届いた「うるさ過ぎ」という口コミ。全員に好かれなくてもいいと気づいた接客の転機「ONYX」ハルトさん

ハイトーンカラーやデザインカラーを強みに、個性を生かしたスタイル提案で注目を集めるサロン「ONYX」。今回ご登場いただくのは、「ONYX」へ2025年に中途入社を果たしたスタイリストのハルトさんです。

前編では1、2社目のサロンでの新人時代について振り返っていただきました。

後編では、2社目のサロンで直面した、もうひとつの大きな壁「接客」について伺います。

「お客様に笑顔になってもらいたい」という思いから、積極的にコミュニケーションを取っていたハルトさん。しかしその姿勢が裏目に出て、「静かに過ごしたかった」という口コミを受けてしまった経験もあったといいます。

その出来事をきっかけに、自分らしさを大切にしつつも、お客様1人ひとりの気持ちや距離感を意識する接客スタイルへと変化していきました。

今回、お話を伺ったのは…

ハルトさん

「ONYX」スタイリスト

和歌山県出身。美容専門学校卒業後、関西の大型サロンに就職。技術・接客の基礎を磨いたのち、ハイトーン技術を極めるため東京のサロンへ転職し、スタイリストデビューを果たす。2025年に「ONYX」へ入社。複雑履歴に対応したハイトーンカラーや、クリエイティブなカラーデザインを強みに支持を集めている。

インスタグラム

全員に好かれなくていいと知った日。距離感と自分らしさを再構築

接客スタイルを見直すきっかけになった出来事を振り返るハルトさん

――接客の壁もあったとのことですが、具体的には?

僕は元々お客様を笑わせるのが好きで、友だちくらいの近い距離感で仲よくなりたいという気持ちが強かったんです。だから当時は、どんなお客様に対しても自分のキャラクターを全開にして、テンション高めでよく話しかけていました。

でもあるとき、静かに過ごしたいお客様に対してもいつもの距離感で接してしまい、口コミで「美容師さんがうるさ過ぎた」とお叱りを受けてしまって。そのときには先輩から「人を見て接客しようね」と指導され、お客様に合わせて調整する必要があると痛感したんです。

それまでは自分の接客スタイルを貫く気持ちが強かったのですが、この経験を通して、緊張しているだけなのか、本当に静かに過ごしたいのかを見極める力が徐々についていきました。

――正直、その口コミはかなりショックだったのではないですか?そこからどう立て直したのか、教えてください。

最初はもちろん落ち込みましたし、「もっとお客様に合わせなきゃいけないんだ」と反省しました。

ただそのときに先輩から「お客様に合わせることも大事だけど、ハルトのキャラをわかってくれるお客様を増やした方が、よさが出るよ」という助言ももらって、ハッとしたんです。

それまではみんなに好かれたいという思いがあったんですけど、少し肩の力が抜けて。もちろん、どんなお客様にも誠実に向き合うことは大前提ですが、「合わないかもしれない」と感じることを、必要以上に悲観しなくていいんだなって。

そこからは、お客様に合わせる意識を持ちながらも、自分の持ち味は大切にする。無理に変え過ぎず、自分らしさも活かした接客を心がけるようになりました。

――今はお客様も増えてきたとのことですが、どのようにして心をつかんできたのですか?

とくに意識しているのは、「最初」と「最後」です。

まず最初にお客様に入るときは、必ず笑顔で接すること。絶対におどおどしません。そうしないと「この美容師さんに任せて大丈夫かな?」と不安にさせてしまうと思うので。接客中にお客様に笑顔になってもらうことも重要ですね。

そして最後の仕上げでは、お客様が求めている色をしっかり決めること。この2点を大切にすることで、お客様に満足いただけると思っています。

SNSと向き合うために決断した、3度目のチャレンジ

集客力を高めるため、「ONYX」への転職を決めたというハルトさん

――その後、「ONYX」に転職された理由は?

