身近な街にあるハイセンスなトップサロン『siika』
駅近くに多くの商店街が広がり、賑わいを見せる学芸大学。駅から徒歩1分という好立地にあるのが『siika』です。青山、原宿、代官山と、都内にある別々のトップサロンで10年以上の経験を積んだ3人が集まり、2016年3月にオープンしました。お話を伺ったのは代表の加藤龍矢さん。ご自身も店長を経験し美容室経営の難しさも感じていたなかで、このお店をオープンさせたのにはどんな思いがあったのでしょうか。
独立を後押しした、3人のバランスの良さ
――このサロンができた経緯を教えてください。
「このサロンは、僕と、僕の妻であるサトーマリ、そして友人だった早坂光雄の3人がきっかけとなり、作ったお店なんです。最初は夫婦二人でサロンを作ろうかという話もあったのですが、子どもができたりすることを考えると難しいかなということになり、早坂に声を掛けました」
――加藤さんは独立したいという気持ちが強かったのでしょうか?
「それが意外となくて(笑)。若い頃は独立したいという気持ちがあったのですが、30歳を過ぎてその気持ちは落ち着いていました。以前に働いていたお店では店長まで任されていたので、お店を経営することの難しさを知ったのと、ここ数年は独立すれば成功する時代ではなくなってきたのもわかっていたので」
――そこから独立が具体的になったのは、何かきっかけがあったのでしょうか?
「僕たち夫婦に早坂が加わったことで、急激に独立へ向かって動きだしたんです。自分の気持ちを後押ししたのは、僕たち3人のバランスでした。それまではプライベートな仲間だったので、仕事について話したことはなかったのですが、3人で食事をした時に、初めてそれぞれの仕事観を話したんですね。その時突然、3人で一緒にお店をやるイメージがつかめました。僕は慎重派なのですが、サトーと早坂はいい意味でアクティブなタイプ。この3人ならいいお店ができるかもしれないと思ったんです。3人ともそれぞれ、原宿、代官山と、都内にある別々のトップサロンで10年以上の経験を積んでおり、その力を総合すればいいお店ができるのではないかと」
――そこからはとんとん拍子に進んでいきましたか?
「それぞれに10年以上在籍したお店で働いていましたから、すぐに辞めることはできず、準備はゆっくりと進んでいきました。辞めるまでに1年ほどかかりましたが、どこにお店を出すか、場所も決めていない状態でしたので、お互いの意見を出し合いながら、3人が納得するコンセプトをゆっくり決められたことは結果的によかったかなと思います」
学芸大学にトップサロンの技術を
――学芸大学にオープンした理由は?
「自分たちのよさを引き出すためには、どんな場所がいいか考えていた時に浮かんだのが学芸大学のエリアでした。もともと僕たちが働いていた、トップサロンがひしめくエリアは飽和状態でしたので、今そこへ自分たちが出店する必要性は感じられませんでした。そこからベースを外していき、学芸大学に行きついたのですが、自分たちが働いていたお店のお客さまで学芸大学エリアに住んでいる人も多く、美容感度の高い人が多く住んでいるという印象があったんですね。ファッション系、デザイン系で働かれている人も多いですし、若い方からお年を召した方まで幅広い年代の方が住んでいて、バランスがいいということもありました。僕たちがトップサロンで学んできた技術やデザインを、活かせるのではないかと。ただ、なかなか物件が見つからず苦労しました(笑)。半年ほど探した後に、偶然見つけたのがこの物件です。駅からもとても近いですし、苦労した甲斐がありました」
――内装にはどんなこだわりがあるのでしょうか?
「コンクリートの無機質さと、植物のコントラストで洗練された空間を目指しました。ただ本物のコンクリートですとあまりにも男臭すぎる感じがあるので、実はコンクリート風に塗装してあるのですが。あとは僕たち夫婦が本や漫画が好きなので、最新の話題作から名作までそろえています。本などを読みながら、心地よく過ごしてほしいという思いがあります」
――お店のコンセプトはどういったところでしょうか?
「トップサロンで培われた、技術、デザイン、接客を提供することです。今まで青山、原宿などに通われていたお客さまが、身近な学芸大学でその技術を体験していただくということをコンセプトとしています。王道のスタイルにエッジをプラスし、1人ひとりに似合うスタイルを提案しています」
それぞれがひとつのサロンで長く経験を積んだ3人が集まったことで、オープン当初から厚い層を持ったお店にすることができたと話す加藤さん。後編ではお店のコンセプトを実現するために大切にしていることについて具体的にお話を伺います。
Salon Data
siika
住所:〒152-0004 東京都目黒区鷹番3-3-12 STARARKGビル 1F
TEL:03-6452-2310
http://siika.tokyo/index.html