美容院に放置クレームが寄せられる理由とは? 美容院によくあるクレームと対処方法を紹介
美容院では、お客様がスタッフから放置されていると感じ、クレームに発展してしまうケースがあります。放置クレームは対応次第で十分防ぐことができるものなので、なるべくお客様を不快にさせないように気を配ることが大切です。
今回は、放置クレームについて予防策を身につけるとともに、ほかにも発生する恐れがある美容院でのクレーム例を知り、防止や対応の仕方を学びましょう。
放置クレームが寄せられる理由とは?
美容院では、お客様から放置クレームが寄せられることがあります。そこで、なぜそのようなクレームが発生するのかという理由や、放置クレーム時の対処法をチェックしましょう。
お客様が「長い時間待たされた」と感じる場面とは?
お客様が「長時間待たされている」「スタイリストに放置された」と感じる場面とはどのようなシーンなのでしょうか。例としては、予約しているのになかなか施術に呼ばれない、シャンプー後やカラー・パーマの際に放っておかれた、などがあります。
また、1人で同じ時間帯に複数人の対応をしたり、シャンプーはアシスタント、カットは担当者が行う場合にも起こりがちです。
そして、長い間待たされたことに不満を感じた結果、クレームにつながるのです。
放置クレームを防ぐためにはどうすればいいの?
では、放置クレームを防止するにはどうすればいいのでしょうか。お客様に「放置されている」と思われないための対処法を紹介します。
こまやかな対応を心がける|お茶を出す・雑誌を渡す
お客様を待たせてしまうときは、お茶を出したり雑誌を渡したりして、1人でも時間をつぶせるようにします。また、シャンプー後はなるべく早く対応するように心がける、手の空いたスタッフがマッサージサービスをするなどの対応や工夫が必要です。
声がけをする|お詫び
施術までの時間がかかる場合は、どれくらいお待たせするのかという目安を提示したり、「お待たせして申し訳ありません」とお詫びを伝えたりすることも重要です。
パーマやカラーで放置時間が必要なときも、「薬剤を浸透させるために少し時間を置かせていただきますね」と理由を説明するなど、お客様が安心できるように声かけをしましょう。
美容室によくあるクレームを紹介
美容室では、放置クレーム以外にもお客様から寄せられやすいクレームがあります。どんなものがあるのか、よくあるクレームの内容を知っておきましょう。
1. 技術面へのクレーム
最も多いといわれるのが、技術に関するクレームです。切りすぎてイメージと違う・パーマの状態が好ましくない・要望通りの色にならなかった・縮毛矯正なのに髪がバサバサになったなど、お客様が希望した完成イメージと実際の完成形が異なる場合に起こります。
2. 接客面へのクレーム
スタッフの接客に対するクレームが発生することもあります。
言葉づかいが悪い・失礼なことを言われた(セクハラや自分の好みを否定するなど)・デリケートな内容を他のお客様にも聞こえるような大声で言われたなど、お客様への対応の仕方が不適切だった場合に起こりやすいクレームです。
3. 料金へのクレーム
お客様が支払う料金に対してのクレームも起こりがちです。値段が高すぎる・想像していた金額と違う・説明もなく追加料金が発生したなどによって、大きなトラブルに発展する可能性もあります。
4. 予約に関するクレーム
サロンの予約にまつわるクレームもしばしば起こりえます。予約日時を間違えられていた・予約の変更やキャンセルができない・施術の開始が予約時間を大幅に過ぎたなどにより、お客様が不快に感じてクレームを入れられてしまうのです。
クレームへの対処方法を紹介
美容院での放置クレームへの予防策については冒頭で伝えましたが、前章のように、サロンではほかにもさまざまな場面でクレームが発生することがあります。
そこで、お客様からクレームを寄せられたときにはどう対応すればいいのか、上手な対処方法を身につけましょう。
1. 上司・責任者に報告をする
まず、クレームが発生したら自分1人で解決しようとせずに、上司や責任者に報告することが大切です。状況に応じて、対応を交代してもらいましょう。対応する相手が立場や肩書きのある人物に変わることで、お客様も落ち着きやすくなります。
2. クレームを訴えたお客様を別室へ案内する
クレームを受けたときはその場で解消しようとせず、クレームを伝えてきたお客様を別室に案内しましょう。ヒートアップすると大声になりやすく、ほかのお客様にまで迷惑をかけてしまう恐れがあります。
さらに、ほかの人の目を避けるという以外にも、移動して場所が変わることによりお客様が冷静になりやすいというメリットもあるので、よい対処法の1つです。
3 相手の話をしっかり聞く|必要なら謝罪を
クレームの内容を含めて、相手の話をしっかり聞きましょう。話の内容から、何が原因だったのか、最終的な解決方法などを探っていきます。もちろん、謝罪が必要な点があった場合はしっかりとお詫びを伝えなければなりません。
4. 必要に応じて連絡先を聞く
無茶な返金要求をしてくるなど悪質なクレーマーの可能性がある場合は、その場での対応は避け、連絡先を聞いて一度お帰りいただきます。
また、薬剤でお客様の服が汚れてしまった場合なども、クリーニング代の弁償や謝罪のためにお客様のもとに伺う可能性があるため、連絡先を聞いておきましょう。
クレームを防ぐにはどうすればいい?
お客様からのクレームを防ぐためには、技術や接客スキルを磨くことも重要です。そこで、クレームを防止するためのポイントを押さえましょう。
1. こまめに声をかける
放置クレームの予防策の項目でも伝えたように、お客様が不安になりそうな場面では、こまめに声をかけたり様子をうかがったりすることが重要です。気遣いを大切にすると、自分の存在を忘れられていないことをお客様が確認でき、安心してもらいやすくなります。
2. 写真を撮影する・メモを取る
施術前と施術後の状態を写真に撮り、記録を残すことも大切です。また、カウンセリング中などにお客様と話した内容は、こまかくメモを取っておきましょう。どちらもクレームを防ぐため、またはクレームが起きたときに証拠として役立ちます。
3. 施術の区切りに説明を入れる・アフターフォローを行う
施術の区切り区切りのタイミングで、次は何をするのかがお客様にわかるように説明を入れましょう。また、施術のあとはメンテナンスの方法を伝えるなど、アフターフォローをしっかり行うことも大事です。
お客様のクレームには誠意を持って対応しよう
美容院では、放置クレームを含め、技術・接客・値段などに関してクレームが起こりやすいです。しかし、防ぐポイントや対処法を押さえておくことで、クレームの抑制ができるとともに、クレーム発生時も穏やかかつ適切に処理できるでしょう。
クレームは起こらないことが一番ですが、万が一起きてしまったときも誠意を持って最後までしっかりと対応し、よりよいお店作りを目指してください。