前のサロンで経験を積み、ハイトーンの技術はある程度高められました。一方で、SNSを活用した集客方法がわからなかったんです。そこで代表のKOUSEIから学びたいと思ったのが、転職の大きな理由でした。

「ONYX」に入社した当時は、本当にSNSをどう運営していいかがわからず。でもKOUSEIは質問すると、間髪入れずに「ここをこうしたらいいと思う」と答えてくれるんです。そのアドバイスに従ううちに、徐々に結果もついてきました。

――SNS運用で、今とくに意識していることはありますか?

以前はお客様の仕上がりの写真が中心で、バックショットで色味を見せる投稿がほとんどでした。でも今はカウンセリングや施術中の空気感が伝わる動画を増やして、自分の人となりと技術の両方を知ってもらえるように意識しています。

画面越しにクスッと笑ってもらえたらうれしいので、ときにはエンタメにふりきった動画を投稿することも。以前はSNSの写真を見て「怖そう」と思われがちで、来店後に「話しやすい方なんですね」と言われることが多かったですが、今は来店前から僕のキャラクターを知ってくださる人が増えました。

投稿は歯磨きやお風呂と同じ習慣だと思っています。「撮っておけばよかった」と後悔したくないので、営業中も常にカメラを回し、空いた時間で編集をするようにしています。

プライドよりも大切にした、「お客様を笑顔にする」という軸

ハルトさんが考える、新人時代に必要なマインドも教えてもらった

――新人時代の体験はどのような学びになりましたか?

やるべきことをきちんとやるという責任感や、美容師としての基礎を徹底的に身につけられた時期だったと思います。

僕は美容学生時代、技術のコツをつかむのは得意な方だったのですが、「これをやりなさい」と強制されると、途端に気持ちが入らなくなるタイプでした。先生からも「あなたはどうしたら、ちゃんとやってくれるの」って頭を抱えられていたんです。

そんな自分にとって、最初に入ったサロンでの指導は本当に大きかったです。朝は何時に来て、何時に鍵を開けて、どのタイミングで先輩のワゴンを片付けるのかまで、細かく教えてもらいました。

最初は戸惑いましたが、その積み重ねによって、自分に任された仕事に責任を持つという意識が身についたんです。

また、丁寧な話し方や接客とは何かを学べたことも、今につながっています。あの経験がなければ、今の自分はないと思っています。

――最後にこれから美容師を目指す人へアドバイスをお願いします。

技術以前に、お客様とどうかかわり、何を与えられる美容師になれるか。そういった軸を持って、ぶれないことが大切だと思います。

専門学校時代に技術を突き詰めていた人ほど、美容師を辞めてしまうケースも多い印象があって。多分、プライドが高くなりやすいからだと思うんです。

自分は負けず嫌いではありましたが、プライドはあまりありませんでした。お客様に笑顔になってもらう、その気持ちだけで続けてきましたし、結果的に技術はあとからついてきたと思います。

あとは「どんなデザインを作りたいか」にアンテナを張っておくこと。そうすれば美容師としての像も徐々に固まっていくはずです。


ハルトさんが新人時代に意識した3つの心得

1.「今日のミスは今日中に直す」という意識で技術を磨いた

2.自分のキャラクターを磨きつつ、相手の求めるものにあわせた

3.プライドよりも「お客様に笑顔になってもらう」という軸をぶらさなかった

基礎を叩き込まれた1社目、厳しい環境で技術を磨いた2社目、そしてSNS発信にも本気で向き合う現在の「ONYX」。ハルトさんはどの場所でも、お客様を笑顔にしたいというまっすぐな思いで前進し続けてきました。

美容師として成長をし続けるために必要なのは、特別な才能よりも、目の前の1日をどう積み重ねるか。ハルトさんの歩みは、そのことを教えてくれました。


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ONYX
住所:東京都渋谷区神宮前4丁目11-15 シナモンオーク1F
TEL:03-6434-0043

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