アイリストは資格なしではなれない! 必須資格とおすすめ資格を紹介
アイリストとして働きたいと思っても、実際になれるとは限りません。資格なしの状態でアイリストになることは可能なのでしょうか。アイリストに必要な資格や、必須ではなくてもあると便利な資格がわかれば、取得に向けての勉強もしやすいでしょう。
そこで、アイリストにはどんな資格が求められるのかを詳しく解説します。資格なしでこれからアイリストを目指したい人は、ぜひ参考にしてください。
アイリストは資格なしでもなれる?
アイリストとは、まつ毛を専門にお手入れ・施術する人のことです。美容意識の高まりから、まつエクやまつ毛パーマなど、まつ毛美容の需要も増えています。
そもそもまつエク文化の発祥は、美容大国の韓国です。1980年頃に、つけまつ毛を生産する工場で余っていた人工まつ毛を再利用したのがはじまりと言われています。
2000年前後には「目元の印象を変えたい」「アイメイクの時間を短縮させたい」といった女性のニーズにマッチし、まつエクが普及。これにより、アイリストという職種が確立しました。
ただし、アイリストという言葉は有限会社ローヤル化研の登録商標で、自由には名乗れない専門職です。では、アイリストは資格なしでもなれるのか詳しく見ていきましょう。
引用元
ローヤル化研:企業の方へ
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アイリストになるには美容師免許が必須!
アイリストになるには、まず国家資格の美容師免許を取得しなければなりません。もし美容師免許を取得せずにまつ毛パーマやまつエクの施術をすると、美容師法に違反し、罰則を科せられてしまいます。
しかし、アイリストはもともとは無資格でなることができた職種です。美容師免許というハードルの高い国家資格を必要とするようになった背景には、ある深刻な問題が起きたからでした。
アイリストに美容師免許が必要になった背景
アイリストに美容師免許が必要になった背景には、まつエク専用の接着剤が原因とされる「目の異常に関する相談」が相次いだことが挙げられます。
アイリストが流行しはじめた2000年前後は今のように美容師免許を必要とせず、誰でもまつエクやまつげパーマができていた時代でした。法的な規制もなかったことから、まつエクを提供するサロンが急激に増えます。
しかし、専門知識を持たない人もアイリストとして働くようになったため、お客様のなかには目の充血やまぶたが腫れるなどの異常が見られ、医師の診察が必要になった人も増加。
まつエク後のお客様による数々の被害を受けて、厚生労働省は2008年、「エクステンションは美容師法にいう美容に該当するとされていることから、当該行為は美容師法に基づく美容に該当するものである」と定め、美容師免許の取得を必須条件としました。
引用元
厚生労働省:まつ毛エクステンションによる危害防止の徹底について
国民生活センター:後を絶たない、まつ毛エクステンションの危害
美容師免許を取得するには?
美容師免許を取得する流れは、厚生労働大臣が指定する美容師養成学校で、以下期間の学習を修了し、国家試験に合格することで取得できます。
昼間・夜間課程の通常課程は2年以上(修得者課程は1年以上)
通信課程の通常課程は3年以上(修得者課程は1年6カ月以上)
モアリジョブには、美容師の資格と取得方法について詳しくまとめた記事もあります。アイリストを目指す方はこの機会にぜひご覧ください。
美容師になるには?美容師免許を取得するまでと免許を活かせる仕事、履歴書のポイントを解説
働きながら取得するなら?
美容師免許を働きながら取得したいなら、上述したように夜間課程や通信課程がおすすめです。昼間課程より費用が安めであることに加え、日中に仕事をして仕事のない時間に勉強するため、両立しやすいでしょう。
なお、国家資格のなかには通信では取れないものもありますが、美容師免許は取得が可能なため、夜間の通学が難しい人は通信を選んでみてはいかがでしょうか。
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美容師免許以外に資格を取得する必要はある?
アイリストになるために必要な資格は、美容師免許のみです。美容師免許を取得しておけば、アイラッシュサロンで施術をしても罰せられることがないので、自信を持って働くことができます。
しかし、お客様に安心・安全の施術と美しい仕上がりを提供するには、美容にまつわる技術と知識が必要不可欠です。
アイリストとして活躍したい人は、美容にまつわる講座や民間資格・検定を受けるなどして知識を深めながら、お客様に適切な施術を提供できるよう努力し続ける姿勢が求められます。
アイリスト関連の資格取得がおすすめ!
