海外で働く目標を原動力に。海外への就職に有利な美容専門学校に入学「tokute高円寺」 蒲生悠衣子さん
吉祥寺や国分寺、立川など東京西部のエリアに、美容室、ネイルサロン、アイラッシュサロンを展開する株式会社Link up。 デザインカラーの技術で人気を集め、現在、吉祥寺と高円寺に2店舗を展開しているのが美容室「tokute」です。
今回お話を伺う蒲生悠衣子さんは、その吉祥寺店に2024年に中途採用で入社し、高円寺店の立ち上げメンバーとして活躍しています。
蒲生さんは子どものころから英語を習っており、海外の美容室で働きたいという漠然とした気持ちを持っていたといいます。そして海外サロンへの就職に有利な専門学校への入学を決めたことで、その夢を叶えることができたそうです。
今回、お話を伺ったのは…
「tokute高円寺」スタイリスト
蒲生悠衣子さん

美容専門学校卒業後、オーストラリアの日系サロンに就職し、経験を積む。日本に帰国後は派遣美容師として2年ほど働いたのち、2024年に「tokute」に入社。高円寺店の立ち上げメンバーとして活躍し、現在はカラーのダメージレスな施術にこだわる姿勢で人気を集めている。
海外での就職に有利な専門学校へ。研修で明確になった、海外で働くイメージ

――美容師になろうと思ったきっかけは?
最初のきっかけとしては、ヘアメイクの仕事に就きたいと思ったことでした。ファッションショーの裏側を特集するテレビ番組で、モデルさんを美しくするヘアメイクの方たちの仕事を見ていて、憧れを抱くようになったんです。
母が美容師だったため、ヘアメイクの仕事に就きたいのであれば美容師免許を取っておいた方がよいとアドバイスをもらい、美容専門学校へ入学しました。
ちなみに今でもヘアメイクの仕事に対する憧れはありますが、まずは美容師として経験を積むことが優先だと思い、仕事に励んでいます。
――美容専門学校はどのような基準で選びましたか。
海外で働く卒業生を何名か輩出している点や、海外研修の機会を設けている点を魅力に感じて学校を選択しました。私は子どものころから英語を習っていたこともあり、美容師として海外で働きたい気持ちがあったからです。
入学後は、とくにワインディングの技術で苦戦をしましたが、練習をすれば上達していきましたし興味のあることを学べる時間がとても充実していました。
――美容学生時代、とくに力を入れていたことは?
1年生の3月に海外研修が行われるのですが、成績上位の20名ほどしか行くことができない仕組みだったので、とにかく勉強には力を入れていました。当たり前といえば当たり前のことですが、授業にもしっかり出ていましたし、テストもなるべく上位になるように心がけていましたね。研修に行けることが決まったときは本当にうれしかったです。
――海外研修はどちらへ?
私たちの学年の行き先はニューヨークでした。ニューヨークの日系サロンでブロー体験などをさせてもらったのですが、とても楽しかったですし、それまで漠然としていた海外で働くイメージがより具体的になりました。
この体験を通して、海外で働くことを本格的に目指してみようと決意したんです。
学校に届いた求人票をチェック。つかんだ海外サロンへの切符

