海外勤務先のシンガポールで英国IFAを取得 アロマテラピーサロン&スクールChelseaオーナーセラピスト原奈美さん#1
アロマテラピーサロン&スクールChelseaオーナーセラピストの原奈美さん。鎌倉御成通りに隠れ家サロンを構える原さんは、産婦人科専属メディカルアロマセラピストでもあり、セラピストひとりひとりの手・姿勢・くせに合わせてやりやすく、むだのない動きのオーダーメイドの手技を教えるアロマスクールも運営。さらに育てたセラピストを病院に紹介する派遣業まで。
前編では、海外勤務先のシンガポールでのアロマとの出会い、帰国後の仕事の広げ方についてお伺いしました。軽い気持ちで入ったアロマスクールが、実は世界最高峰のアロマ資格・英国IFA認定校だったのだとか。
Nami’s PROFILE
名前 |
原奈美 |
|---|---|
出身地 |
神奈川県茅ヶ崎市 |
出身学校 |
フェリス女学院大学文学部 |
プライベートの過ごし方 |
のんびり休息をとり、好きなドラマをまとめて鑑賞 |
趣味・ハマっていること |
いけばな(古流大観流) パワースポットリサーチ |
仕事道具へのこだわり |
扱う精油の品質。高品質精油は、香りに奥深さがあり、心と体の必要な部分にすっと届きます。 |
軽い気持ちで入ったアロマスクールがIFA認定校

――まずは原さんがメディカルアロマセラピストになった理由を教えてください。
20代後半、シンガポールの商社に勤務していたんですが、インドやタイへの出張も頻繁にあり、朝から晩までめちゃくちゃハードでした。
それまでアロマなんてまったく興味がなかったのによっぽど疲れていたんでしょうね、香りを欲して。初めてマジョラムの精油とディフューザーを買って部屋で焚いてみたら、とても癒されたんです。日本では行ったことがなかったけれど、精油を使った施術を受け、スパにも通うようになりました。
――シンガポールでアロマに出会ったんですね。
ハードな仕事を続けるためにもなにか趣味を持ったほうがいい。アロマを趣味にしようと、会社の近くにあったアロマセラピーススクールへ入学しました。全部英語なので、入学要項もよく確認せずに入ったら、なんとそこがIFAの認定セラピストを育てるスクールだったんです。
――IFAといえば世界最高峰のアロマ資格ですよね。趣味のアロマとは違うような?
IFA資格を取るにはやっぱりすごく時間がかかるんです。平日の夜は週2回、1年を通してトータル100時間。もちろん全部英語なので、とくに解剖学の専門用語を覚えるのが大変でした。でもセラピストになりたいと思って通っていたわけではないので、プレッシャーはなかったですね。仲良くなったシンガポール人と実技の復習をしあって、なんとかIFAを取得。スクール卒業後、知り合いの日本人駐在員の方に趣味程度に施術をするようになりました。
――シンガポールですでに施術されていたんですね。
そうなんです。商社の仕事がやっぱり大変で、このままだと仕事ばかりになってしまうと思い、それまでよりプライベートの時間がとれる会社に転職したこともあり、アロマの世界がだんだん広がっていきました。その矢先、転職した会社が倒産。当時30才のわたしは、よくよく考えた末に残りの人生を日本で過ごすと決断し、帰国することになりました。
ファックス営業した産婦人科からオファーが

