技術面でつまずいた新人時代。大切なのは失敗理由の分析と対策を考えること「レディスペネイル」ネイリスト 土川萌々音さん
東海エリアで最大級のネイルサロンを運営する「東海最大級ネイルサロンbyレディスペネイル」。
このサロンで入社2年目を迎えるのが、土川萌々音さんです。前編では、土川さんがネイリストを目指すようになったきっかけや、「東海最大級ネイルサロンbyレディスペネイル」を就職先として選んだ理由についてお聞きしました。
後編では、新人ネイリストがつまずきやすいポイントや、入社後に活躍するための心構えなどについてお聞きします。
ネイリストさんの多くがつまずくという技術面では、お客さまからクレームを受けてしまった経験もあるのだとか。落ち込んでしまうシチュエーションですが、そんなときこそ「二度と繰り返さないための対策」を考えることが大切だと、土川さんは話します。入社2年目にして店長に抜擢された土川さんが大切にしているのは、当たり前のことをもれなく徹底的にこなすことだそう。
今回、お話を伺ったのは…
土川萌々音さん
高校卒業後、美容専門学校に入学し、美容師とネイリストの資格を取得。自分の得意な繊細な技術を活かしたいという思いから、ネイリストの道へ。2022年4月に『東海最大級ネイルサロンbyレディスペネイル』に入社。2年目の現在は、店長として20名前後のスタッフのマネジメントとお客さまへの施術に取り組んでいる。好きなことは、アニメ・漫画、お笑い。
新人時代は技術面での失敗も。二度と繰り返さないようにする「対策」が重要！
研修が丁寧だったので、安心して技術を高めていけたと話す土川さん
――ネイリストがデビューするまでの流れを教えてください。
「レディスペネイル」は、入社前にモデル施術を行う実技形式の研修を行います。その研修のなかで、施術スピードと技術が基準に達すれば、晴れてデビューできるという流れです。デビューのためのチェックは決まった日に実施するというよりも、目標としているスピードと技術のチェック項目を満たしているかどうかを、都度先輩に細かくチェックしてもらう形式です。
私の場合は他県から通勤しており、研修に入れる日程が週に1～2日と少なかったので、デビューまで4～5ヶ月かかりました。しかし頻繁に研修に入ることができる人は3ヶ月程度でデビューすることも可能です。実践を中心としながらも、電話応対や予約の取り方など、サポート的な業務も丁寧に教えてもらえるので、安心しながら研修に臨むことができました。
――新人時代に体験した挫折はありましたか？
やはり、技術の習得の部分と接客でしょうか。私も始めたての頃は技術が至らず、お客さまから「ネイルがすぐに取れてしまった」とお叱りを受けてしまったこともあります。
お客さまをがっかりさせてしまったことに対しては落ち込みますが、それだけでは問題は解決しません。失敗したときは「二度と同じことが起きないようにリカバリーすること」が重要だと、私は考えます。
技術が至らずお直しを承った際には、「ネイルがどこから取れてしまったのか」などの問題を確認し、うまく行かなかった理由を理解してから、「爪先から剥がれているならトップを、根本から剥がれているならばベースをしっかりしよう！」というように対策を考えることを徹底しています。
「技術指導」をしてくれる人を探すのが技術習得の近道！
最新のネイル事情はTikTokなどで情報収集し、練習を重ねるのだそう
――リピート利用してもらうためにはどんなことが必要だと考えますか。
私は、技術も接客も重要だと考えます。
私がリピートしたくなるネイリストさんは、やはり技術力が高い人。技術を高めるためには、家族や友達に自己流で施術をするのもよいですが、技術指導をしてくれる人のもとで練習をするのが上達の一番の近道だと思います。もしくは検定などの、規定のある技術をベースとして学んでいったほうが、より確かな力を手に入れやすいのではないかと感じます。
――接客で大切にしていることを教えてください。
接客で重要なのは、カウンセリングだと思います。
職業や生活習慣によってネイルの持ちが変わるので、失礼にならない程度にそうした点までしっかり聞き取ることを意識しています。たとえば、「美容師さんであれば、水仕事が多いから先端までベースやトップを厚めに塗ろう」など。お客さまについて知ることで工夫をこらせる部分も多いので、ヒアリングは丁寧にするように心がけています。
最初はデザインを理由に私を指名してくださる方が多いのですが、施術の際に好きなものの話や趣味の話で盛り上がることも多く、それを理由にリピートしてくださる方も多いんですよ！緊張せずに気軽に話してもらえるような雰囲気作りをすることや、失礼にならない程度にあえて少し砕けた言葉を使って距離感を縮められるように意識しています。
当たり前のことを丁寧に。入社半年で店長に抜擢された理由
当たり前のことを実直にこなすことを意識しているそう
――土川さんは入社半年で店長に抜擢されています。活躍するために意識したことはありますか。
「ネイリストとして会社に属するのならば長く働きたいし、 役職などももらえるようにがんばりたい」という気持ちがあるので、働き始めるにあたって、いくつか自分のなかで「これは絶対にやろう！」と決めたことがありました。
ひとつ目は、上司や先輩から言われたことは必ず成し遂げること。ふたつ目は、同じことを2回言われないようにすること。3つ目は、自分で考えて率先して行動すること。
具体例を上げていくと、掃除は人よりも細かく隅々までするとか、足りない備品は他の人が気づく前に補充しておくとか、メモを取って2回同じ失敗を繰り返さないなどです。ひとつひとつ例を上げていくと、取るに足らないようなことに思えますが、当たり前のことをもれなく徹底的にやり、周囲の信頼を得ることを意識しました。そういう姿を上司や周りのスタッフが見ていてくださったのであれば、うれしく思います。
――ネイリストとして必要な心構えを教えてください。
重要なのは、お客さま目線で物事を考え、理想を叶えるという気持ちだと思います。
多くの人は、イベントなどの特別な日に向けて、おしゃれの一環としてネイルをしますよね。お客さまにとって大切な1日は、明日かもしれないし1週間後かもしれない。その大切な日がどのタイミングであろうと、ネイルが完璧な状態であるようにしたいんです。
これからもお客さまの立場に立って、本当に求められるネイルとサービスを提供し続けて行けたらと思います。
土川さんが新人時代から活躍できた3つの理由
1.失敗したときは必ずリカバリー策を考え、同じことを二度と繰り返さないようにした
2.検定やお店の確かな規定に則り、技術を研鑽してきた
3.掃除や補充など、やらねばならない当たり前のことを必ず徹底して行い、周囲の信用を得てきた
土川さんの明るい表情と活躍ぶりからは、ネイリストになる夢を叶え、毎日充実している様子が伝わってきました。就活を控えている方や新人時代から活躍を目指したい方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
