未経験から全国をめぐる出張ネイリストへ! 好奇心に導かれるまま新たなチャレンジを続ける【ネイリスト・山本杏里さん】#1

未経験から海外のワーキングホリデーでネイリストデビュー。帰国後、会社員とネイリスト両方の経験を経て、47都道府県を回りながらネイルをするというユニークな経験を積んできたのが、ネイリストの山本杏里さんです。今回は、好奇心に導かれるまま行動した結果、多くの縁に恵まれたと話す山本さんのネイリスト人生に迫ります。

前編では未経験からネイリストになったきっかけや、山本さんの軸である「人と向き合いたい」という気持ちに従ってとった行動と、その積み重ねについてお聞きしました。

今回、お話を伺ったのは…

ネイリスト・「Our Jam」オーナー 山本杏里さん

大学卒業後、ワーキングホリデーの制度を利用し、約1年間カナダへ留学。現地のネイルサロンで技術を学び、ネイリストとして勤務する。帰国後はオウンドメディアを運営するベンチャー企業に就職し、副業で出張ネイルを開始。2019年、原宿にネイルサロン「Our Jam」をオープンする。2022年に全国各地をめぐりながらネイルを行う「47都道府県出張ネイルプロジェクト」をスタート。2024年にはその活動をまとめた本を出版する。現在はサロンを麹町に移転し、スタッフとともにサロンワークを行なっている。今後は世界で出張ネイルを行うのが目標。

インスタグラム

ANRI’s PROFILE

お名前

山本杏里

出身地

千葉県

プライベートの過ごし方

美容メンテナンスをしたり、友達とフレンチなどを楽しむ美食の会をやっています

趣味

美食巡り、美容、旅行

憧れの人

長谷川エレナ朋美さん。学生時代に彼女の本を読んでカナダへ行くことを決断できました。

仕事道具のこだわり

あまり無いかも!常に新しい道具が出てくるので、いいなと思ったものを試して「常に循環」しています。「新鮮な気持ちで材料や道具を楽しんでいくこと」がこだわりかもしれません。

未経験から海外でネイリストデビュー。「多くの人と会話をすること」が仕事選びの軸

大学では経営学部に在籍していたという山本さん

――ネイリストになったきっかけを教えてください。

きっかけは大学時代のワーキングホリデーでした。当時はネイルとはまったく関係のない普通の大学生。就職活動では旅行業界や商社など幅広い世界を知れる職業を目指していたんです。

でも実際に就活を始めてみると自分に自信が持てず、一度やめてしまって。とりあえず英語を話せるようになってから考え直そう、という気持ちで卒業してすぐワーホリに申し込み、カナダのトロントに渡りました。

――思い切った行動にでたのですね!

そうですね。現地で仕事を探していたときに、たまたまネイルサロンで働くチャンスをいただいたのがネイルとの出会い。ワーキングホリデーはカフェやジャパニーズレストランで働く方が多いのですが、もっとたくさん話ができたら英語も上達するかなと思い、ネイルサロンを選んだんです。それまでネイルの経験はまったくなく、私にとってネイルは、「人と会話をするための手段」でしたね。

技術は実践を繰り返しながら身につけました。英語もネイルの技術も1年弱で身につけられてよかったです。

――海外での経験はどんな学びになりましたか?

仕事を始めてすぐに気づいたのは、ネイルは「かわいい」を提供する仕事であって、言葉が完璧じゃなくてもできるということ。ということは「世界中どこにいても仕事ができるのでは!」とワクワクしました。このころから「いろんな国や場所を転々としながら働けたらおもしろいな」と漠然と考えるようになっていたんです。

触れ合いながら対話ができる、人と向き合いたい私にとって最高の職業

現在はエステサロンの一角を間借りしてネイルを行なっている

――帰国後はどのようなお仕事を?

