独立開業後も学び続け、アジア最大のまつエクコンテストでは2部門で金賞受賞!「eyelashsalon Clover」伊藤麻里子さん
東京・国立でまつ毛・眉毛専門サロン「eyelashsalon Clover」を運営する伊藤麻里子さんは、子どもの頃から美容に興味があり、高校卒業後は迷わず美容専門学校へ進学。作業が緻密で繊細になるほど楽しみを見出し、ネイリストを経てアイリストへ転向します。
独立後も常に技術力アップのための勉強を惜しまず、2019年には韓国で開催されたアジア最大のまつ毛エクステコンテストにおいてボリュームラッシュとシングルラッシュの2部門で金賞を受賞。
サロンがあるのは都心からやや離れた郊外ながらも、常に予約で埋まっているそう。目元にお悩みを抱える人の「駆け込み寺」として慕われているといいます。
前編では、そんな伊藤さんにアイリストとして成功する秘訣について伺います。
お話を伺ったのは…
伊藤麻里子さん
eyelashsalon Clover代表。美容師、ネイリストを経てアイリストへ。2015年に独立し、東京・国立でまつ毛・眉毛専門サロン「eyelashsalon Clover」をオープン。2019年に韓国で開催されたアジア最大のまつ毛エクステコンテストではボリュームラッシュ部門、シングルラッシュ部門で金賞を受賞。一人ひとりの悩みに耳を傾け、「なりたい目元」「自信が持てる目元」を叶えてくれると定評がある。
ホームページ:eyelashsalon Clover
Instagram:@mmariko.clover
美容師の仕事をしながら見出した「アイリスト」への道
――美容師、ネイリストを経てアイリストになられた経緯を教えてください。
子どもの頃からひとの髪を触ることが好きだったり、美容に興味がありました。その頃はまだ、ネイリストやアイリストという職業がなかったので、美容が好き=美容師になるのが自然な流れでした。
美容師時代にまつ毛パーマの施術を覚えたのですが、やっている内にどうやら自分は美容師の仕事よりも好きだということに気づいたんです。さらにネイルにも興味を持つようになり、いつかまつ毛とネイルの仕事で独立したいと思うようになりました。そこでまずは美容師として働きながらネイルスクールに通い、ネイルサロンで4年間ネイリストとして働いたのちにマツエクサロンに転職して、両方のスキルを身に着けました。最終的に、2015年に独立するタイミングで、一番好きな仕事であるまつ毛専門サロンに絞り込んで開業しました。
――どのお仕事にしても、プロとしてお客さまの施術ができるようになるまではたくさん勉強が必要だったり、経験を積まなければならなかったりと大変だったと思うのですが、美容師やネイリストのお仕事には未練はないのでしょうか?
それが、まったくないんです(笑)。子どもの頃からリリアンやビーズ細工のような緻密な作業に黙々と取り組むのが好きで、美容師時代もワインディングのような細かい作業を得意としていました。だから、緻密で繊細な作業が多いアイリストの仕事が、自分には合っているんだと思います。
――アイリストとして独立されてから、何か変化はありましたか?
やはり、本当にやりたいと思っていることを仕事にしているので、楽しいですね。企業やお店に所属していると融通が効かないことも多く、新しい技術を学んだり、メニューを増やしたり新しいことに挑戦しづらいのですが、自分が運営するサロンでは、私自身が試してみて、いいと思ったものをどんどん取り入れられる点も魅力です。
独立後も学び続けた結果、アジア最大のコンテストで金賞に
――本当にアイリストのお仕事が好きなんですね! 2019年に韓国で開催された「国際ボディアーティストコンテスト」のまつ毛エクステ部門に出場され、ボリュームラッシュ、シングルラッシュでそれぞれ金賞を受賞されていますが、コンテストに出場されるきっかけはなんだったのでしょうか?
私は独立後も、サロンワークをしながらいろんな講師の方が開いているセミナーに参加して勉強を続けているのですが、ちょうどそのときに教わっていた先生に「韓国のコンテストに出場するので、一緒に行きませんか?」と声をかけていただいたのがきっかけです。
もともと私はコンテストに出場することが好きで、美容師時代にはワインディングコンテストやメイクコンテストで賞をいただいたこともあります。個人サロンで仕事をしていると何で評価を得ていいかわからなくなってしまいがちです。コンテストに出場して賞をいただくことで、自分にはお客さまに施術できるだけの技術があるのだな、と自信につながります。
このときのコンテストはあっという間に終わってしまって、他の出場者の方の施術を見る時間もなかったので、自分では施術の良し悪しはよくわかりません(笑)。でも、国際的な大会で認められたことは嬉しかったですね。
――今もお仕事をしながら勉強を続けていらっしゃるんですか?
そうですね。お客さまにとって「ここに来たらキレイになれる、変われる、いい情報が得られる」サロンでありたいと思っているのですが、そのためには私自身が常に美容に対するアンテナを張り続け、かつ、正しい知識や技術を身に着けていなければお客さまに伝えることはできません。
セミナーは単発や数日間かけて学ぶものなど、期間も内容もさまざまですが、同業者の間で評判のいいクラスや、気になるセミナーを見つけたら積極的に参加するようにしています。ただ、私が特別に勉強好きというわけではなく、アイリストとして真剣にお仕事されている方は同じように、働きながら勉強されていらっしゃると思いますよ。
自分の施術を振り返ることができるよう、反省点を書き留める
――ほかにも、技術力を上げるために心がけていることはありますか?
日々のサロンワークでは、お客さまの施術をしながら気づいたことや反省点などをカルテに細かく書き留めています。毎日、カルテを見返しては反省の繰り返しですね。まつ毛も眉毛も、その方の骨格や筋肉の付き方、毛の生え方、量、質などによって本当に一人ひとり違うため、復習や勉強は欠かせません。
最近ではお肌やまつ毛、眉毛を傷めない薬剤が発売されるなど、まつ毛パーマやエクステの技術もどんどん進化しているので、良さそうだなと思う商材があれば友人に頼んで練習させてもらうこともあります。
――まさに職人ですね。アイリストというお仕事のどんなところがそんなに伊藤さんを惹きつけるのでしょうか?
確かに、昔から気になることがあると妥協することができず、とことん突き詰めるタイプで、美容師時代は同僚に「職人肌」と言われていました(笑)。
アイリストの仕事は、施術する一つひとつの工程そのものが楽しいのはもちろんですが、お客さまとの距離が密接で、最初から最後まで1対1で向き合う時間が好きです。「おひとりさま完全貸切サロン」にしているので、お客さまにも落ち着いた雰囲気の中でくつろいでいただけたら嬉しいですね。
伊藤麻里子さんがアイリストとして成功した3つのポイント
伊藤さんがアイリストとして活躍する背景には、3つのポイントがありました。
1.「独立開業」をいう目標に向かって、柔軟に働き方を変えながら技術を身に着けた
2.独立後も日々勉強。国際的なコンクールで金賞を獲得したことで自信も知名度もアップ
3.施術中に気づいた点はカルテにもらさず書き留め、復習を欠かさない
好きなことに夢中になると、コツコツ勉強することは苦にならないと笑顔で話してくれた伊藤さん。お客さまからはおっとり系と言われることが多いそうですが、アイリストという仕事が大好きだからこそ、プロフェッショナルとして強い信念をもってお仕事をされていることが伝わってきます。後半では、「予約が取れないサロン」の秘密に迫ります!