バッフィングをしたいお客様に伝えるべきポイント|バッフィング初心者に商品をおすすめするなら
「バッフィング」はネイルケアのひとつで、爪にナチュラルな輝きを与えるために爪の表面を磨くことです。ジェルネイルをオフしたあとも、バッフィングで爪の表面をなめらかに整えます。爪に負担をかけずに長さを整えるときにもおこないます。
バッフィングは自分で手軽にできるお手入れでもあるため、お客様から自分でバッフィングするときのコツを訊ねられることも多いのではないでしょうか。今回は、お客様にバッフィングケアの方法を聞かれた場合に、ネイルケアのプロとして伝えるべきバッフィングのポイントとおすすめの商品について解説します。
アドバイスを求められたら…バッフィングのコツをレクチャーしよう
お客様にバッフィングのコツを聞かれた場合、プロの立場でバッフィングのコツをお客様にレクチャーできるように、具体的に何をお客様にお伝えればいいのかを解説します。とくにセルフネイル初心者のお客様は用語や道具もよくわからないという方も多いため、丁寧な説明を心掛けましょう。
方法|強く削りすぎないこと・少しずつ削ること
バッフィングでは、「バッファー」と呼ばれるネイル用のツールを使って爪の表面をなめらかにします。ジェルネイルにおいてもバッフィングは重要な作業です。爪にバッフィングをおこなって爪表面に繊細な傷をつけることで、爪とジェルの定着がよくなります。爪の表面になめらかさがないとポリッシュやジェルが塗りにくいだけでなく、きれいな爪のツヤが出にくくなってしまうのです。
しかし、お客様の中には爪の表面を少しでもツルツルにしようとバッフィングをしすぎて、爪を削りすぎてしまう可能性があります。とくに初心者の場合はバッファーで力を入れてゴシゴシと削ろうとします。
爪表面を削りすぎると自爪の厚みが薄くなって爪に大きな負担がかかってしまいます。薄くなってしまった爪は、折れや割れが発生する可能性もあるため、お客様には、バッファーを軽く滑らせるように動かしてやさしくバッフィングするように伝えましょう。
ファイル|グリッド数の違いと役目
ファイリングは「ネイルファイル」という爪専用のやすりを使って、爪の長さと形を整えることです。伸びた爪を爪切りで切るお客様もいますが、爪の形を自然で柔らかなラインに仕上げるのは難しいうえに、切る時に爪に負担をかけてしまい、二枚爪の原因になることもあります。ネイルファイルを使ったほうが希望する爪の形や長さに調整しやすいことをお伝えしましょう。
ファイルは大きくわけると4種類があり、目的によって使い分けます。自爪を整える際は「エメリーボード」を、表面をなめらかにしたいときは「スポンジファイル」を使います。爪のツヤを出したいときは「シャイナー」を選びましょう。
ネイルファイルを使う際は、目の粗さを示す「グリッド数」にも注目するように伝えましょう。グリッド数が大きいほどネイルファイルの目が細かくなります。ネイルケアでは細かめの3,000グリッドから粗めの100グリッドまでがよく使われ、削る程度によって使い分けるのがポイントです。
粗めの100グリッドはよく削れるため、ジェルネイルのオフにも使われます。しかし目が粗すぎて、なめらかに整えるのが難しいうえに、皮膚にあたると傷つけてしまう恐れがあるため、爪磨きに使用するのは避けましょう。
180~240グリッドのネイルファイルは爪の形を整えたり表面を整えたりするのに使えるので、初心者さんでも使いやすいタイプです。エメリーボードで長さを整える場合は150グリッド前後、爪の形を整えるなら180グリッド前後がおすすめです。自爪のツヤ出しには300~3,000グリッドのシャイナーを使いましょう。
ネイルケア バッフィング後のおすすめ
