フィットネストレーナーになるには資格は必要?役立つ資格や求められるスキル・求人の探し方を紹介
健康志向が高まっている現代では、フィットネスクラブやスポーツジムに通う人が増えており、フィットネストレーナーの需要もその分増加傾向にあります。
しかし、フィットネストレーナーに憧れを持っていても、具体的ななり方や必要な資格が分からないという人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、フィットネストレーナーになるのに必要な資格はあるのかや、役立つ資格・求められるスキルなどを紹介します。
フィットネストレーナーとは
フィットネストレーナーは、一般的に民間の商業施設であるフィットネスクラブやスポーツジムで、トレーニングの指導者として働きます。
お客様の健康維持や体力向上のために、必要なトレーニング内容を作成し、マンツーマンで指導する、やりがいのある仕事です。
来店する人は、子供から老人までと幅広く、それぞれが個別の悩みを持って足を運んできています。
そのため、一人ひとりの悩みに向き合い、お客様と二人三脚になって問題を解決していく姿勢が大切になってくるでしょう。
フィットネストレーナーのおもな仕事内容
ここでは、フィットネストレーナーのおもな仕事内容について紹介します。施設によって違いがありますが、以下の5つの仕事を担うのが一般的です。
1.カウンセリング
2.トレーニングメニューの考案
3.トレーニングの指導や補助
4.清掃やマシンの点検作業
5.受付や事務作業など
1. カウンセリング
カウンセリングでは、トレーニング内容や指導の参考にするためお客様の年齢・体力・病歴などの基本事項や、トレーニングの目的・目標を聞き取ります。また、カウンセリングを通じてお客様と信頼関係を構築することも大切です。
2. トレーニングメニューの考案
カウンセリングをもとに、お客様に合ったトレーニングメニューを考案します。マシンを使ったトレーニングやストレッチ方法など、考案するメニューはさまざまです。健康増進を目的とするお客様には、食事メニューを考案することもあります。
3. トレーニングの指導や補助
メニューが決まったら、その内容に沿ってトレーニングの指導やサポートをします。マシンの使い方や正しい姿勢も指導し、効果が出ているかを確認するのもフィットネストレーナーの仕事です。
トレーニングはすぐに効果が表れるものではないことから、なかにはモチベーションが下がってしまうお客様もいます。そのため、トレーニングを最後まで続けられるようメンタル面のサポートも必要です。
また、施設やトレーニング内容によっては、グループレッスンをおこなうこともあります。
4. 清掃やマシンの点検作業
お客様が快適に施設を利用できるよう、ロッカーやシャワールームなどを清掃します。また、トレーニングで使用するマシンや設備が壊れていないかをチェックすることも、安全を守るために必要不可欠な仕事です。
5. 受付や事務作業など
施設によっては、トレーニングとは直接関係のない仕事を任されることもあります。フロントでの受付や入会・退会の手続きのほか、予約管理・データ入力といった事務作業や経理業務などさまざまです。
フィットネストレーナーに必須資格はない!
フィットネストレーナーには必須資格がなく、未経験でも目指すことが可能です。採用試験ではスポーツで得た知識や経験、人柄などが重視される傾向にあります。
とはいえ、フィットネストレーナーに関連する民間資格は就職・転職に有利に働くこともあり、フリーランスで働く場合に信頼を得やすいといった利点も。正しい知識や技術を証明するためにも、取得しておくのがおすすめです。
フィットネストレーナーになるには?
