ヒットの源は反骨精神! ALBUM プロデューサー・NOBUさん #2

“トレンドヘアを、毎月通える低価格で提供”がコンセプトの「ALBUM」(アルバム)。この#2では、カット2200円~、カットカラー3500円~という大胆なプライスに挑戦する理由についてNOBUさんのお考えをお聞きしました。
ご自身はブランドサロンと呼ばれる有名店出身。それにも関わらず、ロープライスで勝負に挑む理由とは一体なんなのでしょうか?

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有名になりたくてもなれないという美容界の現実

「僕は3店舗を経てからALBUMのプロデューサーになりました。以前、務めていたサロンはどれも有名店。いわゆるブランドサロンです。僕は、若い頃から美容業界で有名になりたい気持ちが強かったのですが、実際に働いてみると雑誌の撮影やヘアショーなどはいつも決まった人間が行っている世界。僕にはなかなかチャンスが巡ってこないんですね。で、これでは埋もれると思い、独自でいろいろ働きかけたりしたのですが…そもそも僕みたいな人は異端児扱いされてしまう(笑)。奇抜な動きをするから嫌がられてしまうんですよ。そんなくすぶった状況下でALBUMのオーナーと出会い、一緒に組むことを決めました」

NOBUさんは、そもそも美容師とタッグを組む気持ちはなかったという。

「先ほど(♯1にて)お話しした通り、ブランド力、業務委託、ITの3つを合わせるサロン運営に魅力を感じていたんです。だって、人と同じことやっていては日本の美容業界では埋もれてしまうことがわかっていましたから。話題性のあるものをすぐにピックアップする必要があったんです。ヘアメイクの世界でも、僕は直接ファッションブランドの企業側に交渉しにいくタイプ。その結果、神戸コレクションやガールズアワードのヘアメイクもするようになりました」

ALBUM
NOBUさんの作品より。

さらに、有名モデルのカットやヘアカラーを担当するようになり、NOBUさんのSNSはFI層(20代~30代前半)の注目の的に。インスタのフォロワーは、なんと現在13万人を超えるまでになりました。

「ALBUMに携わったころは、インスタのフォロワーは1万人ぐらいでした。でも、ITを駆使することでその力はグングン伸ばすことが可能なんです。サロンにおいては25万人以上のフォロワーがいる。これって、雑誌の部数より多い数字ですよね。ヘアサロンや個人のフォロワーが部数を超えちゃう時代。また、ファッション誌のフォロワー数と比べても遜色ない数です。

今、ヘアサロンのブランディングが女性誌からネット・SNSへ移行していますね。つまり、そこを上手く活用しているのがALBUMの強み。ブランド力=インスタ力を常に意識する戦略やYoutubeをメディア化することで、最終的に多くの集客に結び付いているということです」

ALBUM
NOBUさんの作品より。

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僕自身は反骨精神の塊。今だったら美容師として勝てる自信がある

NOBUさんは、いわゆるブランドサロンの美容師とは違う雰囲気。いい意味で鋭角的な印象。常に前へ前へと向かう精神が言葉の端々に表れています。

「一言で表現すると、僕は反骨精神でここまで這い上がった人間。それまではストレスがとても多かった。今の美容界では、美容師としての可能性が潰されてしまうし、幸せになれない。そう感じていたんです。今だったら、くすぶっていた頃のライバルに勝てる自信、ありますよ(笑)。

そもそもこの業界は狭い世界ですからね。だから、それを打破し、新しい可能性を広げたかったんです。ALBUMはほとんどが業務委託の形をとっており、個人の売り上げに対し、40%~50%の歩合を渡しています。結局、有名店からこのALBUMに移ってくる美容師は、給料が少ない、新規に入れない、そのくせチャンスがないなど僕と同じことを思っている。だから、先ずそこは全部クリアにしますね。

では面貸しとなにが違うのかというと、面貸しの場合は、個人が顧客を持っていないと収入がないですよね。でもALBUMの場合はフリーのお客さまを会社が集客します。価格設定は低いものの、そもそも美容室に対して低価格を求める時代ですから、お客様はたくさんいらっしゃる。だいたい、委託でも40万~50万は毎月の収入がありますから。もちろん、それ以上稼ぐ子だってたくさんいます」

ALBUM
NOBUさんの作品より。

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フリーの集団にチームワークを持たせるには?

面貸しという制度は、昔から美容界に存在しますが、業務委託=フリーランスとなると、サロンワークに必要なチームワークが育たない印象…。この問題に対して、NOBUさんはどのようにみんなをまとめているのか気になります。

「例えば“とにかく稼ぎたい!”って子の場合、ALBUMに所属した当初は美容の本質を見ていないパターンが多いんです。このような場合、チーム力ってとても難しい課題になると思うのですが、やはりここは技術で見せつけるしかないんですよ。

仮に、上に立つ僕に圧倒的な技術力がなかったら、チームはすぐに崩れてしまうでしょうね。その点、僕は人一倍努力した自負もあるし、技術に対してだって自信があります。そうじゃなきゃ、このような組織はタフ過ぎてできないと思う。それと、僕は本来、ヘアメイクの仕事も多いのですが、ALBUMという組織が急成長している今は、ヘアメイク業より、サロンワークを軸足にしないといけないと考えています。少なくともこの先5~6年は、サロンワークを中心にして内部強化を図る必要性があると思っています」

実は人一倍努力し、働き、結果を出してきたNOBUさん。今、若い美容師たちがALBUMの働き方に興味を持つ理由も頷けます。

NOBUさんの持つバイタリティは、今後も美容界に新しいムーブメントをいくつも起こしてくれることでしょう。

取材・文/小澤佐知子

Salon Data

ALBUM

ALBUM(アルバム)

毎月通えるファストサロンとして、一流の技術を低価格でサービス。
お客様のbefore~afterを撮影する専用ブースを全店に設け、自分専用の施術情報として携帯アプリを通して、お客様に配信するサービスを提供。質問もしやすいようにチャット機能をつけるなど、新しい試みを積極的に発信!

http://album-hair.com
https://www.instagram.com/album_hair/

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