時間は絶対に裏切らない。誰にも負けないと決めて、1年でカリキュラム合格へ「tida smile」赤木大地さん

2021年のオープン以来、わずか4年で東京・東久留米市を中心に美容室5店舗、アイラッシュ1店舗、ネイルサロン1店舗を展開し、多くのお客様から信頼を集めている「tida smile」。

今回お話しを伺うのは美容師歴6年、入社2年目となる赤木大地さんです。現在はメンズサロン「The mile」所属のスタイリストとして活躍されています。

高校卒業後は美容室で働きながら、通信課程での美容師免許の取得を目指していた赤木さん。

入社したサロンで同期となったのが美容専門学校卒の人ばかりだったため、絶対に負けたくないと毎日、練習に打ち込んだといいます。その会社での歴代最速デビューを目指していた赤木さんの新人時代を振り返っていただきました。

お話を伺ったのは…

赤木大地さん

「The mile」スタイリスト

高校卒業後、美容室に勤めながら通信課程で美容師免許を取得。1社目でスタイリストデビューを果たしたのち、「tida smile」に転職。常に美容への熱い情熱があり、現在はメンズパーマを武器にメンズサロン「The mile」でスタイリストとして活躍中。

インスタグラム

初めての美容室で「ヘアセット」に衝撃を受け、美容師の道へ

初めての美容室でヘアセットをしてもらい、美容に興味を持つようになったという赤木さん

――美容師になろうと思ったきっかけは?

中学2年生のとき、初めて美容室を訪れたのがきっかけです。それまで通っていた1,000円カットとはまるで違い、とくに仕上げの「ヘアセット」に衝撃を受けました。最後にセットをしてもらうだけで、こんなにもかっこよくなるんだと。

それから自分でも見よう見まねでヘアセットをするようになり、美容師という仕事に強く惹かれていきました。カットやカラーに惹かれて美容師を目指す人が多いのかもしれませんが、僕の関心はずっと「ヘアセット」にしかなかったんです。

――高校卒業後はどのような進路を?

美容室で働きながら、通信課程で美容師免許を取得することにしました。

――なぜそのような道を選んだのですか?

勉強が嫌いで早く働きたいと思っていたからです。1社目に就職したサロンは高校の先生が紹介してくれた大型チェーン店だったのですが、求人にあった「美容師免許がなくても働ける」といううたい文句をそのまま受け取り、ずっと免許を取る必要がないと勘違いしていて(笑)。

よくよく説明を聞いて、実際には美容師免許を取るために通信課程の学校へ通う必要があると知り、少しがっかりしました。

それでも3ヶ月に1回ほどスクーリングに通うだけの通信課程は、学校嫌いで早く現場に出たかった自分には合っていたと思います。

――ちなみに勉強が苦手だったとのことですが、国家試験の勉強はうまく進みましたか?

1回目は試験に落ちてしまいました。国家試験には実技と学科がありますが、僕は学科試験で不合格に。勉強嫌いだったことに加えて、当時『NARUTO』の漫画にはまっていて、試験直前まで読んでしまったことが原因だと思います(笑)。半年後に再受験し、無事に合格することができました。

経験豊富な2歳上の同期に囲まれ、歴代最速デビューを目指す

入社当時は同期との差を痛感し、「誰にも負けない」と決意したという

――1社目のサロンに入社した当時のことを教えてください。

高卒で全く経験もないまま入社している自分と、美容専門学校卒の2歳年上の人たちが同期になるわけなので、差をつけられたなと感じました。

美容専門学校は免許を取ることに重きを置いた学校なので、技術はウィッグを使った基礎的な内容しか習わないのですが、それすらもやっていない僕と比べると手つきからしてまったく違うなと。

――それはプレッシャーを感じますね。

はい。ただ、アシスタント業務やスタイリストになるためのカリキュラムは美容専門学校卒の同期と同じだったため、「同期全員に勝つ」、「会社のなかの歴代最速デビューを果たす」という目標を掲げ、毎日練習に打ち込みました。

結果的に、1年でカリキュラムを修了。美容師免許がまだなかったため正式デビューではありませんでしたが、歴代2位の速さでの合格だったと聞いています。ちなみに1位との差はわずか1週間。悔しさもありましたが、自分の積み上げてきたことに後悔はありませんでした。

――早期デビューを実現できた理由はなんだと思います?