アイリストとしてよりスキルアップしたいなら、ぜひまつ毛パーマやまつエクに関する民間資格を取得しましょう。
養成スクールに通う以外にも通信講座によって取得できる方法もあるので、働きながら取得を目指したい人でも問題なくチャレンジできます。
なかには美容師免許の取得を目指すあいだに、アイリスト向けの講習に通う人も。
アイリスト向けの学校には美容師免許の取得に向けたサポートを受けられるところもあるので、美容師免許もアイリスト関連の資格もまとめて取得したい人は、養成スクールや通信講座の詳細を調べ、適切な方法を選ぶとよいでしょう。
アイリストが民間資格を取るメリット
アイリストには美容師免許以外にも、民間資格を取っておくことをおすすめします。ここからは、民間資格の取得によって得られる5つのメリットを見ていきましょう。
1.就職や転職に有利になる
一つめは、就職や転職が有利になることです。民間資格であっても美容にまつわる資格なので、高いスキルを持っていることが評価され、採用につながる可能性が高くなることも。
さらに、資格取得を目指して長期的にまじめに取り組む姿勢も評価されるので、就職後の働き方や働く姿勢がイメージでき、就職・転職をさらに有利にする場合もあります。
2.お客様が安心して施術を受けられる
二つめは、お客様が安心して施術を受けられることです。民間資格を取得していれば、美容の知識が豊富であると証明でき、まつエクのプロフェッショナルが在籍しているとアピールできます。
お客様にとって、まつエクのプロが在籍していることは大きな信頼になるので、いつでも安心して施術を受けてもらうことができます。
3.キャリアアップにつながる
三つめはキャリアアップにつながることです。民間資格にはさまざまな種類がありますが、取得する資格によっては業務の幅が広がる場合もあります。難易度の高い資格を取得していれば、高い技術を有していると証明でき、役職がついたり給与に反映されたりする可能性も。
将来的にサロンの店長として働きたい人、アイリストとしての立場を確立したい人にとって民間資格の取得は大きなメリットになるでしょう。
4.独立するときに役に立つ
四つめは、独立するときに役に立つことです。将来的に自分のサロンを開きたいという目標があるのなら、民間資格の取得によってお客様からの信頼を得やすくなります。
たとえば、美容師免許だけを持ったアイリストが開くサロンと、美容師免許と美容系の民間資格を持ったアイリストが開くサロンだと、お客様は後者のサロンで「施術を受けてみたい」と思うのではないでしょうか。なにより、「安全な施術を提供していそう」と感じますよね。
民間資格の取得によってお客様からの信頼を得られることから、集客につながるといったメリットにも期待できます。
5.自分磨きになる
五つめは、自分磨きになることです。美容系の民間資格を取ると、まつ毛に限らず美容系のスキルを養えるほか、自己成長や自信がつくきっかけにつながります。
取り入れた知識によっては日々のセルフケアに活かすことも可能。資格取得を通じて、自然に美しくなるといったメリットもあります。
アイリストにおすすめの資格を紹介!
ここからは、アイリストにおすすめの資格を紹介します。民間資格を取得するメリットを踏まえ、どんな資格があるのかを押さえておきましょう。
まつ毛エクステンション技能検定試験|日本アイリスト協会
日本アイリスト協会による「まつ毛エクステンション技能検定試験」は、「正しい技能を兼ね備えたまつ毛エクステンション技術者ならびにまつ毛エクステンション事業にかかわる人材の養成」を目的とした技能試験です。
3級はこれからアイリストを目指す人向け(美容師免許不問)のベーシックライセンス、2級はプロレベルのスタンダードライセンス、1級はハイレベルのアイリスト向けのプロフェッショナルライセンス。3級は筆記、1級と2級は筆記・実技試験に合格する必要があります。
引用元
一般社団法人日本アイリスト協会:JEA技能検定試験概要
資格認定 5STAR技術評価試験|日本ラッシュアーティスト協会
日本ラッシュアーティスト協会による「資格認定 5STAR技術評価試験」は、LEVEL1から5までの5段階評価で、数字が上がるにつれてすぐれた技術を持つことを評価する技術評価試験です。
LEVEL1はe-ラーニングを使ったWEB試験で、どなたでも受けることが可能。LEVEL2は美容師免許を取得していることが受験資格となり、LEVEL3からは1〜5年の実務経験が必須になります。
引用元
日本ラッシュアーティスト協会:Technical examination 資格認定 5STAR 技術評価試験
日本まつ毛エクステンション認定機構技能検定試験|日本まつ毛エクステンション認定機構
日本まつ毛エクステンション認定機構による「日本まつ毛エクステンション認定機構技能検定試験」は、「安全技術師」をはじめ、「まつ毛エクステンション」の1〜3級、「認定講師」の5段階で構成された試験です。
認定講師以外の試験は、実技・筆記ともに80点以上と高得点を取らなければならないなど、ハードルの高い試験ですが、取得によって高い技術と豊富な知識をアピールできる資格でもあります。
引用元
JECA一般社団法人日本まつ毛エクステンション認定機構:技能検定試験
資格を取得したら職場を探そう! 自分に合ったサロンを探すには?
