Akamiho interview #1:ヴィジュアル系の世界観を作りたい。熱い思いを胸に上京

池袋に店舗を構える、元祖ヴィジュアル系ヘアサロン『Tritt fur Tritt』。エレベーターが開くと鮮やかなメイクをほどこしたバンドのポスターが、真っ先に目に飛び込んできます。美しいロックのサウンドがかすかにもれる扉を開け、一歩足を踏み入れると、そこに広がるのは、まさにヴィジュアル系の世界観。
そんなサロンを作りあげたのは、自身も熱狂的なヴィジュアル系のファンだと語るAkamihoさん。いったいどのようにして、現在のスタイルにたどりついたのでしょうか?前編では、ヴィジュアル系に興味を持ったきっかけや、美容学校での思い出について語っていただきました。

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やりたいことはヴィジュアル系の世界観を作ること

Tritt fur Tritt

――まず、ヴィジュアル系に興味を持ったきっかけを教えてください。
「中学生の頃、雑誌に紹介されていたヴィジュアル系のバンドを見たことがきっかけです。
元々、自分が目立ちたがり屋だったということもあり、その華やかさに、惹きつけられました。その後、曲を聴いてみるとメッセージ性がとてもあり、歌詞の内容もおもしろいことに気づいたんです。それまではポップミュージックを好んで聴いていましたが、一気にヴィジュアル系にのめり込んでいきました」

――子どもの頃から美容師になりたいと思っていましたか?
「実は、これまで一度も美容師になりたいと思ったことはないんです。美容室を経営していますが、正直いまでも自分のことを美容師だとは思っていません。美容師の資格は、もちろん持っていますが、今も昔も、やりたいことはヴィジュアル系の世界観を作ること。ヘアメイクとカットは、その夢を叶えるために学ぶ必要があったんです」

――それでは、美容業界に足を踏み入れたのはいつでしょうか?
「19歳のときに、地元のエステティックサロンに入社しました。高校を卒業したら、すぐにヘアメイクの仕事がしたいと思い、“美容に関係していそうだ”という理由で働きはじめたんです。しかし、仕事内容がまったくイメージしていたものと違いすぐに辞めました。当時はインターネットが普及しておらず、どうすればヘアメイクの仕事に就けるのかわからなかったんです」

――その後、どのようにヘアメイクを学ぶことに至ったのでしょうか?
「エスティックサロンを辞めた頃に、渋谷にあるヘアメイク専門学校の存在を知り、地元の長野から週に一回渋谷に通い始めたんです。いまではヴィジュアル系のメイクを教える学校もありますが、当時私が通っていた学校には、そのような授業はありませんでしたね。それでも夢に近づきたくて勉強を続けました」

10万円を握りしめ上京

Akamihoさん

――ヘアメイクを学ぶなかで感じたことはなんですか?
「ヘアメイクだけでは、できることが限られると感じました。そこで、先生に相談したところ美容師の資格もあったほうがいいとアドバイスを受け、美容の専門学校に通うことにしたんです。同時に、地元の長野よりもチャンスが多い東京に行こうと思い、上京を決めました。21歳のときですね」

――上京した当時の思い出はありますか?
「お金がありませんでしたね(笑)。手元に10万円しかなく、友だちの家に転がりこむような形で上京したんです。毎日アルバイトをし、美容学校に入学するための費用を貯めながら生活をしていました。また、このときルームシェアをしていた友人がたまたまバンドのスタッフをした経験があり、その紹介でヴィジュアル系のバンドマンとも仲よくなったんです。“メイクができるなら、やってよ”と頼まれ、メイクをしこともありました」

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授業の作文で、“美容師にはなりたくない”と書いた美容学校時代

Tritt fur Tritt

――次に、美容学校時代について教えてください。
「美容学校に入学したのは、22歳のときです。夜間のクラスを選択し、昼間は働きつつ学校に通っていました。心に残っているのは、『どんな美容師になりたいか』について書く授業でのことです。当時からヴィジュアル系の世界観を作りたかっただけで、一般的な美容師にはほとんど興味がありませんでした。そこで、“美容師にはなりたくない”と書いたところ、それを読んだ担任の先生に呼び出されたんです(笑)」

――美容学校を卒業した後の進路について教えてください。
「はじめは原宿にある美容室にインターンで入りましたが、なかなか仕事をさせてもらえなかったんです。“原宿のサロンで働いている”ということはステイタスになりましたが、私はとくに美容室に執着がなかったため、すぐに辞めました。それよりも早くに技術を身につけたかったので、中野でシャンプーなどの基本的な仕事をすぐに任せてくれるサロンを見つけ、働き始めました」

Akamihoさんが学生の頃、ヴィジュアル系のバンドマンは自分たちでヘアスタイルを作っていたそうです。「私は逆毛のやり方を、学校の先生からではなくバンドマンから教わりました」と語ってくれました。中編では、美容室で働くなかで感じたことや、サロンをオープンするまでのいきさつについて伺います。

Profile

Akamihoさん

Akamihoさん

Tritt fur Tritt マネージャー
カリスマV系スタイリスト&アーティスト。ヘアーメイクアーティスト学院卒業後、日本美容専門学校へ。免許取得後、サロン勤務を経て、フリーの美容師に。ヘアーメイクアーティストとしてライブや雑誌など、幅広い分野で活躍。2004年に『Hair & Make Studio Tritt fur Tritt』をオープン。

   

Salon Data

Tritt fur Tritt

Tritt fur Tritt(トリット フューア トリット)

住所:東京都豊島区池袋1-32-1第2アムスビル4F
TEL:03-5960-9363
http://www.tritt.co.jp/salon-tritt.htm

Akamiho interview #2:“V系氷河期”に『Tritt fur Tritt』が誕生>>

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