【サロン採用事情】『技術職』なので、努力は必須。『向上心』のある人が続けられ秘訣かもしれません。
美容業界で就職するためにはどんな心得やスキルが必要なのでしょうか。面接時のポイントやどんな人材を求めているかなど、銀座の人気ネイルサロンのオーナー・宮川真実さんにズバリ伺います。
求める人材は努力家で気配りができる人!
「当サロンに限らず、ネイリストは結構男っぽくて負けず嫌いな人が多いように感じます。私自身もほぼ男ですね。スタッフからも言われています(笑)。向上心があり、努力ができる方でないとこの業界は厳しいかもしれません。あとはいろいろなところに気を配れる人が理想です。ネイリストの仕事って施術だけではないんです。例えばお茶をお出しするタイミングですとか、いらないものを下げる、必要なものを準備して持って行く、とか周りをよく見てテキパキ動ける人がいいですね。あとはいろんなことに興味を持ってアンテナを張れる人。お客さまとの会話も知識がないと広がっていきません。技術やセンスだけではなく、そういったところもネイリストには必要な要素だと思います」
「面接で気をつけるポイントは、まず当たり前のことですが時間を守ること。約束の時間を過ぎてから『道に迷ってます』という電話をもらうことがありますが、それは面接する以前のお話ですよね。事前にお店のホームページを見たり、ブログをチェックするということことも必須だと思います。また、当サロンでは面接の際に作品を持参してもらいますが、その数が多いほうが印象良いですね。いろんなテイストのものをたくさん、というよりもご自分のセンスで作ってもらって、それがお店に合うかというところを判断します。だからあまりにもその方の趣味に偏りすぎていると採用は難しいですね。いろいろなお客さまのご要望にお応えしなければいけませんので。もちろんつけているネイルもチェックします。あとは笑顔や挨拶など、第一印象の部分もやっぱり重要です」
面接前にお客さまとして一度そのお店に行ってみましょう
「働きたいサロンが本当に自分に合うかどうかを判断するには、実際にお客さんとして行ってみることが一番だと思います。ほかのスタッフの様子も観察できますし、お店の雰囲気もよく分かります。あとはそのサロンのアートが自分のやりたい系統に合っているか。お店によってはストーンをたくさん使うデザインが多かったり、フラットアートが多いなどそれぞれに特徴がありますので。アートの特徴は客層によっても違いが出てくるので、サロンがある場所もポイントですね」
研修はとてもハードですが、確実に技術が身につきます
「実務経験がなくても、ネイル検定の1級か2級を持っている人であれば採用可能です。入社したら私が作った研修メニューをすべてクリアしてもらいます。アートはもちろん、接客の注意点から人の手に慣れることまで徹底的に身につけてもらいます。クリアするまでにかかる期間は人によってバラバラですが、2週間でこなしてしまう人もいれば、6ヶ月たってもできない人もいます。その間は自分との戦いですね。でも頑張った分だけ自分の技術になるのでみんな必死です」
「当サロンでは一般の方も学べるオリジナルジェルレッスンも開講しています。基礎的なセルフジェルネイルのやり方から、プロとしてデビューできるまでを目標にする『ネイリストジェルコース』までがあります。就職を希望される場合は、そのコースを受けていただいた方を優先で採用しています」
スタッフには目標を持って働いて欲しい
「スタッフのみんなには『充実しているな』と日々感じながら働いて欲しいと思っています。そのためには何か目標を持つことが大切。例えば『自分の作ったデザインをその月の一番人気にする』とか、『リピーターの数を増やす』とか何でもいいんです。リピーターさんの売り上げの一部は歩合として入るので、お給料アップにもつながります。そのためスタッフ同士で競っていて、やる気の元にもなっています」
「お店全体の目標としては、新人のケアをもっとしっかりとやっていきたいですね。技術面では研修などを通してレベルを統一していますが、経験年数が長いスタッフとデビューしたてのスタッフとでは提案力などの部分でどうしても差が出てきてしまいます。勉強会などをもう少し増やしてそこを埋めていけるようにしたいです」
――ネイリストになるためには厳しい自分との戦いがあり、続けていくには向上心が欠かせないのですね。就職を希望する人は自分に向いていそうですか? 自信のある方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
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