お客さまの悩みと希望に寄り添うため、行きついた「オーガニック」の世界『Terme Felice』

サロンやショップはお客さまをお迎えする場であり、コンセプトを形にする場であり、スタッフにとっては職場でもあります。

「On Stage」では、お店づくりのアイデアがいっぱいのお店にとっての“表舞台”をご紹介します。

スキンケアの既存概念をはずす。その思いから生まれたエステサロン

施術のためのオイルやクリーム、せっけん、お客さまの身体の下に敷くタオルに至るまで、すべてにおいてオーガニックにこだわっているという「TermeFelice」（テルメ・フェリーチェ）。代官山という閑静な町にお店をOPNEしてから約12年。現オーナーが経営を引き継いでから10年を迎える人気のエステサロンです。

グリーンにあふれるエントランスと、ナチュラルなインテリアを用いたぬくもりあふれる店内は、まるでオーガニックカフェのような心地よい雰囲気。やはりオーガニックにこだわったアロマの香りが、優しく身体を癒してくれます。

「当店のこだわりは、まるでファンデーションを塗っているような“素肌”です。そのためにオーガニックにこだわり、“本物”が持つサービスを提供しています」

今回お話をお伺いしたのは、テルメ・フェリーチェのプロデューサー、東福さん。お客さまひとり一人が本来持つ美しさを引き出すために何ができるのか？　そう考えぬいた結果、オーガニックに辿り着いたといいます。

「一般に日本女性は、顔にファンデーションを塗るのが当たり前、という文化の中で生きています。しかしファンデーションを塗ってしまうと、せっかくの美しさや個性までもが隠れてしまうんです。素肌そのものがきれいになるのだということ。隠せばいい、メイクをすればいい、着飾ればいい……という考え方はもったいないのだということに気づいてもらいたいと思っています。そのために、施術時には選び抜いたオーガニックアイテムを使っています。タオルや着替えていただくガウンなどもすべてオーガニックのものを選び、本物が生み出す快適さをお客さまに体感してもらうようにしているんですよ。
当店のいちばんのウリは、個人が持つ免疫力を高め、引き戻す施術を行うということ。免疫力を高めることでトラブルの少ない肌に改善していきますので、自然とニキビやシミといった悩みが解決していきます」

「フェイシャルの場合はまず、お客さまのスキンケアの固定概念を外していただくことから始めます。クレンジングはこうあるべき、化粧水はこうあるべき……そうした固定概念を外し、情報を整理してもらうよう導きます。間違った概念を持ってしまった結果が、ニキビやシミ、シワなどのトラブルを生み出していることに気づいていない人が多いんですよ。長年トリートメント業界で働いてきた人だとしても、固定概念を持っている人は初心者も同然だったりするんです。学校で教わった固定概念を外すのはとても大変なんですけどね。それでも当店はオーガニックに特化しているというだけでなく、施術のメソッドも大きく違うので、何度か経験してもらっていると、体感してもらえるようです。基本的には丁寧な施術をモットーに。お客さまの気持ちに寄り添えるよう、お客さまに対してアンテナを立てることを重視しています」

オーガニックアイテムにより施術を行うようになったきっかけは、テルメ・フェリーチェを開店する数年前だったとのこと。

「最初に努めた都内のエステサロンでは、何十万というお金をかけて行うメニューがあり、セレブなお客さまがたくさんいらしていたんです。でも、ある日気づいてしまったんですよね。こんなにお金をかけているのに、素肌が全然きれいになっていないのでは？って。今後の方向性について悩んでいたとき、たまたまオーガニックに触れる機会があり、それからオーガニックについて学びはじめたんですよ。昔はオーガニックなんて言葉は認知すらされていない状況だったのですが、調べれば調べるほどオーガニックの良さに気づき、今に至っています」

もとは別の方が経営していたサロンを、東福さんが受け継いだのは10年前のこと。代官山という“目の肥えた客”が多い土地での経営に不安はなかったのでしょうか。

「不安はまったくありませんでした。代官山というイメージだけで、特別感を持ってもらえることが多く、集客につながっていると思います。お店にいらしてくださる客層が幅広いのも代官山ならでは。フェイシャルエステに興味を抱きはじめる20代後半～30代がコアですが、頻繁に来てくださる方は40代以上が多いんです。まわりには教会や結婚式場が多く、ブライダルエステとしてお越しくださる方も多いですね」

テルメ・フェリーチェ プロデューサーの東福由香理（とうふくゆかり）さん。エステサロンでの実務経験を経て、独自のメソッドを確立。岡山県のエステサロンをプロデュースするなど、オーガニックの本質を伝えるため幅広く活動。

本物にこだわり、お客さまに寄り添う。

テルメ・フェリーチェならではのこだわりは、スタッフたちにも引き継がれています。次回は、スタッフの育成など、テルメ・フェリーチェの“裏”に迫ります。

【サロン探訪】『技術』より『心』を重視してスタッフを採用するこだわり『Terme Felice』

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