――就活を意識しだしたのは、いつごろからでしたか。
1年生の3学期ぐらいからです。先ほどもお話ししたように、私の学校では海外で働いている先輩方が何人かいたため、その先輩たちが所属している海外のサロンからの求人票が学校に掲示されていることがありました。そういった情報は必ずチェックするようにしていましたね。そこで見つけたのが、私が卒業後に働くことになったオーストラリアのサロンの求人票でした。
――海外のサロンという意外に、サロン選びの基準にしていたことはあるのですか。
英語圏の国という以外には、基準はありませんでした。日本国内のサロンと比べると、そこまで求人数も多くないため、英語圏の国であれば受けてみようと考えていました。
――実際の採用試験の流れは?
メールで履歴書を送ったあとに、面接が行われる形でした。面接はオンラインで行われたこともあり、あまり堅苦しい雰囲気はなく、なごやかな空気でしたね。
――どのようにご自分をアピールしましたか?
画用紙1枚で作ったコラージュを準備しました。当初はスタイルブックのような形で自分の作品を見てもらおうとも考えましたが、オンライン面接では何ページも見てもらうのは難しいだろうと思ったんです。
そこで自分の好きなスタイルや、これからやりたいことをイメージした写真をコラージュの形で画用紙1枚に貼り付けたものを制作し、面接の最後に画面上で見ていただきました。オンライン面接といえども、工夫をすれば作品を見てもらえると思いますし、こういったひと手間で印象も変わるのではないかと思います。
その後、スムーズに採用が決まり、卒業後すぐにオーストラリアに向かいました。
――ちなみに海外で働くとなると、やはり専門学校経由で求人を探すしか手段はないのでしょうか。
私はその方法で応募をしましたが、先生からはSNSを使った方法も教えていただきました。SNSを通して海外で働いている美容師さんを探し、その方にDMをお送りして、勤務先につないでいただく方法です。今はネット上にもたくさんの情報が出ていますので、調べてみると海外の理想のサロンとも出会うことができるかもしれません。
念願だった海外サロンでのキャリアスタート

――オーストラリアではどのようなことを感じましたか?
入社したてのころは先輩がかなり厳しく、毎日のように泣いている日々でした。技術というよりは接客や先輩への礼儀など細かい部分の指摘を受けることが多かったです。今考えると当たり前の部分ではあるのですが、たとえばご飯に連れて行っていただいたその日のうちにLINEなどを通してお礼を伝える、また次に職場で会ったときにも「先日はありがとうございました」とひと言加えることなどです。
厳しくもありましたが、社会人としてのマナーを教えていただいたことは、ありがたかったと思っています。
――日本のサロンとオーストラリアのサロンで何か差はあるのでしょうか。
日系サロンだったこともあり、カリキュラムの進め方などは日本と大きく変わる点はありませんでした。ただ日系サロンといえどもお客様の大半はオーストラリアの方で、その接し方は日本と大きな違いがあると感じました。
オーストラリアでは美容師は美容のプロとしてお客様から頼られていて、お客様に対して美容師側がしっかり提案をすることが求められます。たとえばお客様が仕上がりイメージに写真を持ってきたときにも、髪質的に難しいときや、似合わないと感じたときは「あなたの髪質には、この髪型は似合わないと思うよ」とはっきりお伝えしていましたね。
また、お客様がとてもフレンドリーで、日本よりも近い距離でお話しできるのは私にとっては楽しいポイントでした。
――ちなみに言葉の面で困ることはありましたか。
ごくたまに細かいニュアンスが伝えられずにもどかしさを感じることはありましたが、そこまで困ることはありませんでした。
というのも入社から2ヶ月ほど、会社の費用負担で語学学校に通うことができたため、ここでかなり英語を習得することができたんです。また美容室で使われる単語は「カット」、「サイド」、「トップ」などほとんどが日本と同じ言葉ですし、元から英語を習っていたベースもあったので、日常的なやりとりは問題ありませんでした。
――その後日本に帰国されたとのことですが、何かきっかけがあったのですか?
ビザの関係で、そこまで長くは働けないのが現状です。帰国後はいつかまた海外に働きたいという思いはありながらも、美容師のアシスタント業を行う派遣社員として働き出すことにしました。
後編では蒲生さんが「tokute」に転職しようと思ったきっかけや、環境の変化について伺います。オーストラリアのサロンではスタイリストデビューまでは到達しなかったため、美容師のアシスタント業を行う派遣社員として2年ほど働いていたという蒲生さん。
いつかはスタイリストデビューをしたいと考え、社員として経験を積まなければならないと考えていたところに、「tokute」で働く友人が声をかけてくれたことにご縁を感じ、転職を決意したといいます。
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tokute高円寺
住所:東京都杉並区高円寺南3-46-10 VORT高円寺南5F
TEL:03-5929-9191
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