下手でも自分の言葉で。本音の投稿が突破口になり、インスタ集客のみで3カ月先まで満席に セラピスト・misaさん

白金高輪と愛知にサロンを構え、3カ月先まで満席だというセラピストのmisaさん。前編では都内有名サロン勤務時に、指名数で350人の頂点に立ち、その後も顧客の95%が指名だったというmisaさんに、どのようにして実現したかをお聞きしました。ポイントは自分の強みを知り、それを明確にすること。さらに、マッサージがあまり好きではなかったからこそたどり着いた、ホスピタリティあふれる接客と施術が指名を生んでくれたといいます。

後編では、広告費を一切使わずに、インスタグラムだけで集客をしているというmisaさんにそのコツを伺います。最初の1年は集客につながることも少なく、苦戦したそうですが、あるひとつの投稿がきっかけで大きな反響を得ることができるようになり、3カ月後まで満席に。自分の言葉で素直に発信することの大切さを知ったといいます。

今回お話を伺ったのは…
misaさん

愛知県出身、東京都在中のセラピスト。都内有名サロンにて指名ランク1位を獲得後、ヨガインストラクターやタイ古式マッサージの勉強を経て25歳で独立開業。3年後に会社を手放したのち、現在は東京・白金高輪と愛知の2か所にサロンを構えるほか、スクール・美容専門学校での講師としても活動。2021年3月には「一般社団法人ホスピタリティマインドセラピスト協会」を設立。スクールは募集が出ると同時に満席になり、施術枠も3か月先まで満席となる、予約のとれないサロンへと成長。
Instagram:@misa.therapis
HP:https://hmt-kyoukai.com/
一般社団法人ホスピタリティマインドセラピスト協会

きれいな言葉ではなく、自分の心から出たまっすぐな言葉が、人の心を動かす

misaさんのインスタ投稿。飾らず本音で語る言葉に、セラピストの共感が集まり人気を集めている

———インスタの投稿のみでサロンやスクールへの集客ができているということですが、インスタを開設してすぐにそういう状態になりましたか?

3年前に始めたときは、新規のお客さまが1年間で2、3人、スクールの問い合わせもゼロだったんです。継続していくしかないと思い、自分なりに分析したりしながら投稿を続けていました。それがある日、自分の本当の正直な気持ちを書いたことがきっかけで、多くのセラピストに届きまして

———そうなんですね!それはどんな投稿だったのですか?

あるとき長いお付き合いのお客さまがいらしたときに、「すごく頭が痛くて、病院に行ったら肩こりのせいだと言われたから、今日はしっかりほぐしてほしい」と言われたことがあったんです。いつもならばそのお客さまは施術が始まるとすぐに寝てしまうのですが、そのときは眠らず「寝れないくらい頭が痛い」と仰っていて。絶対おかしいと思い、その日は肩から上は触らないようにさせてもらいました。後日、別の病院を受診されたら、くも膜下出血一歩手前のところだったそうで。

その後は完治され、久しぶりに私のところにきてくださった日に、うれしさとともにはがゆさもすごく感じたんです。長く通っていただいていて、体を預けてもらっていたのに、その病気を防いだり気付いたりすることができない自分に対してすごく不甲斐なさを感じて。もちろんお医者さんではないので、しょうがない部分もあるのですが。そのことを感極まって思うまま書いて投稿してみたら、今までにないくらいすごく大きな反響がありました

そのときに下手な言葉でもいいから、自分の本当の思いを正直に書くことが大事なんだと気付いたんです。その後は自分の言葉で書けるようになったら、じわじわと反応がいただけるようになり、集客にもつながっていきました。人の気持ちでしか人は動かないんだと感じましたね。

コロナ禍に200人ものセラピストとやりとり。フォロワー数が1年で10倍に!

現在は新規の顧客は受け付けられないほど、人気サロンとなった「enn…」

———現在6000人くらいのフォロワーがいらっしゃいますが、そのような投稿をされているうちに徐々に増えていったということなんでしょうか?

