管理薬剤師の年収とは?給与が高めである理由や収入をアップさせる方法を紹介
管理薬剤師は、調剤業務のほかにも幅広い役割を担う責任ある立場です。その分、一般の薬剤師よりも年収が高めに設定されている傾向があります。
そこで、管理薬剤師の年収相場や給料が高い理由のほか、収入をさらに向上させる方法や、管理薬剤師になるための要件について解説します。薬剤師としてより高年収を狙いたい、またはキャリア志向が高い方は、ぜひ参考にしてみてください。
管理薬剤師の年収はどれくらい?
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管理薬剤師とは、薬機法に基づいて薬局や医薬品を取り扱う店舗に配置が義務づけられている薬剤師です。
専門の資格はありませんが、原則として薬局で5年以上の実務経験があり、公益社団法人薬剤師認定制度認証機構などの認定を受けた薬剤師であることが望ましいとされています。
経験と実績を兼ね備えた管理薬剤師の年収は、一般的な薬剤師の年収と比べて高い傾向です。では、どのくらいの違いがあるのでしょうか。
令和7年に実施された「第25回医療経済実態調査」の結果を見ると、管理薬剤師の前年の年収(給料+賞与)は725万3,583円です。一方、一般の薬剤師は479万4,684円でした。
あくまで目安の金額ですが、年間で約250万円もの大きな差があり、管理薬剤師の年収は一般の薬剤師よりも高いことがわかります。
これほどまでに年収の差が生じる理由は、次章でくわしく見てみましょう。
引用元
厚生労働省:「薬局開設者及び医薬品の販売業者の法令遵守に関するガイドライン」について
e-Stat:第25回医療経済実態調査(医療機関等調査)
e-Stat:第25回医療経済実態調査(医療機関等調査)全体版
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管理薬剤師の給料が高い理由とは?
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管理薬剤師の給料はなぜ一般的な薬剤師より高いのでしょうか。以下で、管理薬剤師の仕事と一般の薬剤師の仕事を比較しつつ解説していきます。
1. 指導や管理を行う立場であるため
管理薬剤師は、店舗の運営管理を行う立場として、従業員である一般の薬剤師やスタッフの指導・管理を担います。業務の進め方や接遇、医薬品の取り扱いに関する指示を行い、職場全体の質を保つ役割です。
基本的に、一般の薬剤師がこのようなマネジメント業務を行うことはありません。人材育成を行う者としての責務が、管理薬剤師の給与に反映されています。
スタッフの能力を引き出し、チーム全体のパフォーマンスを高めることは、職場において重要であり、責任の大きさが報酬として形になっていると考えられるでしょう。
2. 法的責任がより重いため
管理薬剤師には、積極的に薬機法や関連法令を遵守するための問題点把握に努める役割があります。場合によっては、「管理者による意見申述義務」に基づき、薬局開設者に対して書面で意見を述べることも必要です。
もちろん一般の薬剤師にも法的責任はありますが、管理薬剤師はより重い責任が課されています。行政対応や監査への立ち会いなども求められることがあり、常に法令遵守を意識した判断が必要です。
3. 医薬品の在庫管理を任されているため
調剤薬局の医薬品の在庫管理という重要な業務を担うのも、一般の薬剤師ではなく管理薬剤師です。発注量の調整・使用期限の管理・冷蔵保管が必要な医薬品の温度管理などを行います。
職務の幅が広く、安全性と経営効率の両立が求められるため、責任が重く、高い能力が必要です。医薬品の過剰在庫や欠品を防ぎ、適切に品質を管理することで、医療の質を保持するとともに、薬局の安定した経営に貢献します。
4. 店舗の運営管理を行うため
管理薬剤師は、薬剤師としての業務のほかに、店舗の運営管理としてマネジメントも行わなければなりません。売上や人件費などの収支管理に関わるほか、社外コミュニケーションや地域医療への貢献、他職種との連携など、対外的な業務も重要です。
このように、経営的な視点まで求められることが、管理薬剤師の給与水準を上げる要因の一つと考えられます。薬局の信頼性やブランド力を高めるための取り組みも求められ、経営責任の重さが給料として反映されます。
管理薬剤師が収入をアップさせるには?
