小林麻利子 interview #2:良質な睡眠がもたらす健康的な生活
『生活習慣改善サロンFlura(フルーラ)』は、自律神経のバランスを崩し不調で苦しんでいる方に対し、睡眠を中心に、運動、食事、メンタル指導などさまざまな手段を用いて身体を根本から改善して美しさを引き出す生活習慣改善サロンです。2012年に開業以来、これまでに1,700名以上もの女性の悩みを解決に導いてきました。
そんな、人気サロンを作りあげたのが、ナイトケアアドバイザーの小林麻利子さん。今回は、『Flura』の起業に至った経緯や睡眠を整えることの効果などを伺いました。中編では、印象に残っている生徒さんのお話や、指導するうえで心がけていることを語っていただきます。
指導するなかで気が付いた睡眠の大切さ
――なぜ、睡眠の改善に力を入れ始めたのでしょうか?
「指導を続けるうちに、睡眠から改善した生徒さんのほうが、効率的に効果がでていることに気が付いたんです。そこで、自律神経の研究で、第一線で活動されている大阪大学の名誉教授のもとで勉強するなど睡眠について深く勉強しました。学んでいくなかで、正しい睡眠をとるためには自律神経を整えることが大切であり、アロマや運動はそのために必要なのだとわかりました」
睡眠が生み出す、生活の好循環
――とくに印象に残っている生徒さんについて教えてください。
「実力主義の外資系に勤め、いつ辞めさせられてもおかしくないというストレスフルな生活を送っている生徒さんがいました。自律神経が乱れていて、口内炎がすごくできていたんです。睡眠から生活習慣を改善していき、それまでは深夜に寝ていたのが、最終的には22時に寝る生活に変わりました。普段よりも寝る時間を1時間早めるのは簡単なことではないので、ほんの数十分から徐々に改善していきました。早く寝る習慣がつくと自然と早起きになり、朝ごはんをしっかり取るようになります。また、体温と血圧が安定し、心をフラットに保てるようになるんです。その方は、午前中から仕事がはかどり、効率よく仕事が終わるようになりました。そして、さらに早く寝床につけるという、好循環が生まれたんです」
“悩む”のではなく、“考える”
――具体的に、教室ではどのような指導を行っているのでしょうか?
「生徒さんには、ノートを片手に考えてもらいます。予習、復習があり、また授業のたびに宿題を出します。生徒さんは失敗や間違うことも多いのですが、私がすべての答えを教えても意味がありません。自分で考えるクセがつきませんからね。考える習慣が身につかなければ悩むことに繋がり、の場で立ち止まってしまって一向に解決しません。一方、考えるクセを身につければ、自分はどこで無理をしているのか気づきやすくなり、小さなエネルギーで理想の形に近づくことができます。講演会でも、まず初めに悩むから考えるにシフトするように伝えています。こうした指導者はあまりいないようで講演会をすると、悩みを抱えた方が全国から足を運んでくれますね」
良質な睡眠を取るるために大切な体内時計は、一度乱れると整うのに3日かかるのだとか。たとえば、土曜・日曜の遅寝遅起きは、水曜まで影響があり、木曜にやっと体内時計が正常に。しかし、月曜から水曜までの疲れの影響で身体のリズムが整っても体調が上向かず、金曜にはさらに疲れがたまり、それが再び土曜・日曜の遅寝遅起きにつながっていくそうです。「これからも悪循環に陥っている方に、良質な睡眠を届けていきたいです」と小林さんは言います。後編では、今後の目標などについて伺います。
Profile
小林麻利子さん
ナイトケアアドバイザー
パーソナルボディトレーナー
睡眠とお風呂の専門家
最新のデータ、研究をもとに女性の自律神経の改善を行う。睡眠と入浴を中心とした、無理のない実践的な指導が人気を呼び、これまでに1,700名以上の女性の悩みを解決。サロンは予約1年以上待ちの人気ぶり。講演活動やWeb連載のほか、テレビ、雑誌でも活動中。著書『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』(ダイヤモンド社)『美人をつくる熟睡スイッチ」(G.B.)が好評発売中。
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