自分探しに行ったロンドンで10年、ヘア&メイクアップアーティストとして活躍【MiMC 新宿伊勢丹 柏木 恵さん】#1

高校卒業後化粧品会社の美容部員として店頭で勤務したのち、22歳でロンドンに移住。フリーのヘア&メイクアップアーティストとして10年以上ロンドンで活動し、帰国後MiMCに入社。「生活していくために、さまざまな副業もしました」と話す柏木さんに、現在に至るまでのキャリアの変遷や、ヘア&メイク以外の経験が現在にどう活きているか、お話を伺います。

前編は、10年以上に及ぶロンドンでの生活と仕事を中心に伺っていきます。

お話を伺ったのは…

MiMC 新宿伊勢丹 店長

柏木 恵さん

高校卒業後、資生堂に入社。美容部員として4年半働いたのちに、ロンドンへ移住。結婚、出産、育児を経験しながら、フリーのヘア&メイクアップアーティストとしても活動。ファッションブランドのコレクションのヘア&メイクや雑誌撮影、ウェディングの仕事などに携わる。帰国後、MiMC の開発者であり、会長でもある北島寿氏のブランド理念に惹かれ入社。途中大病に侵されながらも克服し、現在に至る。

KASHIWAGI’S PROFILE

お名前

柏木 恵

出身地

東京

最終学歴

ケンジントン&チェルシー・カレッジ

憧れの人

松下幸之助、イヴォン・シュイナード(パタゴニア創業者)

休日の過ごし方

登山、バイク、カフェ巡り、温泉巡り、映画鑑賞、写真撮影

仕事へのこだわり

人にも肌にも自然にも、誠実な仕事をすること

小さい頃から人をきれいにすることが好きだった

「小さい頃から芸能活動をしていた姉 に憧れもあり、私は人を輝かせる側として美容に携わる仕事をしたいと思っていました 」。

――柏木さんが美容の道を目指したきっかけはなんですか?

小さい頃から、周囲のの人をきれいにすることが好きでした。友達の髪の毛をアレンジしたり、学生時代も、友人へメイクのアドバイスやファッションコーディネートなどをし、写真撮影をしていました。

――高校卒業後の進路は?

資生堂に入社して美容部員になりました。それまでの私は自分に自信がなく、誇れるものもありませんでした。だからこそ人一倍努力をし、休日もメイク技術の向上に努め、ファッションや写真なども含め知識を深めました。

その積み重ねが自信へと変わり、胸を張って店頭に立てるようになり、最終的には社内コンテストで優勝を勝ち取ることができました。

――そのあと、ロンドンに移住されるんですよね?

はい。4年半勤めたところで、さらにもう一段階ステップアップしたくなったんです。ちょうどその頃姉がロンドンに住んでいたいので、会社を退職し姉を頼ってロンドンに留学することにしました。それが22歳のとき。いわゆる「自分探しの旅」ですね。

――英語を学びながら、何かを見つけたいと。

はい。ただ、初めての海外生活は現実を突きつけられて終わりました。学んだことは、「場所が変わっても自分が変わらなければ意味がない」ということ。何者でもない私は、自分がやるべきことを自分で探さなくてはいけません。結果的にロンドンで何も成し遂げることができず、いったん帰国となりました。

再び渡英。ロンドンで結婚・出産

――語学留学を終えて日本に帰国した柏木さんですが、半年後に再び渡英します。

何もできないまま帰国したことに強い後悔がありました。ロンドンに未練が残ってしまった。それで、半年間日本で資金を貯めて、再び渡英しました。

――そこから10年ほどロンドンで生活されるのですが、お仕事は何をされていたんですか?

しばらくメイクの仕事から離れていて思ったのは、「やっぱり私にはメイクしかない」ということ。そこで二度目の渡英の際には、仕事で使用していたメイク道具一式を持って行きました。ロンドンでは、自分で名刺を作り、出会った方々に配ってまわりました。

――仕事はすぐに軌道に乗りましたか?

いいえ、全然! 当然ヘア&メイクアップアーティスト1本で生計を立てることは簡単ではなく、さまざまな仕事を経験しました。日本の古着の着物をバッグにリメイクしたものを販売したり、旅行会社でツアーコーディネーターを務めたり。ライブハウスの受付や、ベビーシッターもしましたね。

――ロンドンでは結婚と出産も経験されています。

はい。結婚後、娘を出産し、イギリスで初めての子育てを経験しました。言葉の壁もあり、戸惑うことや苦労もありましたが、子供がいることを理由に自分の仕事を諦めたくはありませんでした。むしろ、子供にも誇れるる自分でありたい。そう思い、産後にロンドンの美容学校に入学し、イギリスでの美容師の資格を取得しました。

――慣れない土地で育児をしながら美容師資格を取得するのはすごいですね。

私は日本で美容学校に通っていなかったので、日本の美容師の資格を持っていないのです。ただし、イギリスでは資格がなくても人の髪を切ることはできます。あるとき、どうしてもと頼まれて、ヘアカットをしたことがありました。お客様は満足しくださり、代金をお支払いしてくださったのですが、そのときににどこかすっきりしない気持ちが残りました。
「(資格を持っていない)素人の私が、料金をいただいてしまった」と。それがきっかけで美容師の資格を取ろうと、ロンドンの美容学校に入学しました。

――美容師資格を取ったことで、仕事の幅は広がりましたか?

はい。ロンドンでは一般的な出張美容師としての仕事が増えました。そのときは娘を連れてお客様の自宅に訪問して、髪を切っていましたね。メイクだけでなく、ヘアとメイクの仕事も依頼も増えてきました。

徐々に仕事が増え、コレクションや雑誌、ウェディングのヘア&メイクを手がけるように

ロンドンで担当した雑誌やショーの新聞など。今も大切に保管している。

――30歳でチャンスが訪れたそうですね。

はい。ある時、某有名デザイナーズファッションブランドで働いたのち独立したデザイナーと知り合いました。彼女のブランドのファッションイベントの撮影や、カタログ撮影のヘア&メイク依頼を受けるようになり、それをきっかけに別のファッションブランドのカタログや、CDアルバムの撮影、ウェディングのヘア&メイクにも携わるようになりました。

――10年間のロンドン生活で学んだことは?

自分の意志を明確に伝えることです。日本には謙遜の文化があるじゃないですか。でもロンドンではそれが通用しません。「イエスなのノーなの、どっちなの?」とよく聞かれましたし、「Take action before you think(考えるよりも先にアクションを起こしなさい)」ということも学びました。

――日本での美容部員時代の経験は役に立ちましたか?

それはもちろん!あの4年半の努力と経験があったからこそ、自分のスキルには自信がありましたし、色彩感覚や感性の部分も磨かれたと感じています。

後編では、10年過ごしたイギリスから帰国した後の仕事選びや、MiMCとの出会い、接客でのこだわりなどについて伺います。

取材・文/皆川知子(tokiwa)
撮影/ワタナベミカ


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MiMC 新宿伊勢丹
住所: 東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店 本館地下2階 イセタン ビューティー アポセカリー

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