異色の経歴! アナウンサーから予約の取れない人気サロンのオーナーに転身しました。【QOB オーナー 林みなほさん】#1
TBSのアナウンサーとして活躍後、エステサロン「QOB筋肉ほぐしの痩身&コリ解消サロン」のオーナーとなった林みなほさん。アナウンサーという注目度の高い異業種から転身を遂げました。
前半では、アナウンサーでありながらもエステ業界に興味を持ち、サロンのオーナーに至るまでの道のりを伺いました。
局アナ時代の食リポをきっかけに通い詰めたエステサロンが「QOB筋肉ほぐしの痩身&コリ解消サロン」の原点と語る林さん。オーナー就任7日目にして緊急事態宣言が発令。度重なる困難を持ち前の根性で乗り切る姿勢は圧巻です。
MINAHO’S PROFILE
食リポ担当になり体重が約10キロ増。エステにどっぷりハマりました。
——まず初めに美容に興味を持ったきっかけを教えてください。
小学校から大学まで女子校育ちだったこともあって、休み時間には美容の話をよくしていたし、友人の眉毛を描いたり、髪を巻いてあげたりして喜ばれることが嬉しくて、しょっちゅうやっていましたね。局アナ時代には「美容番長」とあだ名がついたほど、日頃からヘアメイクや美容についてアドバイスを求めてもらう機会が多かったです。当時から自分が可愛くなること以上に、人を可愛くすることや輝かせることに興味があったんだと思います。
——美容の中でも「エステ」に出会ったきっかけはありますか?
TBSアナウンサー4年目で、食リポコーナーを持たせてもらえることになったんです。それがまぁそれなりに過酷でした(笑)。1日に3kg太るようなロケを10日に1回のペースで収録。おかげで食べキャラも確立され、他の番組やコーナーでも日々食リポを任されるようになり……。この頃から「太らないように!」とあがきのエステ通いが始まったんです。当時はかなり多忙でしたが、空き時間は全てエステにつぎ込んでいましたね(笑)。
——結局、痩せることはできましたか?
着々と増量しました(笑)。60kg前後だった体重は68kgまで増えました。痩せたいとは思っていても連日食リポが入るので、1歩進んで3歩下がる感じでした。増えたものを戻すために必死でエステに通い、それでも追いつかず、じわじわと増量して、最大体重を更新。
色々な痩身サロンに通いつめた経験こそが、後の人生に大きく影響してくるわけなので、意味はありました。1年くらい通ったタイミングで食リポ担当卒業。と同時に結婚も決まったので、今度は結婚式に向けてのダイエットが始まりました。
——結婚式に向けてはどんなダイエットを行ったのでしょうか?
メインはエステです。中でもハマったのが、QOBのメソッドにも通じている、理学療法に基づく「筋肉をほぐして痩せる」という手法です。9ヶ月で無事14kg減量して結婚式を迎えました。ですが、万年リバウンダーだった私は妊娠中に28kgも増えて、体重がなんとMAXの82kgに……。4ヶ月後のアナウンサー復職に向けて痩せるため再びエステに通い詰めました。
——結婚式のときのダイエット法を信頼していたのですね。
「筋肉をほぐして痩せる」を実践する以前は、どうも体全体が硬く、ガタイの良いパンッと張っている感じでした。しかし、ほぐす手法によって「ボディラインが変わった」ことを実感し、通い続けているうちに「筋肉をほぐして痩せるのはなぜなのか」と理論やエステに対しての探究心が一気に湧いたんです。
そこで、産後ダイエットをしながら育休中で時間があったこともあり、理論の勉強をしてエステの資格を取り、業務用マシンの購入に至りました。完全なる趣味の延長です(笑)。
——とても高価なものですよね。すごい決断ですね。
決して安いものではないので、もちろん悩みました。ところが、悩み抜いて買ったはいいものの、どうやら自分で機械を当てるよりも人に機械を当ててもらいたかったことに気づき、自分で自分にマシンを使うことはほとんどなく……。自宅の1LDKのリビングを即席サロンにして友人にマシンを使ってあげていました。自分のことよりも人のためという部分が自分らしいなと思います(笑)。
