流行りと得意技を掛け合わせた投稿で、再生回数500万回超えを記録!【AFLOAT D’L スタイリスト 知紘さん】#2
一流のスタイリストを目指す人なら、一度は憧れる有名サロン。合格できるのはどんな人? そのために必要な準備って? 入社してから売れっ子になる秘訣は? 就活から入社までさまざまな疑問や不安に思うことを先輩にインタビュー。
今回は、サロンの激戦区・表参道で口コミが高評価を得ている「AFLOAT D’L」で活躍中の知紘さんが、「AFLOAT」の入社後に取り組んだSNSの使い方について深掘り!
スタイリストデビューして3年目の知紘さんは「韓国ヘア」×「くびれレイヤー」カットがバズり、Instagramのフォロワー数は9万人を超えています。スタイリストデビューを果たしてから一体、どのように集客をしてきたのでしょうか。その秘訣を伺ってみると、どうやら「AFLOAT」に合格したときの「自分を存分に表現する」「気持ちを真っ直ぐに伝える」といった知紘さんのスピリットは、SNSやサロンワークにも表れていたようです。
お話を伺ったのは…
AFLOAT D’L スタイリスト 知紘さん
入社試験時期:2014年5月頃
アシスタント歴:5年
地元・静岡県から上京し、山野美容専門学校へ進学。現在は、第一希望の「AFLOAT」に入社して8年目。「韓国ヘア」×「くびれレイヤー」カットを武器にInstagramのフォロワーは9万人を突破し、今目が離せないスタイリストとして活躍中。※2023年9月現在
社内のことを意識した投稿から集客につなげる投稿へとシフト
――Instagramにて9万人のフォロワーがいると伺いましたが、始めた時期は?
入社して間もないアシスタント時代です。始めた頃は集客に力を入れることよりも会社で目にかけてもらえるような投稿を意識していました。
――例えばどのような投稿を?
最初は「ヘアメイク」の投稿が中心でした。当時、ヘアアレンジができない髪型だったこともあったのですが、意識したのは入社直後の社員研修です。誰もが希望の研修を受けられるわけではなく、ヘアメイクの研修を受けたかった私は関係者の方に投稿を見てもらいたくて…結果的にヘアメイクの研修を受けることが叶い、多少は役に立ったと思いました。
その頃は、たくさんのフォロワーを多数獲得することやバズらせることはできませんでしたが、良い経験ができたと思います。
――最初は集客よりも会社の人へのアピールツールとして活用していたのですね。いつ頃からヘアアレンジに特化した投稿を?
アシスタントとして本格的に稼働するようになってから、徐々にメイクからヘアアレンジの投稿を強化していきました。スタイリストデビューをしてからは、得意としていた「レイヤーカット」を打ち出していたのですが…全く伸びなくて苦戦していたんです。
――そのような状況を打開できた理由は何でしょう?
何とかしたいと思って、SNS運営のサポートを担当している「AFLOAT」プロデューサーの間嶋に相談しました。「AFLOAT」はSNS運用について特に指導などはなく、SNSをバズらせたい・集客ツールとして取り組みたい人は、間嶋に直接相談しに行く仕組みになっているんです。
――どんなことを教えてもらえましたか?
SNS運用にあたっての基礎やバズるための投稿のテクニックです。この教えをいかに自分の投稿に応用できるかがポイント。教えてもらったら自然にバズるわけではないですから、教えてもらったことを自分なりに活かそうと試行錯誤しました。
――試行錯誤の結果、バズったのですね。そのきっかけは?
そうですね。間嶋にアドバイスしてもらった内容を取り入れたうえで、もともと「レイヤーカット」一本に絞っていたところに、「韓国ヘア」と「くびれレイヤーカット」を組み合わせて打ち出したところバズり始めました。
当時は既に韓国ヘアが最先端だったので、その波に乗ってシフトチェンジしたことがウケたのだと思います。
フォロワーが急増&バズったきっかけは、「韓国ヘア」×「くびれレイヤー」カットの投稿
――バズるきっかけとなった「韓国ヘア」×「くびれレイヤー」カットについて教えてください。
「韓国ヘア」×「くびれレイヤー」カットは、顔まわりに動きをつける韓国ヘアに、くびれのレイヤーを仕込むスタイルです。主に韓国ヘアはレイヤーが入っていないのですが、顔まわりの動きに「レイヤー」をしっかり入れることで、巻いたり縛ったりしアレンジが自由自在に楽しめる日々のマンネリを感じさせないヘアスタイルが叶います。
韓国ヘアを取り入れたほか、モデルさんに施術がフィットしたことやファッションとの相性、雰囲気とか、いろいろな要因が重なってバズり、フォロワーを獲得できたのではないかと思います。
――改めて、フォロワーを獲得するために必要なことは?
やはり、統一感は大事。メイクもヘアアレンジも洋服も載っていて…だと何を一番打ち出したいのか、何をしたい人なのか見ている人が混乱してしまいます。どのジャンルも満遍なく載せたい場合は、列ごとにジャンルをまとめるように投稿すると見映えは整います。
私の感覚としては、ジャンルは絞った方が良いと思います。例えば「レイヤーカット」「バックスタイル」や「ヘアアレンジ」に特化するとか。一つに的を絞ると、Instagramで特定のワードを検索している人の「おすすめ欄」に届きやすいんです。反対に、統一せずにジャンルを問わない投稿にしてしまうと、Instagramの「AI」が何の投稿に特化しているのか判断できずに「おすすめ欄」に表示されないなど、多くの人に見てもらえないなどの影響が出ると思います。
バズらせて集客に繋げたいのなら、まずは一つのジャンルに的を絞ることをおすすめします。突き詰めたあと、他のジャンルや物事に挑戦しても遅くないはずです。何より、自分は何の技術が得意なのか・何を活かしてどの層から支持がほしいのかを絞って進めば、そのうち挑戦できる幅も増えてくると思うんです。
お客様も何の施術が得意なのかが分かったほうが安心できますから、一つに絞ることは集客に繋げるためにも重要になってきます。
――では、SNSで集客したお客様を定着させるために気をつけていることは?
売上も大事ですが、私が大事にしているのはお客様との「つながり」。たくさんの方々に注目していただけるというのは嬉しいことなのですが、一人ひとりのお客様としっかり向き合いたいんです。SNSで出会ったきっかけを大事にし、「つながり」でリピートいただけるように努めていきたいです。
理想のスタイリストになるための3つのポイント
1.会社にもお客様にも、自分の気持ちや技術を真っ直ぐにぶつける
2.自分の表現方法を模索し、得意なことに的を絞って発信する
3.集客はスタートライン。一人ひとりと向き合って「つながり」を大事にする
取材・文/東 菜々
撮影/生駒由美