ホットストーンセラピーとは?どんな効果がある?始めるのにおすすめの資格についても紹介
冷えは、万病のもとといわれています。ベッドに入っても足元が温まらず寝付きが悪い人や、血行不良で血色が悪かったり肩こりが酷かったりと、冷えから起こる体調不良に悩む人は多いのではないでしょうか。
冷え性を改善する方法にもいろいろなものがありますが、近年その効果が注目されているのが「ホットストーンセラピー」です。既存の美容室やエステなどにも導入しやすく、専門のサロンとして開業する人もいます。
ホットストーンセラピーの技術を習得するには、資格の取得がおすすめです。資格の種類のほか、実際に使用するストーンの選び方、入手方法なども知っておきましょう。
ホットストーンセラピーとは?
ホットストーンセラピーとは、石やオイルを使用しておこなうセラピーのことです。大小さまざまな石を50~60度に温め、遠赤外線効果で身体に熱を伝えます。
岩盤浴をしたことのある人なら分かりやすいですが、岩盤浴と同じような効果が得られるので、施術後はしばらく身体が温かい状態が持続。身体を温めながらマッサージをおこなうため、通常のハンドマッサージより効果が高いことも特徴です。
冬の寒い時期に需要が高いのはもちろん、夏場は冷房で冷えた身体に効果的にアプローチできます。オールシーズンで要望があることから、エステサロンばかりでなく、美容室や整体院などでも提供されるようになってきました。
また、ホットストーンセラピーは、ハワイアンロミロミ(ハワイの伝統のマッサージ技法)と組み合わせて施術されることも多いです。そのため、ロミロミとセットで学べる講座もあります。
ホットストーンセラピーでは玄武岩が使われる
ホットストーンセラピーに使われる石は、鉄分やマグネシウムなどの鉱物を豊富に含む「玄武岩」という石です。
玄武岩とは、火山から噴出して流れ出した溶岩がゆっくりと固まったもの。アメリカのアリゾナやハワイ産のものも多いですが、火山がある地域であれば入手することができます。
なお、採取された玄武岩はそのまま使うわけではありません。表面を磨いてツルツルにすることで、肌に優しく仕上がり安全に使えます。
ホットストーンの使い方
まず、ストーンを専用の加熱道具「ストーンウォーマー」などで50~60度に温めてから使います。ストーンを配置する場所は、背中・おなか・顔・てのひらなど。足の指に挟む場合もあります。
そのまま温めながら、別途オイルをつけたストーンもしくは施術者の手によって、トリートメントを行っていきましょう。
ホットストーンセラピーにはどんな効果がある?
ホットストーンセラピーは、主に次のような症状に対して改善効果が期待できます。
・生理不順
・冷え性
・肩こりや腰痛
・不眠症
・疲労
・眼精疲労
ホットストーンを使用したケアは、石に蓄積された熱を利用して身体の冷えを改善したり不調に働きかけたりするため、通常のハンドケアに比べて効果が高く、3倍から7倍にもなるといわれています。
なお、冷え性改善というと、寒い季節におこなうという印象を持つ人もいるかもしれません。しかし、冷えからくる不眠症や肩こりなどの体調不良に悩む人は、年間を通しておこなうことで効果を発揮しやすくなります。
また、特に不調が見られない人でも、身体を温めることで代謝が通常より良くなり、免疫力がアップしたり肌がきれいになったりする効果が期待できるでしょう。
ホットストーンセラピーの注意点
ホットストーンセラピーは、下記のように施術を避けたほうがよい、または施術に注意が必要な人がいます。
・妊娠中の女性(デリケートな状態のため医師に確認)
・酔っている人(血流が良くなりすぎてめまいなどを引き起こす恐れあり)
・心臓病の人(血管の浮きやむくみがあると逆効果になるリスクあり)
・湿疹や火傷のある人(炎症が広がったり悪化したりする可能性あり) など
トラブル防止のため、必ず施術の前に身体の状態を確認しましょう。
ホットストーンセラピーを始めるのにおすすめの資格とは
