谷水 義徳 interview：このプロジェクトは日本の美容師の価値をあげる！

シャンプーやカラー剤など、ヘアサロンで使う商品を製造・販売する美容ブランド、シュワルツコフ プロフェッショナル。“サステナビリティ”という理念を掲げて2008年に始まった社会貢献事業『未来をつなぐ夢はさみ』は、今年で10年となりました。そこで、この事業の過去、現在、そして未来についてお送りいたします。今年から現担当の鈴木拓也さんとともに『未来へつなぐ夢はさみ』に参加し、来年からは主担当となる谷水義徳さんに、このプロジェクトの進むべき道についてお話ししていただきました。

開始当初の生徒たちの“今”を伝えたい

――今年から『未来へつなぐ夢はさみ』の担当となり、今の率直な気持ちを教えてください。
「これだけ続いているプロジェクトを自分が担当するというのは楽しみでもあり、途絶えさせてはいけないという責任感も感じます。シュワルツコフはいい製品を作っていくという部分と、美容師さんの価値を上げていこうという部分の2つの大枠から成っており、美容師さんの価値を上げるという点においては、現在3つの取り組みを行っております。1つ目はこの『未来へつなぐ夢はさみ』。2つ目は『ダイバーシティ』といって、女性美容師が結婚や出産後も働き続けることができる環境を整えていくこと。3つ目は『ジェネレーションネクスト』といい、世界に通用する美容技術とクリエイティビティの習得を目指して、日本の美容業界の次世代スターを応援するプロジェクトです。私は以前から『ジェネレーションネクスト』も担当しており、今回から『夢はさみ』もできることになったので、美容師の価値をどんどん上げていくことができればなと考えています」

――掛け持ちというのは大変そうですね。
「やりがいがあります（笑）。私が所属しているプロフェッショナルパートナーサービス部プロジェクトチームは、美容師ってすばらしいんだというのを伝える部署でもあるんです。その中において『ジェネレーションネクスト』は日本のクリエイティブな技術を世界に広げていこうというものだとしたら、『未来へつなぐ夢はさみ』はハサミの技術で世の中に貢献していこうものです。どちらも美容に対する熱い気持ちはいっしょであって、方向性が違うというだけのことなんですね」

――カンボジアなど、発展途上の国へ行かれた経験はあるのでしょうか？
「それがないんです。ただ先日、KnKさまにはお伺いし、現状などをいろいろと勉強させていただきました。だけど、実際に行ってみないと分からない部分は大いにあるかと思います」

――『未来へつなぐ夢はさみ』に期待する部分はありますか？
「参加して帰国した美容師さんにとって人生の糧となり、前向きに美容の道を歩んでくれたらと思います。また、現地の受講生はこれをきっかけに美容を一生の仕事として選んでもらえたらうれしいです」

――逆に不安な部分はありますか？
「移動ひとつ取っても、日本での常識が通用しないと思うので、その辺では不安ですが、自分がたくましくならないといけないと思っています」

――最後に、こういうことをやってみたい、こういうことを残したいというものがありましたら、お聞かせください。
「開始から10年が経ち、これまで130名の生徒さんたちに修了証書授与が行われました。そのうち3名がヘアサロンを作って独立しました。他にも40名が美容室を含む美容関連会社に就職しました。『未来をつなぐ夢はさみ』から巣立った人たちの今をレポートして、ハサミやウィッグを提供してくださる企業さまへきちんとお伝えしたいと思っています。あとは、仕事の斡旋です。受講修了したらそこで終わりではなく、きちんと就職できるような仕組みを作ることができたらと思います。今年は、お店をオープンさせた卒業生とトレーナーとの再会も実現させたいと考えています！」

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