働くことは人生の設計。だからこそしっかり評価される職場環境を目指したい【株式会社H.project/tricot group代表/萩原克也さん】#2
2019年に独立し、自身のサロン「tricot shop & hair salon」を表参道にオープン。その後、船橋、市川、柏、北綾瀬…など、現在7店舗にまで成長しているtricotグループ。その代表を務めるのが、萩原克也さんです。
萩原さんは、オブヘア、アヴェダ直営店で美容師として長年技術を磨いてきた実力派。前社の経験をいかし、現在はアヴェダのファミリーサロン、コンセプトサロンを東京から千葉エリアに展開しています。
【後編】では、独立後のサロン立ち上げ、店舗展開についてをインタビュー。今後の展望や、働き方についての考えもお聞きしました。
独立後、表参道にアヴェダのファミリーサロンをオープン

――アヴェダ直営店に在籍後に独立され、ご自身のサロンをオープンされたきっかけは?
もともと独立志向はありました。将来は原宿・青山界隈でお店を出したい! と、若い頃に抱いた思いがずっと頭の中にありましたね。
あとは、アヴェダの直営サロンでずっと働いていましたが、他店がなかったので僕がずっと上にいると後輩たちが詰まってしまうのかなと。自分がい続けることで、若い子たちのチャンスの場をなくしている感じが嫌で、卒業しようと決めました。
――最初の店舗が表参道にある「tricot shop & hair salon」。アヴェダのファミリーサロンとは?
アヴェダの商品と、他社製品も3ブランドまで使用できるのがファミリーサロンです。何席以上とか、ブランドだけでなくいろいろ条件はあります。コンセプトサロンというのは、アヴェダのみの取り扱いになります。
――ファミリーサロンというスタイルを選んだ理由は?
前職で長年アヴェダにお世話になってきたという経緯がまず一つ。
あとは、アヴェダの企業理念や製品の考え方についてすごく共感できるから。ウェルネス、オーガニック、自然由来とキーワードがありますが、例えば香りがただいいだけでなく、しっかり脳に働きかける効果があるなど、一つ一つにきちんと理論があります。
美容と健康に本当によいものであり、お客様に説明しても共感していただきやすい。一生向き合えるようなブランドなのではと思います。
――ファミリーサロンやコンセプトサロンは、全国的に展開しているものなのですか?
そうですね。僕はアヴェダの直営店にいた流れで始めていますが、条件をクリアできればOKなので全国のいろんな美容室さんが導入しています。
これまで店舗を出して、スタッフもいて、ある程度の歴を重ねたオーナーが、これからまた付加価値のあるコンセプトでやって行こうという方針で導入される方も多いと思います。
アヴェダのサービスウィール(サービスに対しての考え方)というのがあって、それをしっかり提供できれば成功しやすい完成されたシステムなんです。それに沿ってやっていけば、お客様の満足度も上がるし、単価も上がっていく。
――tricotグループのサロンも、その考え方を取り入れているのでしょうか?
取り入れつつ、うち流にアレンジした形でコンセプトを作っていきました。
視覚、聴覚、嗅覚など五感から楽しめるサロン作りが土台に。お客様にとっては居心地がよく、スタッフも心地よく働けるような、そんな美容室を目指しています。

千葉エリアにも出店。コロナ禍でのタイミングが正解だった

――東京の他、千葉エリアにも店舗展開しているそうですが。
学生時代に船橋に住んでいた経験と、妻の地元が船橋で出産を機にそちらへ引っ越したという流れもあって、土地勘はありました。
そんな船橋に2店舗目を出店、それが2021年。コロナ禍でしたが、そのタイミングが逆によかったと感じています。
あの時、表参道を始め、都心のサロンへ行くのを控えていましたよね。そして地元のサロンを新たに見つけて行ってみようという雰囲気になって。客足がいったん止まったけれど、地方に向いたことで集客はばっちり。初月から黒字でした。
――現在は、何店舗になっていますか?
全部で7サロン、総勢60名のスタッフがいます。船橋に2店、あとは市川、柏で千葉が4店舗。東京は昨年、北綾瀬のららテラス内と、表参道でもう1店舗がスタートしました。
千葉エリアは業務委託サロンもありますが、千葉の平均単価って7800円くらいなんですね。それがうちのやり方だと、1万円を超えています。きちんと付加価値のあるサービスであれば、単価アップも実現できるということ。
――これからも店舗は拡大していく予定ですか?
今年7年目ですが、10周年に向けて10店舗を目指しています。
エリアとしては、これまで表参道から千代田線で千葉方面につないだので。さらにそこからどうするか? 思案中です。
売り上げだけでなく、会社への貢献度もしっかり評価すべき

――店舗、スタッフが増えていく中で、働く環境を作りについては何かこだわりはありますか?
今ちょうど、就業規則の見直しや社内整備をしているところです。有給、昇給の制度だったり、人事評価というのも作っています。
美容室って、売り上げももちろん大事ですが、会社への貢献度というのもやはり見たいし、しっかり評価していきたい。評価できる人たちが増えれば増えるほど、会社の成長にも反映していくのではと考えるからです。
――評価の基準はあるのでしょうか。
社内でいろんな基準をまとめています。うちは自己評価シートというのがあって、スタッフ一人一人に書いてもらい、それをもとに面談も行なっています。
しっかり評価して、スタッフみんながキャリアプランを設計していければと。そうすることで、十年先、二十年先まで続く企業になっていけるのではと思います。スタッフを育てながら、会社としても成長していけるのが理想です。
――採用についてはどうでしょうか?
いろいろチェックして選ぶようになりましたね。前はどんどん入ってきてもらおうという感じで採用していましたが、やはりそれだと長続きしない人も出てくる。ハレーションも起きやすいと感じて。
新卒採用で会社を大きくしつつ、業務委託サロンも展開しているので、その両軸でやっていけたらと。最近は、働き方も多様化しているので、人材の入り口も仕組みを工夫していかないといけないのかなと。
会社としては、店長より上の幹部が数名。僕以外に循環層を作ることで、社員が増えていってもスムーズにまわるようにしていきたいです。
――店舗展開以外に、今後予定していることはありますか?
プライベートブランドの立ち上げを予定しています。パフューム的なオイルだったり、ハンドクリームやソープなど、イメージ的にはライフスタイルブランドですね。
――最後に、萩原さんにとって「働く」とは?
人生の設計ですかね。
コロナ以降、働き方への考え方は変わってきました。「働き方改革」とも言われ、流れが変わりましたよね。よくなったこともあるし、甘い方へ流れている部分も正直あると思います。
結局、美容師というのは、小さな努力の積み重ねが大きくなっていく仕事だと思います。今、プライベートも楽しみながら自由に働きたい人が増えている。それは新しい考え方としては、あり。
でも僕としては、例えば60歳になった時にこうなりたいという目標があって、だから逆算して今こういう行動をしているんだ、こういう働き方を目指しているんだ…そんな設計が大事なんじゃないかなと思います。
慎重派なのかもだけど、絶対に後悔したくないし、やりたいことはやりたい、そしてその時にやっぱり笑顔でいたいんですよ。
だから、今だけじゃなくゴールも考えてみよう、それをすごく伝えたいですね。
取材・文:青木麻理(tokiwa)
撮影:高嶋佳代
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