日本国内でホットストーンセラピーの施術をおこなう場合、必ず持っておかないといけない資格はありません。しかし、適切なサービスを提供するために、きちんと勉強して資格を取ったほうがよいでしょう。
そこで、ホットストーンセラピーのおすすめ資格を紹介します。
日本ホットストーンセラピー協会|JHSTA認定セラピスト
日本ホットストーンセラピー協会(JHSTA)は、日本初かつ唯一のホットストーンセラピー認定団体。入門からトレーナーまで4段階の講座が用意されており、資格を取得することができます。
JHSTA認定セラピストは、ステップ2のベーシック講座を受けることで取得可能。ボディ・フット・バウエルなど、部位別に講座が分かれており、内容や受講時間が異なります。
JHSTA日本ホットストーンセラピー協会|JHSTA認定セラピスト
日本能力開発推進協会|ハワイアンロミロミ&ホットストーンセラピスト
日本能力開発推進協会は、心理・美容・フード・事務など幅広いジャンルの資格を認定する団体。美容ジャンルでもいろいろな資格が用意されており、そのなかのひとつとしてハワイアンロミロミ&ホットストーンセラピストの資格を取得することができます。
ハワイアンロミロミの歴史や技術を学びながら、ホットストーンセラピーの知識や施術を習得することが可能。カリキュラム修了後に試験に合格すれば取得となります。
日本能力開発推進協会(JADP)|ハワイアンロミロミ&ホットストーンセラピスト資格
石選びで押さえておきたいポイントと購入方法
つづいて、ホットストーンセラピーに使用する石を選ぶときに押さえておきたいポイントや購入方法を説明していきましょう。
選ぶときのポイント
ホットストーンセラピーに使用する石は、いろいろなサイズのものがあります。使用する場所や使い方に合わせて選べるように、大・中・小・足の指に挟む用などいくつかのサイズを揃えておくといいでしょう。
アメリカのアリゾナ産のものが人気です。多少高価なものも見られますが、セット販売なら数千円から購入できるものがあり、比較的手頃に揃えることができます。
また、表面がツルツルでないものや密度が低いものは施術に向いていません。サイズが不揃いで左右ペアでは使いづらい石も、施術時にバランスが取りづらいため、避けたほうが良いです。
必要な個数
全身にホットストーンセラピーをおこなう場合、使用する個数は30個前後といわれています。大6個・中8個・小8個・足の指の間8個・ポインター(先が長くなったタイプ)2個くらいを目安にしてみてください。
全身用のほか、背中のみ・顔のみなど、目的に合わせたセットが用意されていることもあります。さまざまなショップを見比べて検討するのもおすすめです。
購入する場所
ストーンはお客様の身体に触れるものなので、本来は手に取って感触を試してから購入したいところ。しかし、近くに取り扱い店舗がない場合には、ネットショップで購入することも可能です。
商品を発送する前に実際の画像を送ってくれるショップもあるので、確認してから購入できると安心でしょう。
単品(1個単位)で購入できるところもあれば、複数個のセット販売をしているところもあります。
また、石と温める器具がセットになったものを販売しているところもあるので、スターターキットを選んだり、いろいろ組み合わせたりして購入するのも良いかもしれません。
ホットストーンセラピーをサロンのサービスに取り入れよう
ホットストーンセラピーは、ストーンの力で身体を温めることによって、冷え性や疲労など、さまざまな不調の改善に効果が期待できる施術です。資格がなくてもサービスを提供できますが、基本の知識や技術を身につけていたほうがお客様からも安心してもらえるでしょう。
効果や資格のほか、ストーンの選び方・購入方法などもお伝えしたので、ホットストーンセラピーへの興味が深まった人は、ぜひメニューの一環としてサロンに取り入れてみてください。
引用元
JHSTA日本ホットストーンセラピー協会
認定講座|JHSTA日本ホットストーンセラピー協会
日本能力開発推進協会(JADP)
ハワイアンロミロミ&ホットストーンセラピスト資格 | 日本能力開発推進協会 (JADP)