信頼を取り戻すために。3ヶ月で売上70万円アップを達成「OLCAN by EXCIA」大西涼さん

縮毛矯正の高い技術で人気を集める、「EXCIA」。2021年創業とまだ若いサロンながら、現在は大阪、東京を中心に30店舗を構えるなど、精力的に事業を拡大し続けています。

そんな「EXCIA」に2022年に中途採用で入社し、現在は「OLCAN by EXCIA」の代表を務めるのが、大西涼さんです。

前編では大西さんが美容師になろうと思ったきっかけや、「EXCIA」に入社するまでの体験について伺いました。

後編では、スタイリストデビュー後、なかなか売上をあげることができなかったという大西さんが、3ヶ月で売上を70万円アップさせた方法について伺います。社長の中川さんに再び認めてもらうために必死だったという大西さん。

駅前でのチラシ配り、TikTokでの発信で集客をし、さらに単価アップをさせたことで、売上アップに成功したといいます。

今回、お話を伺ったのは…

「OLCAN by EXCIA」/代表

大西涼さん

大阪のスポーツ系の専門学校に通っていたときに、東京の有名美容師に憧れ、美容師を目指すようになる。有名サロンに入社をするも、自己都合により退職。その後、自営業などを経験し、4年のブランクを経て2022年「EXCIA」に入社する。現在は「OLCAN by EXCIA」代表を務めている。

インスタグラム

チラシ配りや単価アップに尽力。必死に行動し、売上アップを実現

現在の大西さんが代表を務める「OLCAN by EXCIA」。順風満帆に見える大西さんのキャリアだが、平坦ではなかったという

――スタイリストデビュー後、なかなか売上をあげることができなかったということですが、その要因をどのように分析されていますか。

ひとえに僕の人間性の未熟さゆえに起きたことだと思っています。僕がスタイリストデビューした3ヶ月後に、「EXCIA難波店」がオープンすることになったのですが、その立ち上げをひとりで任されました。

ひとりで行動することが増えると僕の甘さが出てしまい、だらけてしまうことがありました。売上は低迷し、お客様からのクレームを受けることもあったんです。僕には同期がひとりいるのですが、彼は売上が伸びて、僕は追いつけない状態が続きました。中川からも度々、仕事の甘さについて指摘を受けることがありました。

もっとも中川の信頼を失ってしまったのが、デビューから7ヶ月後に売上が40万円しかなかったときです。

――そこからどのようにして事態を改善させたのですか。

中川の信頼を再び取り戻すため、3ヶ月以内に自己集客だけで売上100万円を達成することを約束しました。売上をあげるには、まずお客様が来てくださらないと話しにならないので、難波駅の前で積極的にチラシ配りをすることにしたんです。当時は必死だったので通行人の方1人ひとりに頭を下げて、「ぜひ僕に担当させてください」とお願いしていました。ほかにも活用していたのがTikTokです。そして来店したお客様の単価を上げること、一度担当したお客様を絶対に失客させないことは意識していました。

――単価を上げた方法は?

「EXCIA」は元々、縮毛矯正に特化したサロンなので単価自体が高いのですが、さらに眉毛ワックスを提案していました。提案する際も、ただ「これがいいですよ」と押し売りされてもお客様に響かないことは分かっていたので、そこはかなり研究しました。ただこの方法は、企業秘密なので教えることができません(笑)。

――そうなのですね(笑)。

もうひとつ意識していたのが、「どうしたら100万円を達成できるか」と考えないことです。とにかく目の前のお客様に集中して、リピートしてもらうこと、単価を上げることだけを意識していました。その結果、無事に目標の100万円を超える110万円の売上を達成することができたんです。

当時は大変でしたが、自分にとってもこの体験はさまざまな学びがあったので、今は経験してよかったと思っています。

社長から教わった、「すべての物事は二択で選べ」

「EXCIA」の代表、中川さん。大西さんは中川さんから人として大切なことをたくさん教わったという

――中川さんから教わることは多かったですか。

はい。技術面などの指摘を受けたことはほとんどないですが、人間性やマインドの部分での指摘はたくさん受けました。よく覚えているのが自分目線ではなく、お客様目線で仕事をするということです。「それは、涼くんの目線でしょ」と指摘を受けることがよくありました。そこから段々と、お客様が喜ぶ行動をできているか、考えるようになっていきました。

もうひとつ中川から言われたことでよく覚えているのが、「すべての物事は二択で選べ」と言われたことです。

――二択で選ぶ。

ええ。たとえば僕の掃除が甘いときに、「ちゃんと掃除をして」と言われるのではなくて、「髪の毛が一本も落ちていない美容室と落ちている美容室、どっちに行きたい?」と聞かれるんです。当然、落ちていない美容室に行きたいので、そう答えると「じゃあ一本も落ちていない状態まで掃除をしないとだめだよね」と言われるんです。

当たり前のことなのですが、当たり前のことをきちんとやっていくことの重要性を教えてもらったと思います。今でもなまけそうになったときは、二択で選ぶようにしています。

活躍するために大切なのは、美容を好きな気持ち

紆余曲折を経ても美容師として活躍できているのは、美容師の仕事を好きな気持ちが揺るがないからだと大西さんはいう

――新人時代の体験は、大西さんにとってどんな学びになりましたか?

やはり自分の未熟さによって窮地に陥ったことが、大きなターニングポイントだったと思います。美容師である以前に人としての目配りや気配りを中川から教えてもらい、成長をさせてもらった新人時代でした。

――最後にこれから美容師を目指す人にアドバイスをお願いします。

美容師の仕事を好きになることが大切なのかなと思います。この仕事は、立ち仕事ですし、技術を身につけるのにも時間がかかります。でもそれを僕は辛いと思ったことはほとんどありません。それはなぜかというと、やはり美容師の仕事が好きだからなんだと思います。

その気持ちがないとなかなか続かない仕事だと思いますし、逆にいえば好きな気持ちさえあれば、いつからでも活躍できると思っています。僕は4年のブランクを経て美容師の仕事に戻ってきて、今は入社2年で店舗の代表まで任せてもらえるようになりました。気持ちがあって行動さえ伴えば、大きな可能性のある仕事だと思うんです。

あとは、若いうちにたくさん遊ぶことも大切だと思います。遊びを通してたくさん体験をすること。そうすると横のつながりも増えて自分に良い影響を与えてくれる人にも出会えるでしょうし、自分の視野も広がっていくはずです。


大西さんが新人時代に成長できた、3つのポイント

1.ピンチは全力で乗り切り、成長機会ととらえる

2.迷ったときは、お客様目線の選択をする

3.美容師の仕事が好きな気持ちを持ち続ける

大西さんのまるでジェットコースターのような美容師人生。危機的な状況があっても、それをすべてプラスに変えてきた力強さを感じました。大西さんの根底にある美容が好き、信頼する人の元で成長したいという純粋な気持ちが、状況を好転させてきたようです。

美容師として活躍したい人は、参考にしてみてくださいね。


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OLCAN by EXCIA
大阪府大阪市西区南堀江1-11-21 STORK南堀江6F

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