いよいよ復職するとなり、場所を取りすぎているマシンたちをどうしようかなぁと改めて考えていたとき、敏腕経営者でもある一番の親友にエステの魅力について語っていたら、「お店を出してみる?」と話が急転。2ヶ月後には今のお店の場所を借りることが決まっていました。
前職を退社後、サロンを買取りオーナーになりました。
——局アナ時代にサロンをオープンさせたのでしょうか。
もちろん副業禁止だったので、1銭もお金をいただかずに運営や経営は全て親友に任せてオープンしました。私のマシンや経験を活かしてお店を出してもらい、私は完全に趣味で携わる形。それでも、サロン立ち上げの経験を詰ませてもらえるなんてありがたいし、自分が心から通いたいサロン作りを実現してもらえるなんて最高! と、本当に楽しみながらやっていました。
当時はお昼の時間帯の番組を担当していたので、朝からアナウンサーとして15時まで働き、15時から18時までサロンに来てスタッフの育成。18時半に子どもを迎えに行くという生活を送っていましたね。
そんな趣味の延長で作られたサロンは、とにかくいいと思うものを詰め込もう! お客様ファーストのサロンにしよう! という理念で作っていたので、お陰様で、リピーターのお客様がどんどん増えて、オープンから半年で黒字店舗になりました。それから約2年後、私の退社、独立をきっかけに、親友からお店を買い取って、正式にオーナーになったというわけです。
——エステサロンのオーナーになるために退社したのですか?
最初からサロンオーナーになるために退社を決めたわけではありませんでした。人生一度きりなので、アナウンサーという仕事に限らず、幅広い分野で仕事ができれば良いなと退社を決意。辞めてからは美容専門学校に入ってみたり、とにかく自分の興味があることに色々とチャレンジしました。
そんな中、やっぱり私は人を応援したり、輝かせたり、綺麗にする事が本当に好きだなぁと改めて強く感じるようになったことと、自分の責任の元、本格的に事業をしてみたいという思いもあって、貯金と退職金でサロンを買い取る決意をして、サロンオーナーになりました。
ところが、オーナー就任からわずか7日後に緊急事態宣言が発令されてしまいました。
——オーナーになってすぐの非常事態をどう乗り切りましたか?
当初は現場に出ることなくオーナー業だけをやるつもりでした。ですが緊急事態宣言になり、県外から来ているスタッフ達の意向も汲んで休ませる事になって、私がひとりで現場に出るようになりました。必死で毎日施術に入り、30連勤を何ヶ月も続けたほどです。
同時にゼロから学んで資料を作成し、融資を申し込んだり事務的な作業も行いました。すべて自分でこなすことで今までお会いできていなかったお客様の顔を見ることができて、サロン内の改善点も見つけることができました。一方で、スタッフたちの働く場所とお客様が愛してくれたお店を守らないといけないというプレッシャーも、良い意味で私の支えになっていましたね。
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「好き」や「興味」を突き詰めたことが現在につながっている林さん。事業買収から、正式にオーナーとなり、7日後に緊急事態宣言。自分の身を削ってでもスタッフたちを守る行動は、オーナーとしての覚悟を感じます。
後編では、「喋り」が特徴と語る林さんならではのサロンのこだわりや経営者としての気づきなどをお届けします。
▽後編はこちら▽
SNSを使わずリピーターのクチコミで人気サロンへ成長!【QOB オーナー 林みなほさん】#2>>
撮影/中村早
取材・文/梅澤暁
Salon Data
住所:東京都港区赤坂9-6-28 アルベルゴ乃木坂202
TEL:03-6804-2022
林みなほさんのInstagram:@hayashiminaho
QOB 筋肉ほぐしの痩身&コリ解消サロンのInstagram:@qob_official_insta