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管理薬剤師としてさらに年収を上げたい場合、いくつかの方法が考えられます。現状の職場での評価を高めるだけでなく、キャリア戦略を意識することが重要です。では、管理薬剤師が収入アップさせるには具体的にどうすればいいのかを見ていきましょう。
1. 資格を取得する
薬剤師の資格のほかに「認定薬剤師」や「専門薬剤師」などの資格を取得すると、特定の分野への専門性がより高まるため、担える業務の幅も広がります。資格所持によってスキルを証明できることから、昇給につながる可能性があるほか、資格手当が支給される職場も多いです。
さらに、専門分野が明確になることで、在宅医療やがん治療などスキルに応じた高度な業務を任されやすくなり、評価の向上や役職への昇進にもつながるでしょう。
研修への参加や学会での発表などが資格取得の要件になることもあり、専門職として経験を積み上げることが、スキルアップになるとともに収入の向上にも影響します。
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2. 職場に交渉する
年収相場や自身の実績や希望を整理したうえで、上司や人事担当者に賃上げを交渉する方法です。
管理薬剤師としての成果を数値や具体例で示すことで、評価されやすくなります。業務改善によるコスト削減やスタッフ定着率の向上など、具体的な貢献内容を示すと説得力が高まるでしょう。
交渉面談の場では、将来の目標や貢献意欲も伝えることで、長期的な評価につながる可能性があります。
3. 転職する
これまでのスキルや経験を活かせて今より条件の良い職場に転職することで、年収アップを実現できる場合があります。薬剤師が不足している地域では、一段と高い給与が提示されることもあるかもしれません。
年収1,000万円以上を目指すなら、製薬会社や外資系CRO(医薬品の開発業務受託機関)を狙う・調剤薬局を開業するなどを視野に入れるのもよいでしょう。管理経験を評価する企業も多いため、マネジメント力を活かせる職場を選んでみてください。
求人情報だけでなく、職場の運営方針や評価制度も確認しておくと、ミスマッチを防げます。
管理薬剤師になるにはどうすればいいの?
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管理薬剤師になるためには、一定の要件を満たしたうえで、昇進や転職によってポストを得る必要があります。以下で管理薬剤師までの道のりをくわしくチェックしましょう。
管理薬剤師になるための要件を満たす
「管理薬剤師」という資格はありません。しかし、管理薬剤師になるためには、管理薬剤師(薬局管理者)としての要件を満たすことが必要です。厚生労働省が示したガイドラインによると、前でも触れたように、
「原則として、管理者は薬局における実務経験が少なくとも5年あり、中立的かつ公共性のある団体(公益社団法人薬剤師認定制度認証機構等)により認証を受けた制度又はそれら
と同等の制度に基づいて認定された薬剤師であること」
とされており、一定の経験と認定が求められます。
日頃から、調剤業務だけでなく在庫管理やスタッフ指導などにも積極的に関わり、管理業務の経験を積んでおきましょう。
引用元
厚生労働省:「薬局開設者及び医薬品の販売業者の法令遵守に関するガイドライン」について
現在の職場で昇進を目指す
上記の要件を満たすだけで管理薬剤師になれる、というわけではありません。今の職場で管理薬剤師になりたい場合は、働きながら経験を積み、昇進を目指しましょう。
上司に目標や熱意を伝えておき、日頃からリーダーシップを発揮することで、管理薬剤師の候補者として認識されやすくなります。さらに、業務改善の提案や新人教育への参加など、積極的に行動することにより、評価が上がって昇進の可能性が高まります。
管理薬剤師を募集している職場に転職する
ポストが空いていないなど、現在の勤務先では管理薬剤師への昇格が難しい場合、管理薬剤師を募集している別の職場に転職するのも一つの方法です。即戦力としての経験があれば、比較的スムーズに採用される可能性があります。
人手不足の地域や新規開業の薬局では管理薬剤師の需要が高く、好条件での採用にも期待できるかもしれません。
管理薬剤師は責任が重い分高年収を狙える!
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薬局・薬剤店の管理者である「管理薬剤師」の年収は、一般の薬剤師より高い水準にあり、データでは250万円前ほどの開きが見られました。
管理薬剤師がこのように高給である理由は、指導や管理・法的責任・在庫管理・店舗運営といった幅広い業務を担う、責任の重い立場にあるためです。管理者としての責務の重大さに見合う対価が支払われていると考えられます。
しかし、もっと収入を上げたいという向上心の高い方もいることでしょう。その場合、専門薬剤師の資格を取って昇給や資格手当を目指す方法や、勤務先の担当者に交渉する、または今より好条件の職場に転職する方法が有効になる可能性があります。
場合によっては年収1,000万円超えを狙えるかもしれません。
なお、管理薬剤師になるためには、実務経験などの要件を満たしたうえで、現在の職場で昇進するか、空きポストのある職場へ転職する必要があります。自分の理想とするキャリアプランを叶えやすい環境を選ぶことが重要です。
まず、今の職場で管理薬剤師になるという夢が実現できるかを確認してみましょう。もし難しい場合は、管理薬剤師のポストでの募集がある職場を見つけなければなりません。
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監修者
この記事の監修者
森正弘
薬剤師専任キャリアアドバイザー
社内MVP受賞
【経歴・実績】
・北海道大学大学院(修士)修了 / 元大手インフラ企業 研究職
・社内受注金額MVP / 成約率41%の実績
【プロフィール】
理系院卒の深い理解と論理的交渉で、週休3日や高年収など他社が敬遠する難条件も実現。
深層心理まで掘り下げ、客観的な利点と欠点を提示します。意見を押し付けず、最終的にはご本人の意思決定を最優先に尊重します。
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