もうひとつ大きなきっかけになったのがコロナ禍なんです。その前まではフォロワーさんは数百人だったのですが、1年で3000人くらいずつ増えました。最初の緊急事態宣言が出たとき、だれもが不安だったと思うのですが、とくにセラピストはその不安が大きかったと思うんです。というのも、講座を持っている人でもない限り、セラピストはオンラインに置き換えられない仕事なんですね。

私自身もすごく不安だったのですが、この止まっている時間にできることがあると思い、インスタグラムと、このときに始めたnoteを毎日更新すると決めて。自分の正直な気持ちや情報を発信していくことで、多くのセラピストとつながることができました。この時期は200人くらいのセラピストの方とやりとりをするようになり、日々のやりとりで腱鞘炎になるほどでしたね(笑)。お互いに情報を交換し合いながら、励まし、励まされ、という期間でした。そういったことを経て迎えた緊急事態宣言明けの2020年6月には、ものすごい勢いで予約が埋まるようになり、スクールもお知らせするたびに枠が一瞬で埋まるようになったんです。大げさではなく、コロナ禍の休止期間の発信とセラピストの方とのご縁がなければ、今の私はなかったと思っています。

協会費は無料。自分らしく活躍できるようになるまでの場を提供

協会も設立し、今後は自分らしく活躍できるセラピストを増やしていきたいとmisaさん

———2021年3月に協会を設立されたとのことですが、なぜ設立されようと思ったのですか?

私の講座を受けてくれた方が、独立したときに、自分らしく楽しくセラピストとして生きていけるためのサポートをしたいという思いが強かったんです。協会設立前から単発の講座を、4、50人の方にやらせていただいたり、専門学校の講師を務めさせていただいたりしていたのですが、受講者の方に聞くといつかは独立したいという方がとても多くて。そうすると単発講座を受けて終わりではなく、むしろそこがスタートになります。独立への道は、ひとりでは不安なことも多いので、その期間に寄り添いサポートができればと考えました。協会費は無料にして、自分ひとりで歩けるようになって必要がなくなればいつでも抜けていいよと伝えています。その姿勢で続けていたら、ありがたいことに生徒さんが口コミで広げてくれまして。生徒さんが生徒さんを呼んでくださっているという状況です

———今後の目標を教えてください。

協会の理念を「優しさの循環のはじまりとなる」と掲げているのですが、このお仕事は優しさの循環を生み出せると思っています。施術によってお客さまを癒すことができれば、優しい気持ちになり、そのお客さまが接する方にも優しくなるという風に、どんどんと優しさは循環していきます。それも私ひとりだと月に2〜30人しか施術ができませんが、生徒さんが施術を通してお客さまを癒すことができれば、優しさの循環をもっと大きくなるはずです。そうすればもっと優しい社会になるのではないかと。最近コーチングスクールにも通い出したのですが、生徒さんたち1人ひとりにもっと寄り添いながら、自分らしく楽しく働けるセラピストの方を増やしていきたいと思っています。 

misaさんの認知度をアップさせた3つのポイント

misaさんの認知度をアップさせたポイントを伺うと、以下の3つでした。

1.自分の言葉でSNSを発信した

2.コロナ禍の休止期間に、毎日投稿を行い発信力を高めた

3.利益を度外視した協会運営で、信頼を得た

もっと自分らしく、楽しく働けるセラピストが増えるように。穏やかな口調で話すmisaさんですが、その奥底には業界をもっとよくしたいという熱意が感じられました。セラピストとしてもっと活躍したいという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1
2
求人数3万件!リジョブで求人を探してみる


この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事

近くのセラピスト求人をリジョブで探す

株式会社リジョブでは、美容・リラクゼーション・治療業界に特化した「リジョブ」も運営しております。
転職をご検討中の場合は、以下の地域からぜひ求人をお探しください。

関東
関西
東海
北海道
東北
甲信越・北陸
中国・四国
九州・沖縄