エステの開業資金はどれくらい必要？ 開業資金はどう調達する？
エステサロンの新規開業を考えている人のなかには、資金面に不安がある・費用の目安を知りたいという人も多いのではないでしょうか。エステに限らず、一般的に開業するにはまとまった資金が必要です。
そこで、エステ開業資金としてどのくらいを考えればいいのか、目安をお伝えします。また、その資金をすべて用意できない場合に便利な方法も解説するので、ぜひ開業時の参考にしてください。
エステの開業資金はどれくらい必要なの？
早速ここから、エステサロンの開業資金はどれくらい必要なのかを押さえていきましょう。開業スタイルによって費用に差があるので、それぞれ項目を分けて解説します。
なお、エステの開業については下記記事もご参照ください。
「エステサロン開業に必要なものとは？ 開業までの流れを紹介」
1. 自宅サロン
自宅サロンとは、自宅の一部をサロン空間として提供する方法です。物件を新たに借りる手間や費用がかからない、というメリットがあります。
ただし、家族がいる場合はライフスタイルに配慮することと、お客様に自宅を公開するという面で、セキュリティに充分注意することが必要です。
自宅サロン開業に必要な費用はどれくらい？
自宅でエステサロンを開業する際に必要な資金は、20～70万円前後を見ておきましょう。なお、必要な工事や使用する機器などによっては、もっと高額になる場合もあります。
2. 賃貸マンション
賃貸マンションを借りて開業する方法です。自分で立地を選べる・自宅に比べて施術に集中しやすいといったメリットがあります。しかし、マンションの契約費用や家賃などが発生し、内装工事なども高額になりやすいことが注意点です。
賃貸マンションでの開業に必要な費用はどれくらい？
賃貸マンションでの開業資金の相場は、150～200万円前後といわれます。物件の取得や内装工事にかかる費用が高額なためです。
3. テナント
商業ビルなどのテナントを借りて、エステサロンを開業する方法もあります。比較的集客しやすく、経営の自由度も高いうえ、同業者の居抜き物件なら費用も抑えられる点がメリットです。
ただし、ゼロから準備を始める場合はもっとも高額になりやすく、規模次第ではスタッフも雇わなければなりません。
テナントでの開業に必要な費用はどれくらい？
テナント開業では、物件を借りるための費用や内装費が、賃貸マンション以上に高額になりがちです。そのため、初期費用としては300～600万円前後を考えておきましょう。
開業資金はどう調達するの？
費用が高額になればなるほど、本当に開業できるのかと不安に感じる人もいることでしょう。そこで、前章で解説した開業資金を調達するにはどうすればいいのか、いくつかの資金集めの方法をご紹介します。
1. 貯蓄を利用する・支援を得る
まずは自身の貯蓄です。しかし、自己資金だけではどうしても足りないということもあるでしょう。そこで、親族や友人などから支援を得る方法もあります。
2. 融資を利用する
次に、融資を受ける方法です。不足分の資金を銀行などから借り入れます。利息とあわせて返済しなければなりません。
日本政策金融公庫｜新規開業資金
一例として、新たに事業を始める人によく利用されている、日本政策金融公庫による新規開業資金の融資があります。新規開業者と、開業から約7年以内の人が対象です。
設備資金として最大2,400万円、運転資金として最大4,800万円、合計7,200万円まで受けられます。利率が低めで返済期間も長めであることが特徴です。
引用元
新規開業資金｜日本政策金融公庫
3. 補助金・助成金を利用する
行政や自治体などが提供する、補助金や助成金を受ける方法もあります。融資とは異なり、返済しなくてよいのが大きなメリット。ただし、あとから支払われるため、先に自分で費用を払っておく必要があります。
創業支援等事業者補助成金｜東京都
一例として、東京都及び公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施している創業助成金を取り上げましょう。
所定の条件を満たした東京都内での新規創業、もしくは創業後5年以内の中小企業者などが対象。賃借料・機器や備品の購入費・従業員の人件費などの用途での助成金を受けることができます。助成率は助成対象経費の3分の2以内、助成額は100～300万円です。
引用元
創業助成金（東京都中小企業振興公社）｜東京都創業NET
創業助成事業｜東京創業ステーション
エステサロン開業を成功させるには？
ここまでは、エステサロンの開業資金についてお伝えしてきました。つづいては、開業を成功させるためのポイントを見ていきましょう。
1. 資格取得がおすすめ
エステサロンでの施術や開業には、必須の資格はありません。しかし、お客様への安心感や信頼感のために、エステに関する何らかの民間資格を取得しておいたほうがよいでしょう。
エステ資格については、下記記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
エステティシャンになるには資格が必要？ エステティシャンを目指すには｜おすすめ資格3選を紹介
2. コンセプト・ターゲットを明確にしよう
どんなサロンにしたいのか、どんなお客様に来てほしいのかなど、開業前にコンセプトやターゲットを明確に決めておくことも大切。
たくさんのメニューを用意していろいろなお客様の要望に応えることもできますが、自店にしかない魅力や強みをアピールして他店との差別化をおこなうことが重要です。
また、方針や目標などをまとめるために、事業計画書を作成するのもよいでしょう。事業計画書は融資を受ける際には必須の書類です。
3. 集客対策を練っておこう
エステサロンは利用経験率が多くないため、飲食店のように気軽に「行ってみよう」と思ってもらうのはなかなか困難。そこで、開業前からしっかりと集客対策を取ることも大事です。
まずはチラシやDM、SNSなど、サロンのターゲットに合った方法で新規のお客様を集めましょう。
リピーター獲得が重要な理由とは？
エステサロンは新規顧客に一度来てもらって終わりではなく、継続的に通っていただく「リピーター」を獲得することで、安定的な売上が見込めます。
売上のおよそ8割はリピーターによるものといわれるほど。とくに個人サロンでは、リピーターの存在は大変重要です。「また来たい」と思っていただけるような、満足度の高いサービスを提供しましょう。
開業スタイルによって必要な費用は違う！
エステサロンを開く場合、開業スタイルによって必要な費用に差があります。融資や助成金など、自分の貯蓄でまかなえない分の資金の調達方法もお伝えしたので、自分に合った方法で開業してみてください。
また、エステの開業にあたってのポイントも紹介しました。資金面だけに注視するのではなく、やるべきことをしっかりおこなって、開業を成功に導きましょう。
引用元
新規開業資金｜日本政策金融公庫
市区町村・創業支援事業者向けの制度概要｜中小企業庁
創業助成金（東京都中小企業振興公社）｜東京都創業NET
創業助成事業｜東京創業ステーション
