フォロワー2倍の転機はコロナ禍の投稿。35歳でネイルサロン開業・別所かいさん

35歳から自宅ネイルサロンを立ち上げた、別所かいさん。花のネット販売の仕事を続けながら資格を取るためスクールに通い、途中からはネイルサロン勤務も開始。さまざまなことを並行しながら自宅ネイルサロンを開業させたそうです。

前編では、インスタグラムのフォロワーを2倍にした転機について伺いました。コロナ禍による休業中にインスタグラムでネイルに対する思いなどを書いた投稿をしたことがフォロワーを増やし、集客につながったそうです。ネイル業界に入ったのは、ブライダルネイルに感動して当日にネイルスクールに申し込んだことがきっかけとのこと。前職を続けながら東京都内のネイルサロン勤めをし、出産を機に35歳でネイルサロンをオープンさせたことなどについてもお話を伺いました。

今回お話を聞いたのは…

別所かいさん

Instagramサロンアカウント:@nailatelier.k

Instagram講師アカウント:@kai.nail.learning

27歳のときに受けたブライダルネイルの美しさに感銘を受け、当日にネイルスクールに申し込み、ネイリストの道を志す。花のネット販売の仕事を続けながらスクールに通い、2つのネイル検定で最終級まで取得。29歳から東京都内のネイルサロンに勤務し、30歳でネイリスト1本に。現在5歳になる息子さんの出産を機に、35歳で自宅ネイルサロンをオープン。現在はサロンワークのほか、ネイリストを目指す人に向けてオンラインスクールも行っている。

コロナ禍でも「お客さまを楽しませたい」という気持ちが集客につながった

元々絵を描くのが趣味だったという別所さん

――コロナ禍でインスタグラムのフォロワーが2倍に増えたとか?

コロナ禍の休業中に発信し始めたものを読んでくれる方が、徐々に増えていったんです。4,000人だったサロンのインスタグラムのフォロワーが、約2ヶ月で8,000人に増えました。コロナの休業が明けてから、ご新規様の予約をストップするくらい増加したんです。

それと同時に、インスタグラムの投稿を見たネイリストさんからも「教えてほしい」という要望をもらうようになり、個人的にレッスンをしていました。その後参加していた講座の方から声をかけてもらい、オンラインで講師をさせていただきました。それをきっかけに、本腰を入れてオンライン講師をやりたいと思うようになって。それでインスタグラムで講師専用の別アカウントを作り、本格的に講師としての発信もし始めたんです

――どのようなことを発信していたのでしょうか?

サロンを開業してインスタグラムを始め、3年間毎日発信し続けていましたが、休業したことで発信するものがなくなってしまいました。それで私がお客さまのためにやっていたことを書き始めたんです。ネイルに対する思いや、アートをするときにどんな工夫をしているか、どうやってデザインを生み出しているか、など。

発信できないということは、お客さまに忘れ去られてしまうということなので、それがすごく怖かったんですよね。世の中がコロナの暗い雰囲気に包まれているなかで、少しでもサロンに来られないお客さまに楽しんでほしいという思いでした

ブライダルネイルに感動し、帰り道にスクールに申し込んでネイルの道へ

ブライダルネイルに感銘を受けたそう

――そもそも、なぜ全く別の職種からネイリストになろうと思ったのでしょうか?

結婚式の前にブライダルネイルを受けたときに、とても感動して。その日の帰り道にネイルスクールに電話をかけて申し込みました(笑)。それまでずっと花を扱うネット販売の仕事をしていたのもあって、ネイルをする機会がほとんどなかったんです。個人的に絵が好きで描いていたのですが、筆を使ってネイルを塗っているのを見て、やりたいなと思ったのがきっかけです

その後ネイル業界で仕事を始めたのは29歳のときですが、自宅ネイルサロンを開いて独立したのは35歳になってからですね。

――最初から自宅サロンを開いた訳ではなかったのですね。

ネイリストとして生活していきたいという思いは強かったのですが、まずは現状の仕事でサロン開業のお金を貯めつつ、ネイルスクールに通って資格の勉強をしながら都内のサロンで働いて…という感じでした。花のネット販売とネイルサロン勤務、2足のわらじで3年くらい昼夜問わず働いていましたね。

スクールに関しては、最終段階まで何かの資格をとったことがなかったので、独立するなら一番上の級まで絶対に取りたいという思いで、2年くらいかけて2つのネイル検定の資格をとりました

出産2日前まで自宅ネイルサロンのオープン準備! 出産後3週間で開業の離れ業

たくさんのネイルがディスプレイされたナチュラルな雰囲気のサロン

――都内のネイルサロン勤めを辞めたきっかけはなんでしょうか?

勤務先が自宅から遠く、通勤に1時間くらいかかる場所でした。それで子どもを授かったタイミングで、ある程度時間の自由がきく自宅サロンを開こうと考えたんです。出産したのは1月だったのですが、ギリギリまでサロンで働いていました。年末年始の休みに入ってから自宅ネイルサロンのオープン準備をし、出産3週間後には自宅のサロンで働き始めました。大変なのであまりおすすめしませんが(苦笑)。

基本的には勤務先のお客さまを独立先に引き抜くのはNGなので、ゼロからのスタートでした。友達の紹介から少しずつ始めたんです。乳幼児を育てながらでしたので、軌道に乗せるのはかなり難しかったですね。

――その後はサロンの経営はうまくいきましたか?

開業1年後の時点では売り上げがほとんどなくて、これはまずいと思ったんです。それで本格的にSNSで発信するなどして、集客活動を始めました。少しずつお客さまが増えていったのですが、やっと軌道に乗って安定したなと思った矢先に、コロナ禍になってしまって…

コロナ禍前にも、ある程度は予約が埋まっていた状態ではありましたが、やっぱりちらほら空いていることもあって。そこを埋めたいとずっと思っていたのですが、コロナ禍で休業することになってしまいました。その時点でサロンを開業して3年目くらいだったのですが、インスタグラムだけは毎日発信し続けていましたね


35歳で自宅ネイルサロンを開業後、経営を軌道に乗せた3つの転機

35歳で自宅ネイルサロンを開業後、経営を軌道に乗せた転機を伺うと、以下の3つでした。

1.コロナ禍でお客さまを楽しませたいと、インスタグラムにネイルに対する自分の思いを書いたところ、集客やオンライン講師の仕事につながった

2.前職を続けながら資金を貯め、ネイルスクールに通って最上級の資格を2つ取得し、まずはサロン勤務から開始した

3.出産を機に、子育てしながらでも時間の自由がきく自宅ネイルサロンを開業した

後編では、4ヶ月先まで予約で満席というファンづくりができる理由について伺いました。インスタグラムの講師アカウントでは、信頼を得るためにリピート率をアップさせるネイルのコツや接客についても惜しみなく披露しているそうです。サロンワークでは「お客さまのやりたいことを叶える」のを重要視して施術を行っているそう。そのほか、お客さまの癒しの場所としてのサロンを提供できるネイリストを増やしたいという目標についても語ってくれました。

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Salon Data

nailatelier K.
住所:東京都新宿区 都営大江戸線牛込柳町駅徒歩1分
Instagramサロンアカウント:@nailatelier.k
Instagram講師アカウント:@ kai.nail.learning
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