自分の考えが正解とは限らない。1人で抱えないことが悩み解消の近道 「AFLOAT GINZA」藤田圭介さん

カリスマ美容師として有名な宮村浩気さんが代表を務める「AFLOAT」。東京を中心に大阪や愛知など全国各地に店舗を展開する大人気サロンです。今回は「AFLOAT GINZA」のトップスタイリスト、藤田圭介さんにお話を伺います。

学生時代からお客さまとの会話やセミナーの仕事を見据えて、毎日クラス全員の前で1分間スピーチをしていたという藤田さん。入社後、接客やセミナーで緊張せずに取り組めているそうです。

またアシスタント時代はなかなかカリキュラムが進められず、やる気と現実のギャップに悩んだといいます。いったいどのようにして乗り越えたのか?振り返っていただきました。

今回、お話を伺ったのは…

「AFLOAT GINZA」スタイリスト
藤田圭介さん

徳島県出身。神戸ベルェベル美容専門学校を卒業後、2018年に「AFLOAT」入社。スタイリスト2年目でカミカリスマを受賞するほどの実力者で、2023年には社内新規指名1位を獲得。SNSでは「ウルフカットの神様」として人気を集めるなど、サロン内外を問わず大活躍している。

インスタグラム:@ksuke1129

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クラス全員の前で毎日行ったスピーチが接客につながっている

「AFLOAT GINZA」は高級感のある落ち着いたサロン

――まず「AFLOAT」に入社しようと思った理由は何ですか?

レディースヘアが得意なサロンだったからです。学生時代はメンズヘアにしか興味がなかったのですが、就活中に、美容師を目指すきっかけにもなった「モテたい」という気持ちを思い出して(笑)。レディースカットも身につけたほうがモテるだろうという考えから、女性をきれいにすることに特化したサロンを探して「AFLOAT」にたどり着いたんです。

ほかのサロンもリサーチしましたが、代表の宮村さんの存在にも惹かれたんです。宮村浩気というカリスマがいるサロンで学べば、自分もカリスマになれるんじゃないかと思って選びました。

――学生時代に取り組んでおいてよかったと感じることは?

2年制の学校に3年通ったことです。というのも、私の通っていた神戸ベルェベル美容専門学校には追加で1年通える大学院のような制度があって、その1年は勉強しながらスクール生サロンで働くことができるんです。入社前からカウンセリングやシャンプー、カット、カラーなど、一般的なサロンと同じようにお客さま対応ができます。サロンワークがどれほど忙しいのか知ったうえで入社できたので、ギャップと忙しさに苦しむことは少なかったですね。

――ほかにも取り組んでおいてよかったと感じたことはありますか。

毎日1分間スピーチをしていたこともいまに活きていると思います。もともとは人前で話すのが苦手だったんです。美容師はお客さまとだけでなく、セミナーなどの場で大勢の美容師に向けて話すことがあります。そんなときにうまく話せなくてはカリスマ美容師になれないと思い、先生にお願いして朝礼の時間に毎日クラス全員の前で1分間スピーチをしていました。

――毎日ですか!? 実際、どのような場で活きていますか?

接客への影響は大きいですね。入社したてのころから、初来店のお客さまにも全然緊張せず、表情を見ながら話す余裕までもって接客できています。ありがたいことにセミナーの依頼もいただいているのですが、大勢の前でもラフに話せて、大切なことをしっかり伝えられているかなと思います。

やる気と現実のギャップに挫折寸前。悩んだときは他人に頼るのが一番!

カリキュラムがなかなか進まず悩んだという藤田さん。人一倍取り組むことで切り抜けたそう

――アシスタント時代はどのように過ごされていましたか?

カリキュラムを進めることに必死でした。「AFLOAT」のカリキュラムは、ざっくりいうとシャンプーを合格したらカラー、カラーを合格したらブローというようにステップが組まれていて、合格したメニューからお客さまに入れるようになるんです。何も合格できていないと掃き掃除しかできません。入社したばかりのころは、まず同期のなかで一番多くメニュー対応ができるようになりたいという目標があったので、開店前、閉店後はもちろん営業中でも空いた時間をみつけて、練習に取り組んでいました

――すごいやる気ですね。悩んだりしたことは?

なかなか合格をもらえずカリキュラムが進まない時期は悩みましたね。まわりの同期が合格していくなか、自分だけ進まないという状況のときは、やる気と現実のギャップに自信を失いかけました。その気持ちの落ち込みが影響して、営業中にミスしてしまうこともあったんです。

――それは辛かったですね。そこから脱却するために取り組んだことは何ですか。

人一倍練習することです。合格をもらえていないということは器用ではない、と受け入れて、器用なスタッフが10回だったら20回と数を多くこなしました。ただ、数を重ねるだけでは効率が悪いので、サロンのなかでも得意な先輩スタッフにマンツーマンで教わる機会をつくることもしていました。

――たしかに上手な方に教われば上達も早そうですね。

悩んだときは1人で抱えずに他人を頼るのが1番早いと思います。1人で悩んでも考え方は1つですが、他人に相談すればその分考え方は増え、選択肢も広がるんです。自分の考えが必ずしも正解だと思わないことが上達のためのポイントだと思っています。

新人時代のモチベーションは、恩人よりも早くカミカリスマを受賞すること

アシスタント時代は、お世話になった間嶋さんへの恩返しのために日々鍛錬していたそう

――アシスタント時代のモチベーションは何だったのでしょうか?

カミカリスマになりたいという目標ですね。入社してはじめて付いたのが間嶋崇裕さんという方で、カミカリスマをスタイリスト歴2年と少しで受賞しています。僕によくしてくれて、はじめての師匠的な存在でした。その恩返しとしてカミカリスマを受賞したいと思ったんです。「間嶋さんよりも早くに受賞しますね!」とよく言っていました。実際、間嶋さんよりも早く受賞できたんです。

――ご報告したとき、間嶋さんはどんな反応でしたか。

めちゃくちゃ喜んでくれましたね。「マジでやったやん!」と褒めてくれて。しかも僕が受賞した年、間嶋さんも受賞して、同じステージに登壇できたんです。とても感慨深いものがありました。

――カミカリスマ受賞するほどの技術力はどのように培ったのでしょうか?

モデルカットの経験をたくさん積みましたね。モデルは友人に頼んだり、SNSで集めたりしたんです。出勤日だけでなく、休日も自主的に出勤して、人一倍カット技術を磨いていました。美容師の仕事が好きでしたし、目標を達成したいという気持ちがあったので、辛さは感じていなかったです。


藤田さんが新人時代を突破した3つのポイント

1.学生時代の毎日していたスピーチを接客に活かした

2.技術習得に悩んだとき先輩に相談しつつ、人一倍練習に励んだ

3.恩人よりも早くカミカリスマを受賞するという目標を持ち、高いモチベーションを維持した

後編では、藤田さんがスタイリストなってからどのような意識で取り組んで、半年でトップスタイリストになったのかを伺います。ウルフカットのブランディングでSNS集客が上手くいきフォロワーは4万人以上になったそうです。SNS発信では特にストーリーズで人柄を表すことを大切にしているといいます。後編もぜひチェックしてみてください。

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Salon Data

AFLOAT GINZA
住所:東京都中央区銀座2-5-14 銀座マロニエビル10F
TEL:03-5524-0701
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