ここからは、フィットネストレーナーになる方法を3つ紹介します。
1. 大学や専門学校で必要な知識を学んでから就職を目指す
スポーツや健康科学系の学科がある大学・専門学校に進み、卒業後にフィットネスジムなどへの就職を目指す方法があります。生理学や栄養学、機能解剖学などを学ぶことができるため、就職後にも役立つでしょう。
2. 未経験OKの施設に応募する
未経験OKの施設に応募し採用されれば、知識や経験がなくてもフィットネストレーナーとして働けます。そういった施設は、就職後に知識やスキルを1から学べる研修が受けられることが多いため、初心者でも安心です。
ただし、施設によってはアルバイトからスタートし、ある程度経験を積んでから正社員登用されることもあります。
資格取得をサポートしてくれる施設もあり、収入を得ながら学べるため効率的です。
3. 関連資格を取得してから就職を目指す
未経験でいきなり就職を目指すのが不安な場合は、就職・転職に有利になる関連資格を取得してから就職を目指す方法もあります。役立つ資格については次項で見ていきましょう。
フィットネストレーナーに役立つ資格3つ
ここからは、フィットネストレーナーに役立つ資格を3つ紹介します。
健康運動指導士
健康運動指導士は、「健康・体力づくり事業財団」による認定資格のひとつです。保健医療関係者と連携しながら、安全かつ効果的な運動を実施するための運動プログラムを作成したり、実践指導計画の調整などをおこなったりする役割を担います。
生活習慣病の予防や、ハイリスク者も対象に指導をおこなえる人材育成に注力しているのが特徴です。
取得するためには以下の手順に沿う必要があります。
1.健康運動指導士養成講習会を受講
2.または健康運動指導士養成校の養成講座を修了
3.健康運動指導士認定試験に合格
4.健康運動指導士台帳への登録を受ける
引用元
NSCA-CPT
NSCA-CPTは、「NSCAジャパン」が認定する資格のひとつ。健康と体力のニーズに関して、評価・動機づけ・教育・トレーニングやコンディショニング全般の指導を行う専門能力がある人材に認められます。
指導の対象者は年齢・性別・経験を問わず幅広いのが特徴です。トレーニングの知識や指導技術はもちろん、医学的・運動生理学的な専門知識も求められます。
資格の取得条件は以下の通りです。
・NSCAジャパン会員である
・満18歳以上
・高等学校卒業者または高等学校卒業程度認定試験(旧:大学入学検定試験)合格者
・有効なCPR/AEDの認定者
・NSCA-CPT認定試験に合格
なお、「4. 有効なCPR/AEDの認定者」は、以下の条件を両方満たしている人です。
講習会に実技評価が含まれていること(オンラインのみは不可)
傷病者の対象が成人であること
引用元
NESTA PFT
NESTA PFTは、「全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会」が認定するパーソナルトレーナーの資格です。フィットネスに関する専門的な知識や実践できるスキルだけでなく、広報活動やマーケティングなどのビジネススキルも求められます。
トレーナー歴や運動部指導歴、フィットネス企業勤務歴が1年以上ある人と、体育系や医療系の大学・専門学校を卒業している人は、認定試験に合格することで取得可能です。
それ以外の人は、 NESTA養成講座・コース(認定校・認定アカデミー含む)を受講したうえで、認定試験に合格することで取得できます。
認定試験の受験条件は以下の通りです。
NESTA JAPAN(あるいは医学映像教育センター)からPFTテキストを購入済みである
CPR・AEDの技能を習得し、定期的にトレーニングをしている
日本国籍または、日本での就労可能な在留資格がある
満18歳以上
高卒または高卒認定試験に合格している
あるいはNESTAが認定する教育カリキュラムを修了している
引用元
NESTA JAPAN(ネスタジャパン) -全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会|PFT認定について
フィットネストレーナーに求められるスキル
フィットネストレーナーは、トレーニングの知識や指導の技術以外にも求められるスキルがあります。どんなスキルが必要かを、以下でくわしく見ていきましょう。
コミュニケーション能力
フィットネストレーナーは、一人ひとりのお客様に適した対応をし、信頼関係を築ける高いコミュニケーション能力が求められます。具体的には、お客様の立場になって物事を考え、求めていることを把握できるようなスキルです。
コミュニケーション能力を通じて、お客様の目的や目標を達成するサポートをしながら、通い続けたいと思ってもらえるような工夫をすることも大切です。
向上心
身体や栄養に関する知識やトレーニング技術は日々進化し、新しくなっています。フィットネストレーナーは、そういった知識や技術を常に学び続ける向上心も必要です。
