では、なぜ独立を決意されたのでしょうか?

「本当にお客様を大切にできているのか」という葛藤が、常に心のなかにあったからです。たとえば、社内セミナーでどれだけ「お客様を大切にしよう」と伝えても、雨の日に来てくださったお客様に「お足元の悪いなか、ご来店いただきありがとうございます」と感謝を伝えるような文化が根づいていかない。そうした小さな違和感が積み重なっていきました。

僕の原点は「人に喜んでもらうこと」にあり、美容師はそのための手段に過ぎません。それなのに、この環境ではお客様もスタッフも大切にできないと感じたんです。

元々経営には関心がありましたが、ここでスイッチが入りました。「自分の手で、心から人を大切にできる会社を作ろう」と決意したんです。


後編では独立後に栄田さんが立ち上げた「tida smile」について伺います。

大切にしたのは、お客様だけでなくスタッフの夢も応援し続けるサロンであること。その想いが、4年で40人以上ものスタッフが定着するという成果にもつながっています。

さらに、栄田さんの仕事観にも迫りました。栄田さんは「人の幸せはお金や名声ではなく、最高の人間関係にある。美容師はそれを実現できる最高の職業だ」といいます。


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tida smile 東久留米店
住所:東京都東久留米市本町1-5-18 柴田ビル4F
TEL:042-420-7789

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