フェムケア矯正の導入でメインメニューとの相乗効果がアップ Siran 麻生恵里さん♯２
自由が丘の美容サロンSiranオーナーの麻生恵里さん。前編では、まったく土地勘のなかった場所でのサロン運営にも関わらず、2ヶ月で黒字化を達成した理由をお伺いしました。成功の秘訣は、始動直後に、インフルエンサーの影響力を借りたり、クーポンサイトへの出稿など種まきをしたこと。メインメニューのスロータスマッサージのリピート率の高さや、スポーツジムのトレーナー経験を活かしたトータルアドバイスなどもポイントだったそう。
この後編では、スロータスマッサージと並ぶ二大メニューのハーブピーリングについて、また最近フェムケア矯正を導入したことでのメリットをお伺いします。
お話をお伺いしたのは…
Siran
オーナー麻生恵里さん
スポーツジムでトレーナーを経験後、健康・美容両面から美へのアプローチに興味を持ち、エステティック業界へ転身。BESビューティエキスパートスクール卒業後、エステティックサロンに入社。エステティックとカイロプラクティックを融合した施術で身体の根本改善を学ぶ。グループ内全店統括マネージャー歴任後、退社。2019年Siran開業。INFA国際ライセンス、タイ古式マッサージ、スロータス式オイルマッサージ、フェムケア矯正認定講師等資格保有。
施術のお客様自体は少ないが、全員がリピートするハーブピーリング
30才を過ぎるとターンオーバーの周期は1.5倍かかると言われているが、ハーブピーリングは3～5日で再生。
――スロータスマッサージと共にハーブピーリングにも力を入れているそうですが、なぜいまハーブピーリングなのでしょうか？
ハーブピーリングには70年くらいの歴史があり、日本に初上陸したのは約20年前。当時は超高級な肌再生トリートメントでしたが、より現代人に合うようにブラッシュアップされ、価格も一般的になりました。韓国女性のSNSが発信源となり、ここ数年再びブームが起こっているそうです。
サロンに導入したのは約1年前です。情報収集のために参加したBeauty World Japanで、思わず二度見してしまうくらいきれいな出展者の方がいて、聞けばハーブピーリングだと。わたし自身くすみや毛穴が気になっていて、お客様にも相談されることが多かったので、こんなきれいな肌になれたらお客様も絶対喜んでくれるはずだと思いました。
――ハーブピーリングはどんな施術なのですか？
棘状になった海藻成分と13種類の天然ハーブを肌に浸透させ、ターンオーバーを活性化します。肌はそれらを異物として感知するため、通常28日のターンオーバーを3～5日で超スピード再生。古くなった角質を除去して、ニキビ跡や毛穴、深いシワなどに働きかけます。
砂鉄のような感じなので、ちょっと痛いんですが（笑）、海藻成分とハーブの量を調整することでソフトに施術を進めていく方法もあります。
――リピート率はいかがですか？
施術を受けていただいている方自体はそれほど多くはないんですが、一度受けていただくと全員リピートされます。1回でも毛穴が引き締まり、透明感が出るのはご実感いただけますが、シミやシワは肌のもっと深いところに原因があるので、5回くらい通っていただくことが多いです。
覚えてしまえば翌日からでも仕事にできるフェムケア矯正。技術を広める立場になるため講師の資格も取得
「フェムケア矯正の技術習得は、これで矯正できるんだ？と思うほど簡単でした」と麻生さん。
――最近、フェムケア矯正をメニュー化されたそうですね。
メインメニューのスロータスマッサージは、自分自身も助けられた過去があり、更年期症状や不妊・生理痛が緩和する方も多いので、一生やっていきたいと思っています。でも、一部症状が重い方がいらして、力不足を感じることがありました。
そんなとき、フェムテック東京というイベントで出会ったのが、フェムケア矯正でした。「生理痛はないのが当たり前」を常識にしたくて生まれたものだと聞き、いままで「生理痛が軽くなりました」と言われて喜んでいたのに、なくすことなんてできるの？ と半信半疑のままブースを通り過ぎました。でももう一度見てみようと思ってブースに戻ったら、体験だけで喜んでいる方がたくさんいたんですね。
施術自体は特殊なものではなく、骨盤から下を整えていくんですが、短時間の施術を体験した方たちが、足が軽くなったり、重心が整ったり。こんな短時間で喜ばれる施術ならぜひ導入したいと思って、後日体験をしたんです。そこで理論を聞いたときに、スロータスマッサージの効きがもっとよくなるかもしれないという思いもあって、導入を決めました。
――スロータスマッサージとフェムケア矯正の相乗効果はありますか？
今年4月にフェムケア矯正をメニュー化して、現在モニターさん含め5名の方が抱き合わせで施術を受けてくださっていますが、相乗効果はすごいです。右足が立ちにくかった方は、目に見えて歩き方が変わりましたし、生理通がひどくていつも痛み止めを持ち歩いていたのに、受けた直後に生理痛がなくなったとおっしゃっていました。メニュー化して日が浅いので、わたし自身驚いていることも多いですが、そもそも生理痛が出ない体になるんだなと思いました。
――フェムケア矯正のスクールも立ち上げたそうですね。
フェムケア矯正は、例えばお母さんが娘に、身近な友達になど、ひとりでも多くの人が救われるようにという思いで作られたので、体を触ったことがなくても簡単にできる技術なんです。覚えてしまえば翌日からでも仕事にできるので、それなら技術を広める立場になりたいと思って、講師の資格もとりました。7月にスタートしたスクールでは、座学・技術・カウンセリング法まで1dayで習得できます。サロンを一からスタートさせる方には、追加料金なしで1年間無料のフォローアップをつけています。
サロンに来てもらうのが楽しみだと感じてもらえるようなエッセンスを
スタッフとさまざまなブレンドを試飲しながら、1年間かけてでき上ったSiranオリジナルティ。売上の一部を寄付しているそう。
――HPで、来店が楽しくなる店舗づくりをされていると拝見しました。
そうですね。施術だけでなく、サロンに来てもらうのが楽しみだと感じてもらえるようなエッセンスがあったらいいなと常々考えています。そのひとつが、Siranオリジナルティです。異業種交流会で、スリランカに農園を持っている方と知り合い、その方の思いに賛同して作らせていただきました。思いがあるものには、共感していただける方が多いですね。
麻生さんのサロン経営が上手くいっている理由は
1.施術のお客様自体は少ないが、全員がリピートするハーブピーリング
2.技術習得が簡単なフェムケアは、講師の資格もとってスクール開講
3.オリジナルティなど来店したくなるエッセンス作り
インフルエンサーへのアプローチやクーポンサイトを利用した種まき。常にアンテナを張って、ハーブピーリングやフェムケア矯正など魅力的なメニュー展開で黒字経営を続けている麻生さん。そんな麻生さんのアクティブさが、サロン運営を引っ張っているように感じました。
取材・文／永瀬紀子
