美容師 映画

同業だからこその感動があるかも! 美容師が登場する映画2選

映画好きな方もそうでない方も、自分の仕事に関係する職種が登場する映画に限ってはちょっと反応してしまったりしませんか。勝手知ったる世界だけに、つい同業者の目線で見てしまったりして―—。今回はそんな美容師・床屋が登場する映画からとっておきの邦画2選をご紹介。美容院・床屋をとりまく人々との心の交流にも注目です。

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Vol.1 パーマネント野ばら

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DVD「パーマネント野ばら」 発売元:ショウゲート/フルモテルモ (C)2010 映画「パーマネント野ばら」製作委員会

人気漫画家、西原理恵子さんの漫画を映画化した同作は、離婚後、子連れで実家のある港町に戻ってきた主人公なおこ(菅野美穂さん)と港町の人々との交流を、明るく切なく綴った物語。それぞれに複雑な背景を背負ったなおこの親友 “男運がないともちゃん”(池脇千鶴さん)や“フィリピンパブのオーナーみっちゃん”(小池栄子さん)のエピソードを交錯させながら、やるせなさと明るさを伴う田舎町に生きる女性の強さを描いた作品です。

2-min
DVD「パーマネント野ばら」 発売元:ショウゲート/フルモテルモ (C)2010 映画「パーマネント野ばら」製作委員会

この映画では、菅野美穂さん演じる主人公の実家が美容室という設定ということで、主人公の母役の夏木マリさんが金髪パンチパーマ姿(!)で登場します。……というのも、田舎ご出身の方ならご存じかと思いますが、本当の地方の美容室というのは、顧客層のほとんどが60オーバーのおば(あ)ちゃんたち。(若い世代は車や電車で街の美容室にでかけてしまうため、地元の美容院に集まるお客はおばちゃんたちと、その孫にあたる小学生くらいしかいないのです。)そして田舎のおばちゃんたちが求める髪型…といえば“パーマ”! しかも映画の夏木さんのように気合の入った強めのパーマの需要も決して少なくないのです。しかし、なぜ田舎のおばちゃんたちにパーマ、それもパンチに近いクルクルのパーマが多いか、ご存じですか?

その答えは“扱いやすさ”。とくに朝早くから働く農家や漁業に携わる女性の皆さんは、自分の髪の毛に毎日何時間もかけている余裕はありません。その点、パーマだとストレートだと気になるくせ毛やハネ、寝癖はすべてカバー。歳をとるにつれて気になる薄毛も、毎日カーラーを巻くことなくボリュームアップするので、とっても効率的な髪型なんです。また、パンチパーマのように強いパーマを当てておけば“持ち”もよくて、経済的。そんなわけで、地方の年配女性の身だしなみに“パーマ”はかかせないものなんです。

この「パーマネント野ばら」にも、そんなパーマの“持ち”に対してぶつくさ文句を言うシーンや、パーマをあてに(あてなくても)集まったおばちゃんたちが、恋愛の噂話や下ネタに花を咲かせるシーンが数多く登場します。そして、そのユーモラスで毒舌で下品で気のいいおばちゃんたちが、終盤で主人公が抱える悲しい秘密に触れるとき、なんともいえない優しさと温かみを湛えて、主人公に寄り添い、見守るシーンが印象的です。

トレンドの髪型やファッションとは無縁のお話ですが、家族や友人のようにお客さまと向き合い、お客さまの人生にさえ寄り添うような“古きよき美容室のあり方”は、現在地方で美容師をされている方、また将来地元に帰ってサロンを開きたいという方をはじめ、個人サロンを開いている方たちにとっても参考になるかもしれません。

Vol.2 バーバー吉野

3-min
「バーバー吉野」(C)PFFパートナーズ

こちらも地方を題材にしたお話。登場するのは、町のお年寄りから小学生まで、とくに子供たちの散髪に並々ならぬ情熱を燃やす床屋「バーバー吉野」です。

舞台は、男子たちが皆“吉野刈り”と呼ばれるマッシュルームカットにしなければならないという不思議な慣習を持つ田舎町。この地に伝わるお祭りでコーラスを担当する町の男子たちは、皆吉野刈りでなければならないという不変の掟があり、町の人々は代々その慣習に従っています。カットを担うのは、村で唯一の床屋にして“吉野刈り”の伝道師であるバーバー吉野のおばちゃん(もたいまさこさん)。主人公であるバーバー吉野の息子、慶太(米田良さん)やその友人たちも、なんの疑問を持つこともなくこのマッシュルームカットでお菓子を食べたり、秘密基地に入り浸ったりと、小学生らしい日々を送っていました。そんな町に都会から茶髪の男子が転校してきたことから、物語は一転…! 伝統と規律を守りたいおばちゃんと、自由に目覚めた男子たちとの攻防が見所です。

学生時代から髪型に対しては人一倍こだわりがあったであろう美容師の皆さんなら、そんな彼らの気持ちに共感を覚えるという方も多いのでは。また、染髪や髪の長さを巡って教師たちと一戦交えたという経験をお持ちの方もいるかもしれません。思春期に入ったころの男子というのは“皆同じ”を強制されることに対してむくむくと反抗心が芽生え、個性を主張したくなるものです。今となっては若気のいたりでしょうが、卒業アルバムの髪型をめぐって教師と喧嘩している男子、卒業式で気合を入れすぎて髪型を叱られている男子なんていうのも、よくいたものでした……。

こんなふうに自我に目覚めた男子たちの前に立ちはだかる、“伝統”そのものを象徴するような吉野のおばちゃん。代々“吉野刈り”の技術を継承し、今の時代までつないできた一家の誇りにかけてもこの代で伝統を終わらせるわけにはいかない、と息巻くおばちゃんからは、一介の床屋ではおさまらない、並々ならぬプライドが感じられます。伝統は心。『髪の乱れは心の乱れ』とおばちゃんは言いますが、髪型が乱れることで伝統に対する畏怖や、健全な心までもがなくなってしまうことがおばちゃんにとって一番の懸念。そんなおばちゃんの思いを誰よりも知る主人公は、母の気持ちと理不尽に対する反抗心の間で葛藤を続け、ついに行動を起こします……! 

学生時代のあの気持ちが蘇る、なんだか懐かしくなる作品。見事に切り揃えられた男子児童十数名の“吉野刈り”カットにも注目です。

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まとめ

以上、美容師・床屋が登場する映画2選をお届けしました。こうして映画を見ていると、人と接する職業である美容師や床屋さんのまわりには、得てして人間ドラマが生まれるものなんだ、ということをあらためて感じました。つぎの休日はこんなふうに心温まるヒューマンドラマを見て、人間関係の疲れを癒すのもオススメです。

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