ベンチャー企業に就職し、営業職として働いていました。ここでも「多くの人とコミュニケーションがとれる」ことを軸に仕事を選んだんです。

ネイルは友達からの依頼もあり、趣味の延長として続けていました。しばらくして、口コミや紹介で少しずつ施術する機会が増えていったので「週末ネイリスト」として副業で働くことに。このころには、目の前で喜んでもらえることがやりがいになっていました。

改めて振り返ると、人から頼まれることって天職につながりやすいんだなと思います。英語が話せるようになりたくて行ったカナダで、結果的にネイル技術を身につけ、誰かを喜ばせられるようになった。この成功体験は今でも大きな自信につながっています。

――ネイルサロンに勤める考えはなかったのですか?

営業の仕事も好きだったので、「営業を辞めてサロンに就職する」という選択肢はありませんでしたね。

口コミで自然とネイルを求められる流れがあって、営業の仕事と並行して無理なく続けられる、という形がちょうどよかったんだと思います。

――ネイリストの魅力は?

こんなに長い時間、手に触れながら対話できる仕事ってじつはすごく珍しいんですよね。看護や介護の世界でも「タクティールケア」という、手を触れることで相手に安心感を与えるアプローチがあるんですが、ネイルってそれを自然にやっているんです。

手に触れることと会話の両方で心の距離が縮まって、より深くかかわっていける、それがネイリストという仕事の最大の魅力。「人と仲よくなりたい」「向き合いたい」という私の根っこにある気持ちが、ネイルという仕事で最大限に活かせているなと感じます。

さまざまな価値観に出会うため、47都道府県出張ネイルプロジェクトを始動

「47都道府県出張ネイルプロジェクト」で実際に作成したネイルチップ

――営業の仕事を辞めて、ネイリスト1本でやっていくと決めたきっかけを教えてください。

「ネイリストに全振りしよう」と決めたのは2022年ごろ。「47都道府県出張ネイルプロジェクト」を始めようと思ったことがきっかけでした。

このプロジェクトを本気でやろうと思ったら、とにかく時間が必要で。営業の仕事を続けながら片手間でできる規模ではなかったんですよね。「これをやるなら、ネイルに人生を振り切らないと」と思ったのが、独立に舵を切った大きな理由です。

――「47都道府県出張ネイルプロジェクト」とは?

全国47都道府県を旅しながら、その土地で出会う人にネイルをする、そしてその時間にその方の生き方やお仕事についてインタビューをする企画です。

――おもしろそうですね!どうやって思いついたんですか?

原点は、ワーキングホリデーで過ごしたカナダの経験です。カナダでは、結婚観や人生観が日本と大きく違っていて、「結婚は必須じゃない」「人生は自由でいい」という価値観に触れて、固定観念を覆される体験をたくさん重ねました。

「いろんな場所に行くと、いろんな価値観の人と出会える」。そのときに感じたこの感覚がすごく好きで、「じゃあ、日本ではどうなんだろう?」「同じ日本人でも、地域によって違う価値観があるんじゃないか」、そんな好奇心が生まれたんです。

ずっと頭のなかにはあったのですが、ネイリストとしてもある程度経験を積んだときに本気でチャレンジしてみようと思いました。

――ずっと温めていた企画だったんですね。

はい。もうひとつ背中を押したのが、本を読んでいて出会った「創造力は、人生の総移動距離に比例する」という言葉。移動した分だけ自分の糧になるということを、自分の行動で証明してみたいと思いました。

――それが長距離を移動するプロジェクトに発展したと。

はい。ネイルって、1カ所にとどまってやるものというイメージがありますが、実はどこに行っても技術があればできる仕事。転勤先でサロンを開いて成功している人もいるし、オンライン並みに場所に縛られない働き方ができるんです。

「ネイリストってこんな働き方もできるんだよ」という可能性を伝えたいという思いもあり、47都道府県プロジェクトをスタートしました。


後編では「47都道府県出張ネイルプロジェクト」の詳細や、全国を回って感じたこと、現在の山本さんの働き方と今後の目標などを伺います。


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Our Jam
住所:東京都千代田区麹町3-12-6 麹町グリーンビル1階(アンリュミエール店内)

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