求めるのは「クオリティ」と「オリジナリティ」。今なお世界レベルを追求!【THE SLICK代表 樗木佑太さん】#2
最先端のカラーが体験できるサロンTHE SLICKの代表、樗木佑太さん。インスタグラムのフォロワーも17万人を有するまさに美容業界をリードする存在です。
前編では、プロのサッカー選手を目指していたのを美容の世界に方向転換したこと、ストイックに努力を続け、サロンに就職しスタイリストデビューを果たしてからもご自身の技術を高めてきたお話をご紹介しました。
後編では出資者と巡り会ってサロンの運営を任されたこと、自分のやりたいことをやるためにTHE SLICKを立ち上げたこと、ご自身とスタッフのベクトルを揃えるためにコーポレートブックを作成したことについて伺います。
海外で働くつもりがコロナで断念。巡り巡ってサロンの立ち上げに参加

――卒業後に勤めたサロンにはどのくらい在籍していましたか?
7~8年くらいでしょうか。海外で働きたくて辞めました。
――海外というと?
ロンドンかニューヨークか。漠然と「海外で働きたい」という憧れですね。今でも海外に出たいという気持ちはあります。
――実現はできたんですか?
ちょうどコロナの時期に重なって。渡航できませんでした。
そのときにいろいろ考えたんです。僕で世界で仕事をしたい。ということは日本代表だよな、と。それなら日本で店を持つのもいいんじゃないかと思ったんです。そんなタイミングで、「出資するから店をやってみないか」と声をかけていただきました。
――それはいつのことですか?
2年前です。オーナーが声をかけたメンバーのほかに、前に勤めていたサロンのスタッフに僕から声をかけて、5人で始めたのが「iro」です。
――「こんな店舗にしたい」とか、理想はあったんですか?
その当時は、スタッフを教育する力や売上をつける力など、僕にどれほどの力があるのかを試してみたかったんです。。
――いかがでしたか?
スタッフ全員のポテンシャルがすごく高かったので、売上もバンと伸びて、予約が取れないサロンに成長しました。
――そんな人気店だったのに、なぜ辞めてしまったんですか?
僕にはやりたいことがある。例えば海外で活動したいと思っています。でも、僕の店じゃないから、その判断は僕自身ではなくオーナーに委ねなければなりません。やりたいことをやるなら、シンプルに自分がやるべきだと思いました。
全員のベクトルを揃えるためにコーポレートブックを作成

――THE SLICKはいつオープンですか?
2023年7月です。前のサロンは駅からちょっと遠かったので、駅に近い物件を探しました。
――インテリアや内装もかなりこだわっていらっしゃいますよね。
やりたいこと、表現したいことを全部詰め込んだつもりです。実は去年の夏に大阪にも店舗を出したんですけど、ここで実現しなかったことや学んだことを生かせました。
――テイストは似ているんですか?
まったく違います。歴史のある建物なんですが、そこに今っぽい内装を組み合わせました。
――面白いですね。出店を考えたのはなぜ?
ロンドンへ遊びに行ったとき、たまたま僕と同学年のYOSHIKIと出会ったんです。彼はすごく人気も実力もあるスタイリストで、僕と考え方が似ているんです。店舗を広げたかったわけではなく、YOSHIKIという人間をチームに加えたくて店舗を作りました。
――そういう店舗の広がり方もあるんですね。
たまたまYOSHIKIは大阪にいたので大阪に出店しましたが、この店の中でもメンバーが育っているので年内に都内に店を出す予定です。「この人をチームに入れたい」と思ったとき、その人が希望する場所に出店したいですね。
スタッフに求めるのはクオリティとオリジナリティ

――樗木さんは自主的に練習をして技術を身につけましたが、人を育てるのはどうですか?
オーナーの僕が「練習しろ」って言えばやるでしょうけど、その前にやる気を起こさせるための工夫が必要ですよね。例えば目の前で10人中9人が練習していたら、残りの一人も自発的にやるでしょう。環境を作ることが大事だと思います。
――その環境なら練習しますね。もし、それでも練習しない場合は?
「こいつダメだな」とは思わないです。ただうちが目指しているものとは違うので、「違う道を選んだ方がいい」と伝えます。世の中にはいろんな考えの人がいます。僕たちの考え方に「合わない」とか「努力できない」なら、無理することはありません。辞めてもらった方が、お互いのためです。でも、辞める人がいないんですよね。
――樗木さんが考えていることとか、スタッフによくおっしゃるんですか?
むちゃくちゃ言いますよ。僕たちが何をしたいのか、僕が何をしたいのか、というのは伝えています。でも、まったく違う方向を向いている人に寄り添うことはないですけど。
――違う方向を向いている人に強制するのは難しいです。
アシスタントが「何を思っているのか」、「何を感じているのか」に寄り添う方が多いと思います。逆にオーナーが何を求めているのか、店が何を目指しているのかが伝わっていないんじゃないかと思うんですよね。ただ美容室という場所で働いているだけで、何の目的もないような。
――そうかもしれません。
僕の考えや会社の方向性を、誰が見ても分かるようにコーポレートブックを作りました。例えば誰かを指導するとき、「THE SLICKが目指しているのがここだから、この人はこういう指導をしている」というのをわかりやすい形にしました。指導する人の個人的な意見ではなく、会社の意見だというのを浸透させたかったんです。
――本当にキチッと考えていらっしゃるんですね。コーポレートブックを作ったきっかけは?
このサロンが何を目指しているのかというのを正しく示したかったんです。僕がこうして取材を受けて意見や考え方を発信しています。すべてに一貫性を持たせるためでもあります。
――これからの目標はありますか?
クオリティを追求していきたいですね。そのためにもこれからはコンテストに参加して、世界で戦っていこうと思っています。
「美容業界を底上げしたい」とい言う意見をよく聞きます。でも、僕は底じゃなくて上層のレベルを上げたい。上のレベルが上がれば必然的に底上げされるんじゃないかと思っています。
――今年はさらにお忙しくなりそうですね。最後に美容師を目指す人に向けてアドバイスをお願いします。
なぜ美容師になりたいのか。その目標や目的を突き詰めた方がいいと思います。壁に突き当たったとき、働きやすさだったり給料だったり、諦める理由を外に求めがちですよね。
――確かにそうですね。
自分の中にちゃんとした目標や目的があれば、それが軸になります。
自分が本当にやりたいのは何か、なぜやりたいのか、もっと自分のことを知った方がいい。軸がしっかりしていれば、何があってもブレません。まずは自分としっかり向き合ってください。
樗木さんの成功の秘訣
1.できないことができるようになるまで努力を惜しまない。
2.徹底してクオリティを追求する。
3.自分の考えや会社の方向性を共有する。
撮影/森 浩司
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