北原孝彦 interview #3:何度つまずいてもそれは成功へのプロセス

顧客のリピート率は90%以上、スタッフの離職0、入社希望の美容師が順番待ちになるなど、驚異的な成果を上げているのが全国に45店舗展開しているヘアサロン『Dears』。「店長を作らず個が責任者」、「仕事が終わったスタッフから帰宅」、「週休3日制」といった、新しい美容室の形が注目を集めています。
今回はオーナーの北原孝彦さんにインタビュー。起業に至った経緯や、独自のサロン運営術について語っていただきました。後編では、これからの目標や美容師の魅力について伺います。

美容師の居場所を作るために

北原さん

――北原さんが全国に美容室を展開する理由を教えてください。
「美容師の居場所を作りたいんです。また、僕自身が、人とつながっていたいという気持ちもありますね。ちなみに、僕が起業したきっかけは弟の居場所を作るためなんです。弟は、体調が優れないことが多く、思うように就職ができませんでした。そこで僕が雇うことに決め会社を立ち上げ、今でも経理として働いています。そして起業の1年後に、思うような結果が出ずに苦しんでいる美容師が活躍できる場所を作ろうと、『Dears』をオープンしました。初めて採用した美容師は2つ店舗を辞め、その後6ヵ月間引き籠っていた23歳の女性です。ちなみに、入社して1年後には100万円を売り上げています」

チャレンジし続ければ、失敗はない

『Dears』
髪質改善がウリの『Dears』。左が施術前、右が施術後

――美容業界で働く若手に、ひと言お願いします。
「目の前の失敗に、くよくよしないでほしいですね。たとえば、半年間続けて成功しなかったとしても、『うまくいかないやり方がわかった』と考えれば、その半年は決して無駄ではありません。いくらつまずいたとしてもそれは成功へのプロセスですから、失敗を恐れずに、どんどん挑戦してほしいです。よく『サロン選びを失敗した』という美容師の声を聞きますが、それなら職場を変えてしまえばいいんです。美容室は星の数ほどありますから。『何が失敗か』と思いますね」

自身の経験をもとに学生に笑顔を届ける

北原さん

――今後の目標を教えてください。
「将来の夢は、講演家です。今も頻繁にセミナーを開いていますが、講演会ではノウハウを伝えず、物事の考え方を伝えています。これからは、とくに学校で講演会を開きたいですね。ちなみに、僕は学生の頃5教科で150点以上とったことがなく、英語にいたってはわずか8点でした。本当に将来に不安を抱えていたので、同じように悩んでいる学生に『引き籠ってゲームばかりやっていたけれど、今はこうして全国に美容室を展開して素晴らしい人たちに囲まれて暮らせている。だから、絶対に大丈夫だ』と、伝えたいんです」

――最後に、美容師という職業の魅力を教えてください。
「美容師は、自分の思い描いた働き方ができます。働く時間を選べますし、価格も自分で決めることができますから。みんな幸せになるために美容師という職業を選んでいるので、思い描いた未来に到達するために失敗を恐れずに動いてほしいですね。そして思いつめて美容師を辞めてしまいそうになったら、ぜひ『Dears』に来てください」

囲う経営ではなく、繋がる経営を目指しいると言う北原さん。もし独立したくなったら、「担当のお客さまを全員連れて行っていいよ」と伝えているそうです。急成長を続けるヘアサロン『Dears』。ご興味のある方、ぜひ訪れてみてください。

Profile

北原さん

北原孝彦さん

2015年、美容サロン『Dears(ディアーズ)』を地元長野に開業。翌年には2店舗目を展開。アフィリエイトで培ったスキルとリアル店舗を融合させた独自のweb戦略とでお客様が集まる空間を形に。入社したスタイリストは6ヵ月で予約が1ヵ月先まで埋まるプレイヤーに成長、自身も独立から1年7ヵ月でハサミを置き完全経営者にシフト。現在Dearsは全国45店舗まで拡大。将来の夢は、若者に勇気と笑いを与え「失敗してもいい」を伝えられる講演家になること。

Salon Date

『Dears』

https://dears-salon.com/

北原孝彦 interview #1:理想を形にする美容室『Dears』オーナー北原孝彦の仕事術>>

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