美容師免許、さらにアイリスト関連の資格を取得できたあとは、未経験OKの求人を探しましょう。
求人のなかには、養成スクールに通う人や通信制の講座を利用中の人で、美容師免許を取得する予定がある人でも働けるサロンもあります。美容師免許の取得を目指している人は、勉強中でも働けるサロンはないかをチェックしてみるとよいでしょう。
なお、未経験で働き始めた場合、研修や講習を受けることが一般的。サロンによって異なりますが、2〜6カ月ほどでデビューできるサロンもあるようです。
では、アイリストの未経験者が職場を探すにはどうすればいいのか、以下で二つの方法を見てみましょう。
就職・転職エージェントを利用する
まずは、職業相談に乗ってくれたり求人の紹介をしてくれたりする、就職・転職エージェントを利用する方法です。プロの力に頼れるため、はじめての仕事探しでも心強いでしょう。美容業界に強いエージェントを利用するのがおすすめです。
求人サイトで探す
もう一つは、求人サイトを利用する方法です。たくさんの求人のなかから希望をもとに検索できることと、自分の好きなときに使えることが大きなメリット。勉強や仕事の合間など、手すきのときにパッと開けて便利です。
アイリストの職場探しには、「リジョブ」のような美容系に強い求人サイトがよいでしょう。
アイリストの履歴書で押さえておきたいポイントとは?
アイリストが履歴書を作成するときのポイントもチェックしましょう。
履歴書には、自分の氏名や連絡先といった個人情報に加え、学歴・職歴や所持資格、志望動機などを書きます。アイリストになるのははじめてでも、美容関連の職歴や資格を持っている場合、アピールできるよい機会です。
ミスのないように記入し、見直しをして、間違いがあった場合は新しい用紙に書き直してください。年を書く欄は西暦もしくは和暦で統一し、略字・略称は使わないようにしましょう。
志望動機も重視されやすい傾向があり、アイリストを目指した理由やその職場に応募した具体的な動機を、熱意が伝わるように書くことが大切です。
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アイリストの面接で好印象を与えるには?
アイリストの面接試験では、面接官によい印象を持ってもらうことが重要です。受け答えだけでなく、身だしなみや面接のマナーも押さえましょう。
服装・髪型・メイクなどの見た目に関する部分は、美容という職業柄、清潔感が非常に大切です。シワのないスーツやきれいめの服を着用し、髪やメイクは華美になりすぎないように美しく整えてください。
また、面接時に聞かれやすい内容として、履歴書でも記入した志望動機のほか、自己紹介・自己PRや前の仕事を辞めた理由、今後の目標などがあります。
質問されたときにスラスラと受け答えができるように、話し方や姿勢なども含めて繰り返し練習しておくとよいでしょう。
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アイリストになるには、まずは美容師免許の取得が大前提です。ただし、アイラッシュサロンのなかには、取得予定者でも働けるところもあります。働くかたわらで勉強に励み、国家試験合格を目指しましょう。
また、アイリストとしてより高みを目指したい場合、民間資格を取得するのもおすすめです。資格があることでスキルを証明でき、職場やお客様からの信頼も得られるでしょう。
リジョブでは、豊富な求人数のなかから細かな検索条件を設定し、自分にぴったりな求人を探すことができます。
「未経験OK」「資格取得予定者歓迎」のサロンを探し、働きながら資格取得を目指したい人は、ぜひリジョブで自分に合った求人を探して、アイリストになるという夢を叶えてください。