【子育て応援メソッド】予想通り双子を妊娠！産休中にはじめたネイル販売で認知度UP！／SHELLSEE オーナーネイリスト KANAKOさん#1
美容業界で働くワーママ・パパに仕事と育児の両立について伺う「子育て応援メソッド」。今回お話をお聞きしたのは、個性派ネイルを得意とするプライベートサロン「SHELLSEE」のオーナー・KANAKOさんです。
双子の妊娠で、妊娠中は体力・体調面で大変だったことも多かったようですが、上手く調整しながら何とかサロンワークを乗り切ったのだそう。ご主人の地元での子育てということで、よその土地での保育園探しに苦労もあったと言います。
前編では、妊娠中にサロンワークをどのように乗り切ったのか、保育園探しで重視したことなどを教えてくれました。
教えてくれたのは
「SHELLSEE」オーナー KANAKOさん
専門学校を卒業後、マンションの一室でプライベートサロンを開業。アニマル柄などの個性派ネイルを得意とし、専門誌でも多数取り上げられる今話題のネイリスト。2020年冬に双子の女の子を出産し、2022年の4月に仕事復帰。同年12月、埼玉県上尾市にプライベートサロンをリニュアールオープン。都内や遠方地域からの来店も多数。
双子ゆえにお腹が大きく、座り仕事が大変だった妊娠期
ご主人の地元である埼玉県上尾市でネイルサロンをオープン
――これまでの経歴を教えてください。
ネイルスクールを卒業後、当時住んでいたマンションの一室で個人サロンをはじめました。もともとは就職を考えていて、当時付き合っていた今の主人の地元である埼玉県上尾市周辺でサロンを探していましたが、自分のやりたいデザインだったり、働く時間だったり、しっくりくるサロンが見つからなくて。しかも、上尾市のサロンは年齢層が高めで、自分と同年代くらいをターゲットにしたいという自分の理想とも噛み合わず。それなら一からお店を立ち上げた方が一番自分がやりたいことができるんじゃないかと思ったんです。その後、結婚を機に自宅にサロンを移しました。
――マンションの一室からのスタートだったのですね。妊娠前の1日の接客数はどのくらいでしたか？
時期によって変わりますが、大体3〜5人くらい、施術時間は一人あたり1時間半〜2時間半くらいですね。お客様に合わせた営業時間にしていたので、遅い日だと22時くらいまで働いていることもありました。
――個人サロンだと勤務時間が不規則になりがちですよね。妊娠後、働き方を変えた部分はありますか？
妊娠が発覚したのがコロナ禍になってすぐの時期で、サロンも休業していたんです。だから妊娠によって「休まなきゃ！予約キャンセルしなきゃ！」と慌てふためくこともなく。
コロナ禍が少し落ち着き、世の中も営業を再開し出した7月〜9月までの2カ月間だけ働くことができました。朝は通常の時間にスタートしていましたが、夜は22時まではさすがに体力が持たなかったので、夕方くらいには切り上げていましたね。
双子妊娠だったため、医師からは早めに里帰りするよう言われていたので、出産予定日の3ヶ月前くらいに千葉の実家に里帰りしました。ただ、出産したらすぐに仕事復帰したいなとは主人に話していました。
――双子の妊娠、驚かれたのでは？
私が双子家系なので、小さい頃から将来は自分も双子を生むだろうなという気がしていたんです。なので双子だと判明したときは特に驚きもせず、「やっぱりな」という感じでした（笑）。
ただお腹が大きい分、長時間座って仕事しているのが本当に大変で…。施術中は前傾姿勢になるのですが、それが結構苦しかったです。予約の間にゆとりを設けるなどし、何とか凌いでいました。つわりもひどく、入院したりもしていたのですが、ちょうどコロナ禍でサロンが休業中だったためギリギリ助かりましたね（笑）。
――座り仕事も妊婦さんにとってはキツいのですね。商材の匂いは大丈夫でしたか？
なるべく匂いのしないものを使用していました。商材によって匂いの強さも違うんですけど、お客様にはそれをご理解をいただいて、乗り切りました。
――妊娠中、周囲のサポートで嬉しかったことはありますか？
家事が全くできない時期もあったのですが、主人が仕事から帰ってきて、料理、洗濯、お皿洗いなど、全般をやってくれたので本当にありがたかったです。あとは、実家から母や姉妹が上尾まで来て、頻繁に家のことを手伝ってくれたので助かりました。
知らない地域での子育ては、保育園探しの情報収集が大変だった
――産休中にネイリストのカンを忘れないように気をつけていたことはありますか？
産休中にネイルチップの販売をはじめました。里帰り期間中でもネイルチップの制作はできたので、自分のペースでデザインをたくさんつくり、感覚を失わないように意識していました。Instagramに作品を頻繁にアップしていたところ、当時はコロナ禍でSNSを見る人がたくさんいたこともあって、産休中にフォロワー数がかなり増えたんです。
――妊娠中は早く仕事復帰したかったそうですが、実際に仕事復帰されたのはいつ頃ですか？
本格的に復帰できたのは昨年の4月。娘たちを保育園に入れてからです。その前からちょこちょこと施術させていただくことはあったのですが、お店を完全に再開させるまでには結局1年半くらいかかっちゃいましたね。
出産後の自分の体調と体力が思ったよりも戻らず、子どもを預ける環境を整えるまで時間がかかってしまって。主人の家族も仕事をしているため、預かってもらうことも難しく…。
――保育園探しは大変でしたか？
そうですね。地元ではなく、知らない地域だったので、口コミなどもあまり入ってこなくて。上尾市は保育園の数はわりと多く、その分比較作業というか、自分たちにとってどんな保育園が良いのかというセレクトがまず難しかったです。だから、ネットで必死に調べては、何件か見学に行ったりしました。
なるべく18〜19時くらいまで預かってくれる園が良かったのですが、そういうところって倍率が高いんですよね。でも、希望していた園に決まりすごく嬉しかったです。おそらく双子の点数が高かったおかげで入園できたんじゃないかなと（笑）。
おととしの9月くらいから探しはじめ、決まったのが昨年の2月。4月入学にギリギリ間に合った感じです。
産休中もネイルチップ制作の手を止めなかったKANAKOさん。それが後の仕事復帰の大きな助けとなったよう。後編では、仕事復帰するにあたり苦労したこと、お客様の理解を得るために工夫したこと、双子育児の楽しさについてお話しいただきます。
取材・文／佐藤咲稀（レ・キャトル）