バッフィングの後のネイルケアも忘れてはいけません。とくに気をつけたいのは、キューティクルケアを丁寧におこなうことです。余分な甘皮を取り除き、キューティクルオイルを塗って爪先の乾燥防止と保湿をおこないます。キューティクルオイルを使うときは指先のマッサージを兼ねておこなうと、血行が促進されて健康な爪をキープするのに役立ちます。
キューティクルオイルを使ってマッサージする際のコツもぜひ一緒にお伝えしましょう。まずは爪や甘皮、周りの皮膚にもオイルをしっかり塗り込みます。そのあと親指の腹で軽く爪全体を押すように滑らせて、爪の先端へ向かいます。最後に人差し指と親指で爪の側面をマッサージもおこないましょう。
爪のケアといえばバッフィングやファイリングを中心に考えているお客様も少なくありません。しかし実はきれいなネイルの仕上がりや爪の健康のためには、キューティクルケアも大事であるということもお伝えしてください。
バッフィング初心者の方に商品をおすすめするなら
バッフィング初心者のお客様に商品をおすすめする場合、どのようなアイテムを紹介したらよいのでしょうか。ここでは手軽に使えるファイルやケアグッズをご紹介します。
2WAY・3WAYタイプ
バッフィングにまだ慣れない初心者のお客様には、楽にバッフィングができる2WAYや3WAYタイプのものがおすすめです。2WAYや3WAYなら、爪の長さを整えるバッフィングや形を調整するバッフィングが1本で済むのです。
とくにバッフィングでよく使われるジェルネイルオフ時の100グリッドと、ネイル前の準備として爪を磨くときに使う180グリッドがセットになっているタイプが使いやすいでしょう。なお、3WAYタイプではさらに粗めのグリッドがついており、1本で爪の形成から表面のツヤ出しまでおこなえるようになります。
ファイルがセットになっているもの
市販されているネイルケア用品の中には、最初からネイルケアに必要な物品がすべてセットになっているものもあります。使用頻度の高いグリッドのファイルが1セットになっているので、どのグリッドを選んで買えばいいのか迷ってしまう初心者のお客様におすすめです。
基本的なネイルファイルセットの中にはプロが使うようなものや、ネイルブラシがセットになっているものもあります。最初にまとめて必要なアイテムを揃えていただき、少しずつ使い方をお伝えしていくとよいでしょう。
キューティクルオイルやケアグッズなど
バッフィングやファイリング用品をおすすめするのとあわせて、ネイルやキューティクルケアグッズも忘れずにご紹介してください。キューティクルオイルにも、スポイトタイプやマニュキュアタイプ、ロールオンタイプなどいろいろな形状のものがありますから、お客様の使いやすいタイプをお聞きしてからおすすめすると喜ばれるでしょう。
ほかにも、甘皮処理に必要なプッシャーやニッパーなどネイルケアに必要なものがすべて揃った「お手入れセット」も最初に揃えておくと便利なアイテムです。比較的お求め安い価格で市販されているので、初心者でなく本格的に自宅でネイルケアをしたいというお客様にもぜひおすすめしてみてください。
コツをおさらいしていつでもアドバイスできるようにしておこう!
バッフィングやファイリングは自宅でもできるネイルケアであるため、自分でやるときのコツを知りたいというお客様も少なくありません。しかも初心者に近いお客様でれば、何からすればいいのか、どんな道具を使えばいいのかわからないことでしょう。
プロの知識や技術を活かしてお客様にバッフィングのコツをわかりやすくアドバイスできれば、お客様にも喜んでいただけることでしょう。お客様に喜んでもらえれば、ますますの信頼を得ることができ、あなた自身やネイルサロンの評価が上がることにもつながります。
お客様が適切に自身のネイルケアができるよう、ネイリストとして再度バッフィングのコツをおさらいし、それぞれの顧客に合ったアドバイスができるようにしておきましょう。
参考元:
資格なしでできる!プロネイリストが絶対教えたくない今すぐ使えるセルフネイル術