――帰国後はどんな動きをされたのですか。
アロマサロンを開きたいのかというと、そうじゃなくて。20年前の日本では、アロマセラピーはリラクゼーションとか、ちょっと高級なものというイメージでした。でもそれで終わらせてしまうのはもったいないと思っていたんです。わたしは、アロマは西洋版の漢方だと思っていて、精油には薬理効果がちゃんとあり、薬と同じように体にちゃんと作用することを伝えたかったんです。
――それを形にするためには?
実家のある茅ヶ崎の産婦人科医院に「シンガポールでIFA認定セラピスト資格を取りました。日本でメディカルアロマを広めるために産後のケアやマタニティケアをやりたいです」とファックスを送りました。いまだったら絶対やらないと思いますが、若いときって何でもできるんですよね。海外に住んでいたから怖いもの知らずなのも手伝って。
――すごい行動力ですね。
我ながら…。なんと4件送ったうちの1件からお返事がきたんです。助産師でもある院長の奥様がアロマにとても興味を持たれていて、導入したいなと思っていたタイミングだったということで。
――病院からスタートなんてなかなかないのでは?
ラッキーですよね。奥様がよくファックスを拾ってくれたなと思って。足向けて寝られないぐらい感謝してます(笑)。
――産婦人科での施術はいかがでしたか。
マタニティや不妊はセンシティブだからということで産後ケアのみ任され、出産したお母さんの部屋で施術することに。出産を終えてそのまま育児に突入すると、しんどさがずっと続いてしまうことがあるのですが、産後に一旦気持ちいいという感覚を味わうことで、その後の育児もがんばれたりするんですよね。そういうところに、産後ケアの意義があると思います。わたしがやりたかった薬理効果というよりは、リラックスの要素が濃くはなりましたが。そういう意味では次の内科のほうが面白かったかな。
――内科でも施術を?
内科では肩こり、メンタル不調、帯状疱疹などいろんな患者さんがいて、ドクターがこの人にはアロマがいいという方に声をかけてくれました。帯状疱疹のピリピリした痛みが消えない患者さんにティートゥリーを塗布したり。その内科にはアロマの日が週3回あって、おひとり約30分と施術時間は短いのですが、1日7名くらいの患者さんがいたので、それをスタッフ3人で分担していました。
――お仕事が順調に増えていったんですね。
ドクター同士が繋がっているので、内科の先生がこんどは耳鼻科の先生を紹介してくださって。耳鼻科の先生はいろんな治療法が好きな方で内科の先生とはまたスタイルが違っていましたね。サロンが併設されていて、耳鼻科に来たけど肩こりが強い方にはマッサージをおすすめしたり。
アロマサロンにはわざわざ行かない80代の高齢の方が、診療とセットでマッサージを受けられるのがいいですよね。メディカルアロマは現場に出向いて、アロマを知らない人たちに施術することに意義があるのかなと考えています。
助産師とのコラボを機に産婦人科に特化

――現在は産婦人科に特化されていますね。
自分が出産したときにすごく授乳に苦労して、そのときにおっぱいマッサージがとても上手な助産師さんと出会うことができたんです。この助産師さんとコラボできたことで、どんどん産婦人科分野を突き進められたのかなと思っています。
――コラボとは?
産後マッサージを予約するママさんには、おっぱいにもトラブルがある方が多いので、うちにはおっぱいの相談もできる助産師がいるよという形にしたんです。おっぱいのケアもしながら体のケアもする。2人でひとりの方を見るコラボをきっかけに仕事がどんどん広がっていきました。産後ママや妊婦さんのお宅には出張することも多いです。
――出張の良さはどんなところですか。
親しい方にはお会計を先に済ませていただいて「マッサージが終わったら、私はそ~っと帰るのでそのまま寝ていていいからね」なんてことも可能です。訪問する少し前に授乳を済ませておいてもらうと1時間くらい赤ちゃんが寝てくれるので、ママは安心してマッサージを受けることができます。
――セラピスト側としては大変なことが多いですか。
昔は真面目に重たいベッドを持っていっていたので大変なこともありましたが、いまではソファでもヨガマットでもできるようになりました。ベッドなしでもどこでも施術できることはすごく強みになったなと思います。
後編では、オーダーメイドのスクール内容について詳しく伺います。
撮影/森末美穂
取材・文/永瀬紀子
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アロマテラピーサロン&スクールChelsea
住所:神奈川県鎌倉市御成町6-4
電話:0467-22-1573
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