カミカリスマ、JHA受賞のトップスタイリスト!目標実現のために必要なのは継続力「K-two」取締役・饗場一将さん
全国各地に展開している美容室「K-two(ケーツー)」の取締役でありながら、プレーヤーとしても活躍する饗場一将さん。これまでにカミカリスマやJHAなどで受賞してきた高い技術力を持っています。
そんな饗場さんは、目標達成や受賞のためにレザーカットやスライドカットなどの未習得だった技術を新たに学んだり、憧れのスタイリストに自身の作品の添削をしてもらったりしたといいます。その努力を長年し続けた結果、美容師を志し始めた頃に建てた5つの目標を最近ついに達成したそうです。
今回、お話を伺ったのは…
「K-two」取締役・饗場一将さん
神奈川県出身。「鎌倉早見美容芸術専門学校」を卒業後、都内サロンを経て、2008年「K-two」へ入社。スタイリストとして活躍しながら「K-two」東京エリアの取締役も担っている。カミカリスマやJHA(ジャパン・ヘア・ドレッシング・アワーズ)エリア賞などこれまで多くの賞を受賞し、メディア誌や業界誌などの仕事も行う実力者。似合わせカットや骨格に合わせた小顔カットを得意としている。
JHA受賞のためにレザーカットなどの新たなカット技術を習得!
――多くの賞を受賞されていますが、特に印象に残っている受賞は何ですか。
どの賞もありがたく、印象に残っていますが、しいて言うならばJHAです。たまたまJHAの会場に行く機会があった時に憧れの「Double(ドゥーブル)」というサロンの代表・山下さんが優勝する光景を目にしました。美容業界のレジェンドのような方がチャレンジし続けている姿勢と受賞し大喜びしている姿に感銘を受けて、JHAの表彰台を目標に努力し始めたんです。それからは毎日のように技術を磨き、東京エリア賞を受賞し、表彰台に立つという念願の目標を達成した時は言葉にならないほど嬉しかったですね。
――具体的には、どのようにして技術を磨かれたのですか。
毎日のようにメディア誌や業界誌などを読んで研究し、実際に試して自分の中に技術を落とし込むようにしていました。ただ、それだけでは努力が足りないと思い、他にもデッサンを描いたり、まだ未習得だったレザーカットやスライドカットの技術をセミナーやその技術を得意とする美容師さんに直接教えてもらったりと、やれることはすべて取り組みましたね。
――JHA受賞前と受賞後では、仕事に変化はありましたか。
ありました。お客さんが急激に増えるというようなことはありませんでしたが、外部での仕事の依頼は多くなったんです。具体的には、これまでにはなかった技術レクチャーの講師など様々な企画を担当させてもらえるようになりました。
夢の雑誌仕事に向け、ひたすら追い続けた憧れの背中
――雑誌などでの仕事は昔から目指していたのですか。
はい。美容師を始めた当初から雑誌に出ることや有名になることを目指していたんです。そのため、アシスタント時代から売上をあげることよりもモデルさんにオファーしての作品撮りを休みの日もずっと繰り返していました。
――雑誌の仕事獲得のために当時行っていたことは何ですか。
当時、「K-two」にテレビや雑誌など僕がやりたい仕事をしている塚本というカリスマがいました。彼を目指せば、僕も同じ仕事ができるようになると信じていたんです。そのため、彼に直接お願いして、作った作品を赤ペン先生のように添削してもらい、技術をブラッシュアップしていました。
――雑誌の仕事が入り始めたのはいつ頃からですか。
「PREPPY(プレッピー)」という業界誌で新人ヘアバトルという企画に参加して以降でした。当時ジュニアスタイリストだった僕を塚本が推薦してくれて出たんです。内容としては、ジュニアスタイリスト同士がヘアデザインを競い3週勝ち抜くと、ページを担当させてもらえるというものでした。僕は3週目で負けてしまいましたが、その後から、各編集部の方に目をつけて頂いて「PREPPY」には3ヶ月に1回ほど、他雑誌の企画にも続々と呼んで頂けるようになりました。
昔から掲げていた5つの大きな目標。実現のために必要なのは諦めないこと
――これまで様々な目標を達成されたんですね。
僕には5つの目標があり、ありがたいことにそれをすべて達成することができました。具体的には「SHINBIYO(シンビヨウ)」と「PREPPY」の表紙、雑誌「ar(アール)」への掲載、憧れの人である「ZACC(ザック)」の大野さんと一緒の企画に出る、JHAの表彰台に立つ、です。
――目標実現のために大切なことは何だと思いますか。
手前みそで申し訳ありませんが、やはり諦めずに続けることだと思います。目標実現のためには、まず熱量を持って「こうなりたい」、「ここを目指したい」というゴールを設定することが大事です。そこからは、上手くいかなくても諦めない。上手くいかないながらに、形を変えながらチャレンジを続けて、しっかり一歩一歩ゴールまで進んでいこうとし続ける意識が大切です。時間がかかったとしても、かかった分だけ達成した時に得られる財産は大きいと思いますよ。
――5つの目標を達成されたそうですが、今後の目標はありますか。
はい、新たにふたつの目標ができました。ひとつがこれまでお世話になってきた「K-two」に僕ができることをすべて還元すること。もうひとつは、2年前にオープンした僕が代表を務める「MAISON DE PRIMA Eyeblow(メゾンドプリマ)」というアイブロウサロンを通してメイクの可能性を広げていくことです。このふたつの目標は、以前掲げていた5つと違って経営的で長期的な目標。そのため、現在は教育やマーケティング、財務など新たな分野の勉強に努めています。
饗場一将さんが考える目標実現のために必要な3つのポイント
1.大小関係なく熱量を持って目標を設定する
2.上手くいかなくても諦めずにチャレンジし続ける
3.やれること全てに取り組み、努力を惜しまない
熱のある努力の末、JHAなど数々の受賞と雑誌での活躍にたどり着いたという饗場さん。受賞のために技術をどう磨いたかや雑誌での仕事獲得のために行っていたこと、目標実現に必要なことなどを知れた前編でした。
後編では、順風満帆な美容師人生かと思えた饗場さんがスタイリストデビューまでに苦しんだことや売上の上げ方、施術において大切にしていることなどを伺います。
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