10歳から学び、確固たる自信を身につけました。私の履歴書Vol.27【鍼灸整体師 大口貴弘さん】#1
鍼灸整体師として多くの著名人に加え、有名企業のCEOなど世界各国に顧客を持つ大口貴弘さん。若干30歳という若さながら、日本の美容鍼灸・小顔筋膜施術の第一人者として業界を牽引してきました。なんと10歳の頃から鍼灸や整体の勉強をしていたとか!? 前編では同じ鍼灸師をしていた兄弟の話や鍼灸の道に進むきっかけとなった出来事などを伺いました。
OOGUCHI’S PROFILE
幼少期
兄たちから鍼灸や整体の英才教育を受けていました
——幼少期はどのように過ごされたのでしょうか?
うちの実家は床屋なんですけど、自分の兄弟と一番上の姉が鍼灸師でした。姉の旦那さんは中国人で整形外科医だったんです。中国の医師免許と日本の医師免許の両方を持っている人で、25歳くらい年齢差があったんですけど息子みたいに可愛がってくれて。実の兄も整骨院を経営していたので、うちの兄弟グループ全員で英才教育をしようという感じで、かなり鍛えられました。
あとは、5歳からサッカーをずっとしていましたね。捻挫とかすると兄が治してくれて、子どもながら「なんだこれ(治療)?」って興味を持つじゃないですか。鍼灸師ってすごいと思い始めたのはそれが始まりなんです。
——では、小さい頃から鍼灸整体術に興味があったということですか?
はい。サッカーをやっていると仲間が怪我をすることもあります。よく僕がテーピングや矯正をしてあげたり。骨の矯正や整体の技を10歳くらいからやらせてもらっていたので、本当に小さい頃からこの仕事は身近でしたね。
——そんな小さい頃からすごいですね!
やりたいことが「サッカー、水泳、治療」しかなかったので。昔はサッカーのトレーナーやサッカー選手になりたいと思ったこともあったんです。ですが、もともとサッカーは高校までって決めていましたね。
帝京平成大学時代
この頃から「大口塾」を開校し、知識のシェアをしていました
——その後は大学に進学されたのでしょうか?
はい。この業界だと専門学校なんですよ。大学入学まで割と技術の方は鍛えていたので、経営とかも学べる大学に進みたいなと思いました。帝京平成大学という大学出身なのですが、5年間で免許が二つ取れるんです。通常専門学校に行くと6年かかるところを1年短縮して取れるので、「これはいいな」と思い、進学を決めました。
——大学での生活はどうでしたか。
大学はとても面白かったですね。小さい頃から鍼灸を身近に感じられる環境で育っていましたが、同じような人が何人もいたんです。いろんな分野の人がたまたま集まっている年代だったので、さまざまなアングルから勉強できたのがすごく良かったですね。
この頃、勉強や技などの知識をみんなでシェアする「大口塾」を開いていました。全員がそれを共有することで、自分の知識も上がるみたいな勉強の仕方を大学の頃から取り入れていましたね。
——その頃から勉強されていたんですね。
昼は大学、夜は短大だったので忙しかったです。休息の時間はあまりなかったのですが、授業の隙間を見つけてみんなで施術しあったりとか、それこそうちの兄の鍼灸接骨院に修行しに行ったり。そんなことを学生のうちからずっとやってました。
ハワイ大学時代
解剖学を学んだことが転機に
——解剖学を学びにハワイ大学にも進まれたと伺いました。
はい。ハワイ大学で解剖学を学べるという話を聞いて申し込みました。実際にメスを持って解剖ができるんです。勉強をしながら鍼を打つ練習をしていましたが、実際に切って見るのと見ないのとでは全然違うじゃないですか。ここまで深く鍼を刺せるんだという勉強にもなりました。僕の施術が上達したきっかけではありますね。
——それは大学を卒業されてから勉強をしに行ったのでしょうか。
在学中ですよ。英語は医療用英語を気合で覚えました(笑)。別にそんな得意なわけではなかったのですが、とりあえず行ってみようと思いました。
——このハワイ大学で学んだことが、転機となったんですよね?
はい。海外での施術は自分のブランディングになったので。さまざまな国で施術しているからこそ、今注目されているのだと思います。
——どん欲ですね!
割とこんな見た目なので、適当かなと思われがちなのですが、治療に関してはどん欲です。この仕事は発想が重要だと思います。鍼の打ち方一つにしても独特なので、あんまりこんな打ち方をする人はいないと思います。
卒業後
大口式美容整体を確立しました
——大学卒業した後は、自分でお店をやられたのですか?
そうですね。個人事業主として起業したのが大学在学中でした。大学3年生の後半、池袋の古汚いマンションを事務所として借りて、そこから出張治療をスタート。大学在学中から営業していたのでお客様は一定数いましたね。その頃、夜の街へ出向き、施術をすることがあったのですが、そこでさまざまな企業の経営者の方などをご紹介いただいたんです。
その後、代官山と表参道にサロンをつくり、海外のお客様や著名人の方々など、さらにさまざまな人脈をつくることができました。
——効果を実感できないとお客様はついてきてくださらないですよね。
そうです。圧倒的な技術がないと。インパクトを与えられないと。とある芸能人の方は病院で「もう車椅子です」と言われていたのに、僕の施術で歩けるようになりました。
僕の一番の強みは、美容と治療、どちらもできること。「筋膜・筋肉・骨(関節)・神経・体幹」すべてに対してアプローチし、美容だけでなく、体の痛みや不調といったさまざまな悩みにも対応します。これこそが「大口式美整体」ならではの強みなんです。
——小さい頃から学んだ知識が大きいですよね。
それもあると思いますが、基本的に技術は自分で考えることが大切。それは解剖学を学んだり、独学で勉強したり、この積み重ねでできていることだと思います。
幼い頃から、鍼灸や整体を学び解剖学も身につけ、自分の施術スタイルを確立していった大口さん。後編では有名になったきっかけや協会を立ち上げたきっかけなどをお届けします。
▽後編はこちら▽
舞台は世界へ! 自分の技術を伝えたい。私の履歴書Vol.27【鍼灸整体師 大口貴弘さん】#2>>
撮影/中村 早
取材・文/梅澤 暁
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