清水ろっかん interview＃2：小顔矯正はオステオパシーというアメリカの医療を発展させたもの

「偶然なんですが、女性誌全般を扱っている編集局の局長さんと仲がよくて、その方から『いろんなネタをもっているからコラムを書いてみないか』と言われたんです。最初は当然、体のことだけを書いていました。そのうち段々と整体を通して美容のことも取り上げるようになっていきました。この連載は3年くらい続いたのかな。これが整体でジャスコでの経験が活かされた感じでした。雑誌でコラムを書き、実際に施術をしていて気づいたのは、美容と健康はイコールなんだなってことでした。つまり、ヒップアップすれば腰痛が軽減されるし、猫背が治れば呼吸が深くなる。どちらの目線で語るかなんですよね。お客さまに『気になるところはどこですか？』と聞いて、最初から美容的なことを言う人はいません。腰、肩、首などが痛いと言って、そのうえで『そういえば』という形で美容的なことを話すんですね。うちの強みというのは、美容と健康を両方ゲットできるとこと。つまり美的健康体になれるんです」

――先生は小顔矯正というのも発信しています。それもこの流れだったわけですね。

「そうですね。先にプロポーションリメイクっていうのがあり、それから小顔矯正というのをやってみようと思うようになりました。でも小顔矯正を始めた頃は『なにそれ？』って言われましたね（笑）」

――骨が小さくなるのかということですものね。

「ええ。だからまったく理解されなかった。要は、顔の歪みに目を向けたんですよ。治療として頭蓋骨の歪みを取る、オステオパシーというアメリカの医療なんですけどね。これはあくまでも歪みを取るもので、これのどこにも美容ということは出ていなわけです。最初は頭蓋骨や顔の歪みを取るというところから始めました。やっていくうちに、小顔効果出るじゃん、頭小さくなるじゃん、目が大きくなるじゃん。じゃあ、これって美容になるじゃんということで、小顔矯正というジャンルを作ったわけです」

――ちなみに1回の小顔効果矯正で顔は小さくなるものなんですか？

「１回で小さくなる人もいるし、数回通わなければならない人もいる。これだけは個人差です。だけど、人間は朝と夜で顔の大きさが違うわけだから、小さくなったとしてもまた大きくなります。そうならないように、定期的に通ってもらえるのが一番いいんですけどね」

――先生は施術中、どういうことを考えているんですか？

「頭のなかで骨格模型と筋肉が浮かぶんですよ。それを頭のなかでシミュレーションするんです。この関節の可動域はここまでだから、じゃあこれはここまで動かして、この筋肉をずらせばいいなっていう」

――整体をやっていて、一番の魅力とはどういうところでしょうか？

「お金の面だったら前の職業のほうがよかったのは確かです。整体は治療でもあるので、どこへ行ってもダメだったという人がたくさん来るんです。先ほど来た方もずっと頭痛外来に通っていて、MRIを撮っても何も見つからない。でも痛いと話す。『それはここが原因じゃないですか。僕は医者じゃないけど、そんな気がします』と言って、実際にやると痛みが取れるんですよ。その上で、頭蓋骨を正しい位置にリセットしてあげるんです。そうすると頭の血流も改善できる。そうやって今まで苦労してきたことや悩んでいたことが解消されて、喜んでくれるのがすごく楽しいんです」

――美容の世界で就職や転職に悩んでいる人に対して、先生なりのメッセージをいただければと思います。

「うちは今年に入って、8人辞めました。そのうち7人が独立です。僕はせっかく入ったんだから3年間は働いて、お店に還元してくれよって言っています。技術の表面だけをなめるのではなく、そこの奥にあるスピリット的な部分をしっかり学んで、その上で独立するんだったらとてもすばらしいと思います。独立したあと、うちと緊密なネットワークを作っているOBたちがいっぱいいるんですよ。そういう大きい仲間に入るつもりで、就職を決めてほしいなと思います。それと個人的には、従業員と雇用主との関係じゃなくて、いっしょになって売り上げを作っていけるような人材がほしいですよね。だから僕なんかは、会社の経営的な数字をうちのスタッフに見せているんですよ。会社の経費はこれだよって」

――少なくとも3年は働くつもりで来てほしいと。

「３年一生懸命やれば、いろんなトラブルに対応できるようになるんですよ。そうなると、人間的にも成長できると思うんです。だからまず履歴書を送る前に、3年頑張れる会社かどうかを調べないといけませんよね。今はいろんな情報を取れる時代なので、自分で調べてほしいです。調べる努力は、失敗しない仕事選びの大切なひとつですからね」

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