新しいことを身につけることで、自分自身が成長できるだけでなくお客様にも役立ち、さらには仕事の幅が広がる可能性も秘めています。
体力
フィットネストレーナーは、仕事中は身体を動かしていることが多いため、基礎体力は必須といえます。お客様にトレーニングの見本を見せることもあるため、日々の練習やトレーニングも欠かせないでしょう。
また、お客様の健康をサポートする立場である以上、自分自身の健康管理も大切です。
フィットネストレーナーの平均収入
厚生労働省が運営する職業情報提供サイトでは、フィットネストレーナーはスポーツインストラクターとして分類されています。
このサイトによると、スポーツインストラクターの平均年収383.8万円、平均月収22.6万円です。
あくまでも平均であり、経験年数や働き方、地域などによって収入には差があります。
引用
job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))|スポーツインストラクター – 職業詳細
フィットネストレーナーの求人を探すときのポイント
フィットネストレーナーの求人を探す際は、応募要件を満たしているかをチェックしましょう。経験や資格がない人は、未経験・無資格OKかを確認します。
また、研修内容や教育制度の充実度も確認すべきポイントです。研修期間中の雇用形態や給与、福利厚生などもチェックし、自分の希望に合っている求人を探しましょう。
フィットネストレーナーの求人を探す方法
ここからは、フィットネストレーナーの求人の探し方を紹介します。
エージェントを活用して求人紹介を受ける
エージェントは、キャリアアドバイザーから希望条件や適性などにマッチした求人を紹介してもらうことができます。キャリアに関するアドバイスや選考に向けたサポートを受けられるのも特徴です。
応募の手続きや面接の日程調整、入社日の相談などもキャリアアドバイザーがおこないます。
エージェントによって扱う業界には違いがあるため、フィットネス関連に強いエージェントを探すのがおすすめです。
求人サイトを利用して自分に合った求人を探す
求人サイトは自分自身で希望条件を指定し、その条件に合った求人情報を検索・閲覧できます。応募もそのサイトからおこなえることが多く、複数の企業に応募することも可能です。
スマホやパソコンからいつでも手軽に利用できるため、自分次第で就職・転職活動をスムーズに行えます。
美容・ヘルスケアの業界に特化した求人サイト「リジョブ」は、より自分に合った求人が見つけやすいよう多くの条件を設けているのが特徴です。施設形態を指定できるほかにも、「未経験」「研修制度あり」などこれからフィットネストレーナーを目指す人にぴったりの条件もあります。
フィットネストレーナーとして採用してもらうためのポイント
フィットネストレーナーとして採用してもらうためには、履歴書の正しい記入の仕方をおさえ、面接対策をしておくことが大切です。ここでは、それぞれのポイントについて紹介します。
履歴書を正しく記入する
履歴書はプロフィールや志望動機、自己PRなどを伝える重要な書類です。採用担当者が目にするため、ていねいに記入します。学校名や会社名は略称ではなく、正式名称で書くこともポイントです。
履歴書のなかでも志望動機や自己PRは重視され、面接でも聞かれます。採用するメリットを感じてもらえるよう以下の項目をできるだけ取り入れて、応募先にマッチした自分の長所や魅力を伝えましょう。
・フィットネストレーナーになりたい理由
・なぜその施設を選んだのか
・仕事に対する熱意
・入社後はどのように貢献したいか
など
最後に見直しをし、誤字や脱字のミスがあれば新しい紙に書き直してください。
関連記事
ジムインストラクターになるには? 目指す方法とおすすめ資格を紹介
面接対策|マナーや身だしなみも要注意
あいさつや笑顔などの基本的な態度に気を配ることはもちろん、施設に適した清潔感のある服装で臨むことも大切です。また、履歴書に記載した志望動機や自己PRを、口頭でしっかりと伝えられるように準備しておきましょう。
フィットネストレーナーに必須資格はなし!自分に合った方法で目指そう
フィットネストレーナーに必須資格はなく、未経験でも目指すことができます。しかし、お客様が安全にトレーニングをするには、指導者としてそれ相応の知識やスキルが必要なため、民間資格を取得してから目指すのもおすすめです。
また、就職後に研修で知識や技術を学んだり、資格取得を目指したりする方法もあるので、自分に合った方法でフィットネストレーナーを目指しましょう。
フィットネストレーナーの求人を探すなら、求人サイト・リジョブの利用がおすすめです。未経験歓迎の求人も多数掲載しており、転職満足度98%※と評価の高いサービスです。ぜひ一度リジョブをチェックしてみてください。
※※リジョブ経由で採用された1,242名を対象に実施した満足度自社調査より(実施期間:2023年2月8日〜2023年3月8日)