採用試験でプレゼン!? 分析力を活かした差をつける面接術「LOAWe」小澤匠史さん
デザインカラーと髪質改善ストレートが人気で、予約サイトでは4.95と都内最高レベルの口コミ評価を獲得するサロン「LOAWe」。2022年に入社し、アシスタントとして日々経験を積み重ねているのが小澤匠史さんです。
就活時は12社ものサロンを見学。その中で自分の理想を見つけていったという小澤さん。いくつか魅力的なサロンはあったものの最終判断できずにいたところ、代表の持つ情熱に惹かれて「LOAWe」に応募を決めたといいます。
また採用試験の準備として資料を作成し、「LOAWe」のどの点を魅力的に感じているか、自分の将来設計などについてアピールしたそうです。いったい小澤さんの試験と資料の内容はどのようなものだったのか、振り返っていただきました。
今回、お話を伺ったのは…
「LOAWe」アシスタント
小澤匠史さん
青森県出身。学生時代から美容院に行くことが楽しみで、自分も楽しみを与える側になりたいとの思いからり美容師を志す。岩崎学園横浜fカレッジを卒業後、2022年4月に「LOAWe」入社。現在入社3年目、アシスタントとして日々経験を積み重ねている。また2年目から採用担当も務める、期待のホープ。
見学の数だけ理想のサロンに近づける
――まずは小澤さんが美容師を目指そうと思った理由を教えてください。
美容師を目指そうと決めたのは高校生のときです。幼少期から美容院は僕にとって心が落ち着く、見た目がガラリと変わる楽しい場所で、毎月足を運ぶのが待ち遠しいほど好きでした。歳を重ねていくにつれて職について考えるようになり、今度は自分が楽しみを与える側にまわりたいと思って美容師を目指すようになったんです。
――そのくらい美容院が好きだったんですね。就活を始めたのはいつ頃から?
1年生の冬ごろからでした。美容師として着実に成長していくためには職場環境が大切なので、サロン選びは慎重に臨まなければいけません。まずはサロンについて知ることが大切だと思いリサーチから始めました。その後は現場のリアルを知るために数々のサロンへ見学に行ったんです。
――現場のリアル?
はい。いまの時代、ネットを利用すればいくらでもサロン情報は出てきますが、そのほとんどが代表や企業側が書いたものです。良い情報は語られていても悪い情報は出てきません。私は悪いところも判断基準に入れてサロンを決めたかったので、見学に行ってスタッフに「どのくらい貯金できるか」、「入社してから辞めたいと思ったことはないか」など、込みいった質問までしていました。
――なるほど。ちなみにサロン見学はどのくらい行きましたか。
12社ほどは行ったと思います。もともとは自由が丘や中目黒エリアのサロンを検討していたのですが、見学を重ねていくうちに自分が対応したい客層が少ないことに気づき、エリアを変えて下北沢で探すようになったんです。時間をかければかけるほど自分が求めるサロン条件が明確になっていくことを実感していたので、サロンは簡単に決めず、就活期間のギリギリまで粘っていました。実際、2年生の8月と比較的遅い時期に「LOAWe」への応募を決めたんです。
――長い時間をかけた末に「LOAWe」を選んだ理由は?
代表の情熱に惹かれたからです。自分が求める条件のサロンはいくつか見つかっていたのですが最終的な決め手に欠けていました。そんな中「LOAWe」の見学にいったところ、他のサロンでは担当者だけの対応がほとんどだったのですが、代表も対応してくださったんです。応募するかわからない検討段階の人にもトップ自ら対応するという姿勢に美容業への情熱を強く感じて応募を決めました。
他の応募者と差をつけた秘訣はプレゼン資料
――採用試験に向けて何か準備しましたか?
いくつかあるのですが、大きいものでいうと分析をしました。私は「LOAWe」のような個人店をはじめ、さまざまな中小・大手サロンの売り上げや評判などの特徴をノートにまとめていたんです。その情報力を活かしたアピールをして、自分がいかに「LOAWe」を理解しているかを伝えました。
――なるほど。そのアピール方法とはどのようなものでしょうか。
事前に資料を作成して試験当日に面接官に渡しました。資料には、他の美容室と比較して「LOAWe」の優れている点や、入社したいと思ったポイントをエビデンスとあわせて書いたんです。あとは自分がどんな美容師になりたいのかも記載しました。
たとえば、「1年後にはお客様に顔と名前を覚えてもらう」「5年後には月間売り上げ100万円以上」「10年後には菅田将暉の髪を切る」など、入社から10年後までの計画を細かく書いて、将来像が明確であることと熱量を伝えたかったんです。
――プレゼンみたいですね!面接官の反応はどうでしたか。
すごく驚いていました。採用試験で使われるアイテムでいうと、学生時代にカット・スタイリングしたヘアスタイルが載った「スタイルブック」が多いので、他の応募者とうまく差をつけられたんじゃないかと思っています。
ドラゴンボールならブルマ。他人を支える存在にもなりたい
――実際に受けた採用試験の内容を教えてください。
書類選考のあと、1次面接と2次面接という流れで行われました。面接はすべて個人面接で、1次面接の面接官はスタイリストふたり、2次面接は代表と1対1でした。
――どんな質問をされましたか?
2次面接で「ドラゴンボールにたとえると自分はどんなキャラ?」という質問をされたのが印象的でした。
考えもしなかったような質問で驚きましたが、冷静に「ブルマ」と答えました。ブルマは物語の序盤は中心キャラなのですが、進むにつれて活躍ぶりはあまり描かれなくなっていきます。でも、どこかで他のキャラを支えている存在なんです。私は美容師個人として活躍するだけでなく、「LOAWe」の経営も支えられる存在になりたいと思っていたのでブルマと答えました。
――驚くような質問にも冷静に答えられるのはすごいですね。
ありがとうございます。実は父が警察官なのですが、警察学校で採用担当をしていた経験があったので試験前にいくつかアドバイスをもらったんです。そこで父が「自分だったら、世の中にあるもののなかから自分に一番似ていると思うものを教えてください」という少し似た質問をすると聞いていたので、冷静に対応できたのかもしれません。
小澤さんが就活に向けて取り組んだ3つのポイント
1.現場のリアルを知るために多くのサロンを見学した
2.他の人と差をつけるためにプレゼン資料を作成した/h3>
3.美容師人生の将来設計を立てておいた/h3>
後編では、小澤さんが面接試験で意識していたことや学生時代に取り組んでおいてよかったと感じたことについてお聞きします。学生時代、話したことのない同級生に積極的にコミュニケーションをとっていたという小澤さん。初対面から仲良くなる方法を熟知していたことが入社後の接客に活きているといいます。後編もぜひチェックしてみてくださいね!
Salon Data
住所:東京都世田谷区北沢3-20-6 JOY1F
TEL:03-6407-8580