仕事で迷ったとき後押しする!こころを高める天然石 #3 イエロー・オレンジ

日常的なファッションアイテムとしてすっかり定着した感のある天然石。

もしかしたらサロンのお客さまが身につけていらっしゃるアクセサリー、ストラップやバッグチャームなどにも、天然石が使われているかもしれません。また最近では、天然石をモチーフにしたネイルデザイン、ドゥルジーネイルも人気です。

そこでこのシリーズでは、天然石をカラートーン別に分けて、その石自体がもつ本来の意味や魅力を解説していきます。お客さまとの会話のきっかけとして生かしてくださいね。

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天然石の意味はどこから来ている?

お店で売られている天然石アクセサリーの中には、「恋愛運に」「魔除けに」「仕事運に」など、何らかの意味がついているのを見ることがあるでしょう。この「意味」は、いったいどうやって決められているのでしょうか。

天然石の多くは、何百年、何千年もの昔から、アクセサリーやインテリアなどに使われてきました。身近で採れる石だから、なかなか手に入らない貴重な石だから、色が美しいから…。人々がその石を使い始めたことには必ず意味があります。

こころを高める天然石

何千年もの昔、古代エジプトの人たちが黒く太いアイラインを引いていたのは、目の周りの殺菌のためだと考えられています。医療の知識や技術が発達していない時代、病気にかかったら直すことが難しく、命の危機に直結しました。そんな中で、黒い石の中に殺菌成分を含む石があることを経験的に知り、黒い石を粉にして菌の入りやすいパーツの一つである目の周りに塗ったのです。

このことから黒い石は病気を避けるとされ、それが発展して魔よけになると考えられるようになったのでしょう。このように、歴史の中で決められてきた石の意味をもとに、その時代に合わせて意味が変化したり、新しく付け加わったりして、現在の「石の意味」が作り上げられています。

それでは今回は、心にパワーを与えてくれるイエロー&オレンジ色の天然石をご紹介しましょう。

タイガーアイ:道を示してくれる鋭い野生の眼

こころを高める天然石

黄色の天然石といえば、タイガーアイがまず挙げられます。鮮やかに輝く黄金色に濃褐色の縞が入り、まるで虎の縞模様を彷彿とさせます。日本でもそのまま訳して「虎眼石」と呼ばれますが、細い縞の入り具合を見ると、瞳孔を細めた猫の眼に似ているとも言えるでしょう。

タイガーアイは古くから「幸運を招く聖なる石」として大切にされてきました。特に、まるで動物の「眼」のようなその見た目から、すべてを見通す石とされ、古代エジプトでは神々の像の目にこの石を使ったとさえ言われています。

このような由来から、タイガーアイを身につけていると洞察力や決断力が養われ、仕事運が向上して、ひいては金運にもつながる…という意味づけがされてきたようです。
その色がまるで黄金のようだと思わせることも、金運につながったのかもしれません。
確かに、黄金と濃褐色の美しいコラボレーションは、見ているだけで心を高揚させ、勇気をもたらしてくれます。

思ったような仕事ができない、何をやってもうまく回らない、そんなときにこの美しく輝く縞模様の石を手のひらにのせて、いろんな角度から眺めてみましょう。見る方向によってさまざまに変化する濃淡の黄金色が、自信を与えてくれることでしょう。

カーネリアン:新しいチャレンジをサポートする勇気の石

こころを高める天然石

真っ赤というよりも濃いオレンジ色に近いカーネリアンは、前回紹介したブルーレースアゲートと同様に瑪瑙(めのう)のひとつです。ブルーレースと違うのは、縞模様がないこと。つるんとしたあめ玉のような天然石です。
ラテン語で「肉」を意味する「カルニス」や、「新鮮」を意味する「カルネオルス」が語源だとされています。

古代から世界中で装飾品として使われてきた、とてもなじみの深い石です。古代の戦士がお守りとしたり、フランス皇帝になったナポレオンはカーネリアンの印章を必ず身につけていたとされ、勇気と自信の象徴であったともいえるでしょう。

もし、新しい仕事に興味があるけど尻込みしている、これまでとは違ったことに挑戦してみたいと思っているのであれば、カーネリアンのアクセサリーをさりげなく付けてみましょう。もちろん、小さなにぎり石をバッグに忍ばせるのでもかまいません。
カーネリアンは手にした瞬間に気持ちに変化が起きるというよりも、常にそばにいて陰からサポートしてくれる、そんな存在なのです。

サンストーン:輝く太陽の光がパワーを与えてくれる

こころを高める天然石

サンストーンはその名前の通り、太陽を思わせる黄色や褐色の細かな結晶が内部にちりばめられた天然石です。
古代から太陽神の象徴としてお守りに使われてきただけでなく、毒を中和させるとして、カップやお皿などにも使われてきました。

鉱石としての「フェルドスパー」という名前や、ギリシア語で「太陽石」を意味する「ヘリオライト」という別名もありますが、意味がわかりやすい「サンストーン」が一般に用いられています。
ちなみに、後日紹介する「ムーンストーン」との対比から、この呼び名が付けられたようです。

サンストーンは、ただその場にあるだけでも太陽のような強い生命力を発しています。すぐに落ち込んでしまう、自信が持てないようなときに、サンストーンを身につけるといいでしょう。
ただし、たくさん持っていればいいというものではありません。一番手に入りやすいのがブレスレットですが、サンストーンだけをたくさんつないだブレスレットは強すぎるようです。太陽の光と同じですね。万能の天然石である水晶などと組み合わせてみましょう。

仕事中は、アクセサリーとして天然石を身につけることはできない方も多いと思います。プライベートのときや通勤中に身につけたり、バッグに忍ばせておくというのも一つの手です。天然石の個性をよく知って、上手に利用してみてくださいね。

文/SAKURA
撮影/AJHAJHA

※お店や石を扱う人により、意味は異なることがあります。ここで紹介しているのは、一般的な石の意味の起源です。

写真協力/ニルヴァーナストーン
http://www.nirvanastone.jp/

参考資料

『天然石(ジェムストーン)がわかる本・上下巻』(飯田孝一著/京都マリア書房)
『プロが教える鉱物・宝石のすべてがわかる本』(下林典正・石橋隆監修/ナツメ社)
『パワーストーン百科全書』(八川シズヱ著/中央アート出版社)
『パワーストーン魔法の石カタログ』(森村あこ/実業之日本社)

仕事で落ち込んだらこの石!こころを高める天然石 #4 グリーン系>>

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