ひたすら練習したことに尽きます。僕は理論で説明されてもそれを理解するためのベースの知識がなかったので、効率は悪かったかもしれませんが、体に覚え込ませるしかありませんでした。

アシスタント時代、練習をせずに帰った日は1日もないですし、日付が変わるまで練習するのが当たり前で、朝の4時まで残ることもありましたね。

今の時代では考えられない環境かもしれませんが、すべて自分で選んだ道。時間は裏切らないという思いで、毎日技術を磨いていました。

――努力を続けるなかで、モチベーションが下がることはありませんでしたか?

全くありませんでした。もちろん注意を受けたときには、それがどれだけ仲のよい大好きな先輩から言われたことでも腹が立つことがありましたし、正直ぶつかったこともあります。

ですが指摘をいただくことは本当にありがたいことだと思っていたし、すぐに改善すればいいだけのこと。順風満帆とはいえませんでしたが、転びながらも、目標に向かってひたすら突っ走るような感覚でした。

ただこれは僕目線の話なので、教える側の先輩たちからすると扱いづらい後輩だったとは思います(笑)。

まっすぐ切ることさえ難しい。カットに苦戦した日々

カリキュラムのなかで、もっとも苦戦したのがカット技術だったと話す赤木さん

――技術を習得するなかで、つまずいたことはありましたか?

一番難しかったのはカットです。美容師のカットの難しさというと、髪質や骨格、悩み、なりたいイメージに合わせてデザインすることを思い浮かべる方が多いかもしれません。ですが、最初の段階ではそんな高度なレベルには到底及ばなくて、「まっすぐ切る」ことすら本当に難しかったんです。

――そこからよく成長できましたね。

はい。カリキュラムを修了してから美容師免許を取得するまでは、毎日のようにモデルさんを呼んでカット練習に励んでいました。それでもスタイリストデビューを果たしたときに、どんなお客様にも完璧に対応できる状態ではなく、感覚としては8割ほどだったと思います。

お客様の頭の形や髪質、求められるスタイルは千差万別で、デビュー前にそのすべてを習得しておくのは不可能です。だからこそ経験を重ね、応用力を身につけていくしかないと。

――その後いよいよスタイリストデビューを果たしたわけですね。何か苦労ありましたか?

とくに大きな壁は感じませんでした。モデルさんとお客様という違いはもちろんあり、多少の緊張はありましたが、これまで練習を重ねてきた分、スタイリストへの移行はスムーズだったと思います。

デビューからもうしばらく経つと、お客様にリピートしていただくにはどうしたらいいかというような悩みが生まれてくるのですが、デビュー直後は目の前のことに必死でした。

――順調だったのですね!

ただ当時のサロンには疑問を持つことがあり……。僕自身はどんな扱いにも耐えることができましたが、当時、生まれたばかりの子どもがいたこともあり、その職場環境で活躍する未来が見えず。

お客様への対応についても、もっとできることがあるはずだという思いが強くなり、次第に危機感を抱くようになりました。


後編では「tida smile」に入社したあとの赤木さんの経験を掘り下げます。「tida smile」に入ったことを草野球からメジャーリーグに移籍したようだったと表現した赤木さん。なかでも赤木さんを驚かせたのが、お客様との向き合い方でした。「tida smile」が大切にする「思いを伝える接客」について詳しく伺います。


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The mile
住所:東京都東久留米市東本町7-6栗原ビル1F
TEL:042-420-6433

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