ゲストとともに成長を遂げてきたサロン！『KUN KUN LU HO』

KUN KUN LU HO （クンクンルーホー 以下KKLH）は今年で27年目を迎える老舗ヘアサロン。オープン当時から通う顧客が中心とあって、店づくりにはゲストの声が反映されたものとなっています。例えば施術中に保育士さんが子どもを見てくれるプレイルームをはじめ、子どもと一緒に使えるキッズルームなど、これらは学生だったお客様が結婚し、出産してからも気兼ねなくカットに来られるように、との想いで設置されたもの。お客様と一緒に店も成長していくというKKLHの取り組みについて、ゼネラルマネージャーの宮前なお子さんとスタイリストの前田雪絵さんにお話を伺いました。

様々な取り組みで多くの人を笑顔に

――ママにやさしいお店づくりはもちろん、チャリティーなどにも積極的に取り組んでおられますね。
宮前「キッズルームができたのが7年前くらい、その後に保育士さんのいるプレイルームを設置したのですが、それ以前から年に数回チャリティーでキッズカットを実施しています。キッズカットもそうなのですが、どれも以前から来てくださっているお客様のお話を聞いて実施したものなんです。小さなお子さんがいると来店し辛く周囲に気を使う、といった声があり、店としては長年来ていただいているお客様に、さらに何か還元できればという想いで始めました。」

前田「私も2人の子を持つ母なのですが、小さな子どもを連れての美容室は本当に大変。実際にその大変さがわかるので、当店の取り組みがお客様に喜んでいただけていることを実感します。保育士さんのいるプレイルームは利用無料なのですが、利用料の代わりにメイク・ア・ウィッシュという病気の子どもの夢を叶えるチャリティー団体への寄付をお願いしています。小さなことですが、こうして元気のお裾分け的な活動を行っているのもKKLHの特徴ですね。」

宮前「ボランティアといえば、他にも福祉施設のチャリティーカットなどに参加しています。店名はクンクンルーホーと読み、直訳すると水が勢いよく溢れる大きな河という意味なのですが、水辺に人が集まり文化が育つように、このお店が多くの人が集い交流できる場になればという願いが込められたもの。カットの技術を通して、多くの人を笑顔にしたいというのがスタッフ全員の想いなんです。ちなみに、この店舗はママとキッズが中心ですが、烏丸御池にあるKKLH laishiは比較的若い世代向けのお店で、メンズとレディスでフロアを分けています。基本的にどのお店も、お客様にとって快適で居心地が良い場所であることを重視していますね。」

小顔カットの技術にも定評が

――社会活動やお店の取り組みだけでなく、カットにもこだわりがあるのですね？
宮前「当店では全員がステップボーンカットという技術を習得しており、これは顔の骨格を補正してより立体的に、かつ小顔に見せるテクニックです。顔の骨格や頭の形によって似合う髪型は決まると言われますが、ステップボーンカットを用いれば、骨格を気にせずどんな髪型にも挑戦できます。簡単にいえば、カット技術を用いて東洋人の骨格を西洋人風に立体的に見せるテクニックで、私はこのカットを考案した日本小顔補正立体カット協会の講師も務めています。なお、ステップボーンカットは小顔効果だけでなく、例えばレザーカットなどのように、髪に負担がかかる技法を用いないのも特徴。当店ではご希望のスタイルに合わせ、ステップボーンカットと通常のカットを使い分けています。」

前田「ステップボーンカット用のハサミは小回りが利くようにやや小さくなっており、曲線がカットしやすくなっているんです。当店ではアシスタントからスタイリストになる際に、必ず日本小顔補正立体カット協会の認定試験をパスするという決まりがあるので、スタッフ全員がステップボーンカットの使い手です（笑）。」

テクニックと一緒にセンスも磨く

――様々なメニューのクオリティを向上させるために何かなさっていますか？
宮前「定休日である毎週月曜日が全体のレッスン日。レッスンではカット、カラー、パーマといったように技術ごとに分けてレッスンをすることで、それぞれの技術の精度を根底からレベルアップする内容になっています。定休日にレッスンをすることで時間に余裕ができるため、集中して取り組めますね。」
前田「当店は21名のスタッフのうち19名が女性、そのうち6名がママなんです。だから営業前後のレッスンには参加しにくいですが、定休日をレッスン日にすることで参加しやすく、代わりに平日にお休みをいただけるのも助かっています。ネイルサロンやアロママッサージのサロンも併設されているので、ジャンルが違うスタッフ同士で意見や情報交換もできる仕組みになっているんです。」

ボランティアやチャリティー活動をはじめ、ヘアスタイリストとして積極的に社会に関わるKKLH。ゲストから長く愛されるお店は、実はスタッフからも長く愛されるお店でもあります。後編ではその理由を伺っていきましょう。

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