100%のパフォーマンスを提供できる環境を『THE DAY』
学芸大学駅から徒歩3分のところにある『THE DAY』。スタッフを大切にしながら、気持ちよく働ける環境作りをしているのだとか。具体的にどのようなことをされているのか、オーナーの小澤さんにお話しを伺いました。
先々のことまで考え、安心して働ける環境作り
――現在スタッフは何名いらっしゃいますか？
「全部で6名です。スタイリスト3名の、アシスタント3名です。スタイリストのうちひとりが僕の妻で、あとの2名は妻の古くからの友人になるので、本当に家族のような付き合いをさせてもらっています。女性スタイリストもいるので、30歳オーバーのキャリアのスタイリストを雇うときには、結婚や出産などある程度先々のことを背負い、長く活躍できる場所を提供するつもりがないと不誠実だと思うんですよね。独立を支援するならするでもいいし、雇うのであればそれに見合った給料が渡せる環境を整えていかないといけないと思っています」
――スタッフの方にはどんなことを大切にしてもらっていますか？
「1つひとつのことを丁寧にするということですね。その時にできる100%のパフォーマンスをし続けるということです。たとえば常連のお客さまが1ヵ月後にいらっしゃったときに、前回とったコミュニケーションや信頼関係があるのに、同じことをしていたのでは意味がないと思っています。常に自分の理想像があれば最低のラインは軽々と越えられるはずなので」
――人間関係を大切にしているとのことでしたが、仕事の面でも楽しくやることを心掛けていますか？
「もちろん仕事なので真剣にやることは大切ですが、怒られるからやるとか、無駄に緊張感があるのは本当の意味での力にならないんじゃないかと思っているんです。自分たちの仕事とはなんなのかがわかったうえで、自らがやるべきことをやるというのが大切だと。そうやって自分たちがイキイキと仕事をしているということ自体が、お客さまにとって一番大きな魅力になると思っています。間違っていると思うことは伝えますし、ミスをする要因、姿勢に対しては厳しいと思うのですが、基本的には自分で理想を思い描き、それを目指して仕事をしてもらうことを大切にしていますね」
パフォーマンスを上げるため動線にもこだわった店内
――学芸大学に出店した理由は？
「以前働いていたお店が隣の都立大学だったので、そこからも近い学芸大学に絞って探していました。10分1,000円というのが美容室の大体の相場なんですが、カットで6,000円くらい取れるような環境でやらないと苦しくなってくると僕は思っていて。あまり低くなると数をこさなくてはいけなくなり、お客さまとの関係性も薄くなりますので。学芸大学に住んでいる方は美容に関心の高い方も多く、カット、カラーを施して12,000～14,000円くらいいただいても、きちんとした技術とサービスを提供できていれば高くないと思ってくれる方も多いと思うので、そこも魅力でした」
――内装はシンプルでありながら、洗練されていますが、デザイナーさんが設計したのですか？
「大まかな図面は僕が引いたんです。以前にも新店の立ち上げに参加したことがあり、その時動線がうまく確保されていなくて、いまいちだと感じたことがありました。やはり美容室の店構えは独特なので、自分が納得いく形にしようと思ったんです。動線を考えたり、デッドスペースが生まれないように、細部にわたって工夫しました」
――カウンターに薬剤が並んでいるのも、おしゃれですね。
「カウンターは、お客さまに見せられるくらいきれいにしておきたいと思ったからなんです。見えるところにないと、どうしても管理が甘くなって汚くなってしまうので、わざと見えるところに置いていますね。あとは、美容師がバックルームにいる時間って意外と長くて、お客さまが置き去りにされているような感覚になることもあると思うので、お客さまから見えるところで作業ができるようにしました」
後編では小澤さんが大切にしている「当たり前を最上級にして届ける」姿勢について、お話を伺います。
当たり前を最上級にして届ける、できるだけ“普通の”美容室でありたい『THE DAY』>>
